海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン3 第17話に登場する、指輪を握ったまま四人が譲らない我慢比べの場面です。先に手を離した者が負けというルールをその場で宣言し、応酬を重ねながら意地を張り合う会話には、相手に折れるよう突きつける言い方と、忍耐強さを誇示する言い方の両方が詰まっています。
「Then let go!」のような言い方から見ていきましょう。
「先に離せ」の突きつけ合い
大学のカフェテリアで、指輪を四人で握ったまま誰も手を離そうとしない場面です。埒が明かない状況に、ハワードが率直に言葉を投げます。
Howard: Then let go!
(だったら手を離せよ!)Leonard: I’m not letting go, you let go.
(僕は離さないぞ、お前が離せ。)Howard: I say this ring belongs to the last person who can hold on.
(最後まで持っていた奴のものだって言ってるんだ。)TBBT Season3 Episode17 (The Precious Fragmentation)
Then let go! は、動かない状況に痺れを切らして「だったら離せよ」と相手に先に折れるよう突きつける言い方です。let go は「手を離す」という基本表現で、命令形にThenを添えるだけで、埒の明かないやりとりへのいら立ちがそのまま伝わります。切り返す I’m not letting go, you let go. は、同じ let go を使いながら主語を入れ替え、相手に条件を突き返す型です。誰も譲らない中でハワードが宣言する [名詞] belongs to the last person who can hold on. は、根拠のないその場しのぎのルールを即興で作り出す言い方で、我慢比べという状況そのものを正当化してしまうところが見どころです。
忍耐強さを誇示して根負けを狙う言い方
階段を上りながらも四人はまだ指輪を握ったままです。埒が明かない状況に、シェルドンは自分以外の三人に向けて忠告するように、自分の忍耐強さを長々と語って見せます。
Sheldon: I would advise the three of you that resistance is futile. I have endless patience. I once spent two-and-a-half hours on hold with Hewlett-Packard customer service just to complain about their customer service.
(忠告しておくが、抵抗しても無駄だぞ。僕の忍耐力は底なしだからね。以前、ヒューレット・パッカードのカスタマーサービスの対応に文句を言うためだけに、電話を保留のまま2時間半も待ったことがあるくらいだ。)TBBT Season3 Episode17 (The Precious Fragmentation)
I have endless patience. は「僕の忍耐力は底なしだ」と、自分の我慢強さをストレートに誇示する言い方です。シェルドンはそれを裏付けるエピソードとして、カスタマーサービスに2時間半も電話を保留にされたという具体的な体験談を持ち出します。抽象的に「忍耐強い」と言うだけでなく、on hold(保留のまま待たされる)状態を長時間耐えた実例を添えることで、根負けを狙う宣言に説得力を持たせようとしているところが読み取れます。
まとめ|意地の張り合いにも型がある
Then let go!、I’m not letting go, you let go.、this ring belongs to the last person who can hold on.、I have endless patience.。相手に先に折れるよう突きつける言い方から、即興でルールを作る言い方、そして忍耐強さを誇示する言い方まで、意地の張り合いにも一連の型が見えてきます。誰も引かない我慢比べほど、言葉の応酬が忙しくなるところも興味深い見どころです。
四人の我慢比べは、この後も思わぬ方向に転がっていきます。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


コメント