「waive reading of the charges」「to wit」に見る、シェルドン式・大げさな起訴セレモニーの英語|『ビッグバン★セオリー』S04E21で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「waive reading of the charges」「to wit」に見る、シェルドン式・大げさな起訴セレモニーの英語|『ビッグバン★セオリー』S04E21で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン4 第21話に登場する、模擬裁判形式でルームメイト協定違反を「起訴」していく場面の、法廷ドラマ調の決まり文句です。アパートの居間を仮設の法廷に見立て、シェルドンが大仰な手続き言葉でレナードを起訴していく開廷部分を取り上げます。

起訴内容の読み上げを問う定型句や、訴因を仰々しく数え上げる言い回しを、場面の流れとともに見ていきます。

目次

「waive reading of the charges」に見る、答弁を促す法廷の定型句

場面はアパートの居間です。シェルドンはレナードを「ルームメイト協定の二件の違反」で正式に起訴し、答弁に入る前に読み上げを放棄するかを問います。

Sheldon: Dr. Leonard Hofstadter, you are officially charged with two violations of the roommate agreement. Do you waive reading of the charges?
(レナード・ホフスタッター博士、あなたはルームメイト協定の二件の違反により正式に起訴されました。起訴内容の読み上げを放棄しますか?)

TBBT Season4 Episode21 (The Agreement Dissection)

レナードが軽く同意しかけたところで、弁護士のプリヤが割って入ります。

Priya: Hang on. No, my client does not waive reading of the charges.
(ちょっと待って。いいえ、私の依頼人は起訴内容の読み上げを放棄しません。)

TBBT Season4 Episode21 (The Agreement Dissection)

waive は権利をみずから放棄するという意味の動詞で、reading of the charges は起訴内容を法廷で読み上げる手続きを指します。両者を組み合わせた waive reading of the charges は、被告人に読み上げの権利を放棄するかどうかを尋ねる法廷ドラマ調の定型句です。家庭内のいざこざにこの儀式をそのまま持ち込んでいるところに、この場面のおかしみが表れています。

プリヤの返答に出てくる my client は「私の依頼人」を指す、弁護士が使う定型表現です。Hang on. という砕けた一言で割り込んだ直後、No, my client does not ~ という改まった法律用語を使う二文目が続くところに、プリヤの役どころの二面性が読み取れます。

「count the first」「to wit」に見る、訴因を仰々しく数え上げる言い方

プリヤに促され、シェルドンは訴因を数え上げていきます。

Sheldon: Very well. Count the first, on or about the 28th day of April, the accused did knowingly and with malice aforethought deny access to the shared bathroom in a time of emergency, to wit, my back teeth were floating. Count the second, the accused exceeded the agreed upon occupancy of the shower, to wit, one, unless we are under attack by water-soluble aliens.
(それでは。訴因その一。4月28日ごろ、被告人は緊急時にもかかわらず、故意かつ悪意をもって共同バスルームへのアクセスを拒んだ。すなわち、奥歯が浮くほど切羽詰まっていたのだ。訴因その二。被告人はシャワーの合意された占有人数を超過した。すなわち、水溶性の異星人に襲われているのでない限り、一人までである。)

TBBT Season4 Episode21 (The Agreement Dissection)

count the first / count the second は、起訴状で訴因を「訴因一」「訴因二」と数える形式を、あえて古風な序数(the first、the second)で表した言い方です。on or about は正確な日付を特定できないときに使う法律文書特有の表現で、with malice aforethought はもともと重大犯罪の構成要件を指す「計画的な悪意」という言葉です。それをバスルームの利用制限にそのまま当てはめる大げささが目を引きます。

to wit は「すなわち」「具体的に言うと」を意味する古風な法律用語で、直前の主張の中身を具体的に示すときに使われます。奥歯が浮くほど切羽詰まっていたという個人的な事情を、あたかも法廷での立証事実であるかのように to wit で導入しているところが、この訴因の読みどころです。

まとめ|模擬裁判の決まり文句たち

waive reading of the charges、count the first、to witは、いずれも法廷手続きの定型句を借りたシェルドン流の言い回しです。起訴・答弁・訴因の数え上げという裁判の骨格をそのまま持ち込み、日常のいざこざを仰々しく語る作り込みが見えてきます。

次回も『ビッグバン★セオリー』と一緒に英語を学んでいきましょう。

同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。

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