海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン3 第23話に登場する、専門知識のない相手に作業を説明したり、素朴な質問を受け止めたりするときの言い回しです。屋上でレナードが、ペニーの友人ザックに月面レーザー実験の中身を一から説明する場面には、相手を立てながらやりとりを続けるための表現がいくつも詰まっています。
物理の話をかみ砕く言葉づかいと、質問への受け答えの型を見ていきます。
「Let me explain what we’re doing here.」で作業の前置きをする
屋上に上がってきたザックに、レナードは実験の内容を一から説明し始めます。
Leonard: Let me explain what we’re doing here. Um, in 1969, the astronauts on Apollo 11 positioned reflectors on the surface of the moon, and we’re going to shoot a laser off one of them and let the light bounce back into this photomultiplier.
(ここで何をしているか説明するよ。1969年、アポロ11号の宇宙飛行士たちが月面に反射板を設置していてね、そのひとつにレーザーを当てて、跳ね返ってきた光をこの光電子増倍管で受け止めるんだ。)TBBT Season3 Episode23 (The Lunar Excitation)
Let me explain what we’re doing here. は、専門的な作業に取りかかる前置きとして使える定番の切り出し方です。相手が何も知らない前提で、まず「これから何をするか」を一文で宣言してから、年号や固有名詞を交えた詳しい説明に入っています。いきなり専門用語を並べるのではなく、まず全体像を一言で示してから細部に進むという順序が、聞き手にとって理解しやすい構成になっています。
説明を受けたザックは、遠慮なく疑問を口にします。
Zack: One question. How can you be sure it won’t blow up?
(ひとつ聞いていい? 爆発しないってどうして分かるの?)TBBT Season3 Episode23 (The Lunar Excitation)
One question. と前置きしてから要点だけを尋ねる、シンプルな質問の仕方です。難しい説明を聞いたあとでも、分からないことをそのまま「爆発しない理由」という核心にしぼって聞く姿勢が見どころです。
「That’s a great question」で質問を受け止め、意義を伝える
ザックの質問に対して、レナードはこう返しています。
Leonard: Uh, that’s a great question, Zack.
(ああ、それはいい質問だね、ザック。)TBBT Season3 Episode23 (The Lunar Excitation)
That’s a great question. は、質問の中身の難しさにかかわらず、まず相手の問いかけそのものを肯定する相槌の型です。名前を添えて , Zack と呼びかけることで、やりとりの相手を立てながら会話を続けようとする姿勢が伝わってきます。この後レナードは、月を心配しなくていいと軽口を交えて安心させ、ザックも短く Smart. と返して納得を示しています。
実験の意義そのものについても、レナードは次のように説明を続けます。
Leonard: Yeah, but, uh, think about what this represents. The fact that we can do this is the only way of definitively proving that there are man-made objects on the moon, put there by a member of a species that only 60 years before had just invented the airplane.
(でも、これが何を意味するか考えてみて。こんなことができるという事実そのものが、月に人工物があると確実に証明する唯一の方法なんだ。しかもそれを置いたのは、その60年前に飛行機を発明したばかりの種の一員なんだよ。)TBBT Season3 Episode23 (The Lunar Excitation)
think about what this represents という切り出しで、目の前の数値や現象がどんな意味を持つのかへと相手の視点を引き上げています。the fact that we can do this is the only way of… という型は、「これができるという事実そのものが〜を証明する唯一の方法だ」という組み立てで、専門的な成果の重みを一文でまとめて伝える言い方です。難しい理屈を並べるのではなく、結果が持つ意味を先に示す説明の順序が、専門知識のない相手にも伝わりやすくしています。
まとめ|相手を立てながら説明を運ぶ型
Let me explain what we’re doing here.、That’s a great question.、think about what this represents。専門知識のない相手に向き合うとき、前置きで全体像を示し、質問はまず肯定してから答え、成果の意味を分かりやすい形で伝える、という順序が見えてきます。相手を置き去りにしない説明の運び方は、専門的な話題に限らず応用できる型と言えます。
同じエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。


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