海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン5 第8話に登場する、食卓の話題を仕切ろうとするシェルドンのやりとりです。夕食中の会話の質が落ちたと大げさに嘆き、自分で用意した話題へ誘導しようとする様子や、不適切な話題を打ち切るよう頼まれて茶目っ気たっぷりに応じる様子が描かれています。
大げさな不満の述べ方から、話題を仕切り直す造語まで見ていきます。
会話の質の低下を大げさに嘆き、話題を仕切ろうとする言い方
アパートでの夕食中、シェルドンは唐突に、この部屋で交わされる会話の質について不満を述べ始めます。
Sheldon: Ladies, please. These four walls once housed an intellectual salon where the mind received nourishment as well as the stomach. But through no one’s fault, Penny, the quality of dinner conversation in this apartment has declined.
(レディたち、頼むよ。かつてこの四つの壁の中には知的なサロンがあって、胃だけでなく心も満たされていたんだ。でも誰のせいでもないけど、ペニー、この部屋の夕食の会話の質は落ちてしまった。)Leonard: Fine. What would you like to talk about, Sheldon?
(分かったよ。じゃあ何について話したいんだ、シェルドン?)TBBT Season5 Episode8 (The Isolation Permutation)
through no one’s fault, Penny は、「誰のせいでもない」と言いながら、名指しでペニーに話しかける皮肉な言い回しです。表向きは誰も責めていないはずなのに、名前を挙げることで暗にペニーを責めているように聞こえる、シェルドンらしい屁理屈と言えます。レナードの What would you like to talk about? は、突然の不満に付き合い、話題選びを相手に振り返す聞き方です。
自分から不満を述べておきながら、シェルドンは用意周到さを誇るようにこう続けます。
Sheldon: I’ve prepared a number of topics that should appeal to both the advanced and novice conversationalists.
(上級者にも初心者にも受けそうな話題を、いくつも用意してきたんだ。)TBBT Season5 Episode8 (The Isolation Permutation)
I’ve prepared a number of topics that should appeal to … は、事前準備の周到さを誇る言い回しです。不満を述べるだけでなく、あらかじめ代案まで揃えているところに、シェルドンの几帳面さが表れています。
不適切な話題を打ち切り、造語で場を仕切り直す言い方
場面は変わってカフェテリア。話題がいくぶん物々しくなってきたところで、ハワードが割って入ります。
Howard: Please, we’re eating. Can we get that off the table and change the subject?
(頼むよ、食事中だろ。その話はもうやめて、話題を変えてくれないか?)TBBT Season5 Episode8 (The Isolation Permutation)
get that off the table and change the subject は、その場にふさわしくない話題を打ち切るよう頼む定番の言い方です。get … off the table で「その話題を取り下げる」というイメージが表れています。
これに対してシェルドンは、茶目っ気たっぷりにこう応じます。
Sheldon: Can we? Stand back while I turn this conversation into a conver-sensation.
(できるかって? 下がってて、この会話をコンバー・センセーションに変えてみせるから。)TBBT Season5 Episode8 (The Isolation Permutation)
conver-sensation は、conversation(会話)と sensation(センセーション)を組み合わせたシェルドンの造語です。辞書には載っていない台本オリジナルの言葉遊びで、「話題を仕切り直して場を盛り上げよう」という宣言として機能しています。
まとめ|食卓の話題を仕切る言い方
through no one’s fault、What would you like to talk about?、I’ve prepared a number of topics、get that off the table and change the subject、conver-sensation。大げさな不満の述べ方から、不適切な話題を打ち切る定番表現、そして場を仕切り直す造語まで、話題をコントロールしようとする一連の言い回しを見てきました。会話の主導権を握ろうとするときの言い回しとして、応用できそうです。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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