「come into money」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S11E09で学ぶ英会話

「come into money」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

自分で働いて稼いだわけではないのに、ふとしたきっかけで懐が潤って、そのお金をどう使おうかと気持ちが浮き立った経験はありませんか。

そんな場面にぴったりの「come into money」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン11第9話の前半、ビットコインという聞き慣れない言葉をめぐって盛り上がる仲間の輪に加わったラージが、父親からの仕送りが増えたことを口にする一言から、一緒に見ていきましょう。

目次

「come into money」の意味とニュアンス

come into money
意味:思いがけず大金を手に入れる、まとまったお金が入る

come into money は、労働の対価としてではなく、遺産相続や贈与、懸賞など、思いがけない形でまとまったお金を得たときに使われる表現です。come into はもともと「(財産・権利などを)手に入れる、受け継ぐ」という意味を持つ句動詞で、money の他に a fortune や an inheritance を置いても同じ構造で使えます。

日本語の「お金が入る」という言い方とも重なりますが、come into money には努力して稼いだというニュアンスがほとんどなく、むしろ向こうから転がり込んでくるような、やや運任せの響きが含まれています。遺産を相続したときや、親族からの援助が増えたとき、懸賞で当たったときなど、本人の働きかけとは関係なく手元に届くお金を指すのが典型的な使われ方です。

【ここがポイント!】

  • 「come into money」の核は、努力ではなく向こうから転がり込んでくるお金というイメージ
  • 遺産・仕送り・懸賞など、出どころを問わず「思いがけない収入」全般に使える柔軟な表現
  • strike it rich のような一発逆転感はなく、あくまで控えめな「臨時収入」のニュアンスで使うのがコツ

『ビッグバン★セオリー』S11E09のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ビットコインという聞き慣れない言葉が話題に上り、シェルドン・レナード・ハワード・ラージ・スチュアートの5人があれこれと意見を交わしています。実体のないお金に戸惑うレナードたちを横目に、ラージだけは気軽にビットコインを買おうと乗り気になっており、その理由をさらりと口にする場面に注目です。

Raj: Wait, what’s Bitcoin?
(ちょっと待って、ビットコインって一体何なんだい?)

Sheldon: It’s a new online currency that’s been developed. Uh, it’s just like actual money, except you can’t see it, hold it, or spend it on anything.
(それは新しく開発されたオンライン上の通貨だ。実際のお金と似たようなものだが、目に見えず、手に取ることもできず、何かに使うこともできない。)

Stuart: Sounds like the kind of money I’m familiar with.
(僕がよく知ってる金の話に聞こえるな。)

Leonard: If it’s not tangible, how do you know it’s not just gonna vanish tomorrow?
(実体がないなら、明日にも消えてなくなったりしないって、どうして言えるんだよ?)

Howard: Really? You’re dating Penny, and you’re gonna poke at something that could vanish tomorrow?
(マジかよ? ペニーと付き合ってるお前が、明日消えるかもしれないものに手を出すって言うのか?)

Raj: I’ll buy some Bitcoin. I just came into a little extra money when my dad raised my allowance.
(僕もビットコインを買うよ。父さんが仕送りを増やしてくれて、ちょっとした臨時収入が入ったばかりなんだ。)

Sheldon: You don’t have to buy Bitcoin.
(ビットコインを買う必要はないんだがな。)

The Big Bang Theory Season11 Episode9 (The Bitcoin Entanglement)

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シーン解説と心理考察

得体の知れない新しい通貨の話に、レナードはすかさず「実体がないなら消えてしまうかもしれない」と現実的な疑問を挟み、ハワードはその慎重さを「ペニーと付き合っているくせに」とすぐにからかいのネタにします。常識人であるはずのレナードの心配と、それをいじる仲間たちの力関係が短いやり取りの中に表れています。

そんな議論を気にもせず、ラージは父親からの仕送りが増えたという「ちょっとした臨時収入」を軽い気持ちでビットコインに投じようとします。自分で稼いだお金ではなく実家からの援助である点が、ラージの育ちの良さとのんびりした金銭感覚を物語っており、この一言はのちに物語が大きく転がっていく発端にもなっています。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

come into money を覚えるコツは、お金が自分の意思とは関係なく、外側から自分の手元へ「入ってくる」様子を思い浮かべることです。自分が外へ出て稼ぎに行くのではなく、誰かの事情や出来事がきっかけで、向こうからお金がやってくる受け身の感覚を意識してみましょう。

劇中でも、ラージが自分で働いたわけではなく、父親の仕送りという形で「入ってきた」お金を話題にしています。努力よりも巡り合わせで転がり込んでくるお金、というイメージをそのまま持っておくと、似たような場面に出会ったときにすっと口から出てくるはずです。

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例文で覚える「come into money」

日常の会話からビジネスの場面まで、come into money の使われ方を3つの例文で確認していきましょう。

She came into some money when her grandmother passed away.
(彼女は祖母が亡くなったとき、まとまったお金を受け取った。)
遺産相続について説明する場面です。passed away という婉曲表現と組み合わせることで、お金の出どころを丁寧に伝えられます。

The company came into a large sum of money after the merger.
(その会社は合併後、大きな資金を手に入れた。)
企業の財務状況を語るビジネスの場面です。a large sum of money と組み合わせることで、規模の大きさが伝わります。

A: You seem happy today. B: Yeah, I just came into a little money from a bonus at work.
(A:今日は嬉しそうだね。)
(B:うん、会社のボーナスでちょっとお金が入ったんだ。)
職場での軽い会話です。a little money と控えめに添えることで、自慢げに聞こえすぎない言い方になります。

あわせて覚えたい関連表現

strike it rich
(一気に大金を手に入れる、一発当てる)
come into money が遺産や贈与など穏やかな形での入金を指すのに対し、strike it rich は鉱脈を掘り当てるような一発逆転のドラマチックな響きを持つ表現です。

a windfall
(思いがけない収入、棚ぼた)
come into money が動詞句であるのに対し、a windfall は名詞で、receive a windfall のように使われます。経済ニュースのような書き言葉的な響きがある点が違いです。

inherit a fortune
(莫大な財産を相続する)
come into money はお金の出どころを限定しないカジュアルな表現ですが、inherit a fortune は「相続」という出どころを明示する、より具体的で書き言葉的な表現です。

Note|come into money / strike it rich / a windfall、「思いがけない収入」の温度差

英語には「思いがけず手に入るお金」を表す表現がいくつもありますが、その温度感には案外はっきりとした差があります。come into money は遺産や仕送りなど、ごく自然な成り行きでお金が入ってくる場面に使われる、比較的控えめな表現です。

一方、strike it rich は鉱脈を掘り当てる、あるいは一発逆転で大金を手にするというドラマチックな響きを持ちます。ゴールドラッシュ時代の採掘者が運良く金脈を見つける様子に由来する言い回しで、思いがけなさの度合いも、興奮の度合いも come into money よりずっと大きいのが特徴です。a windfall はさらに書き言葉的で、嵐で木から落ちた果実を拾う、という語源的なイメージどおり、努力とは無関係に「棚からぼたもち」的に転がり込んでくる収入を指します。ニュース記事などで企業の臨時収入を表す際にもよく使われます。

この温度差を踏まえると、ラージが「父の仕送りが増えた」という穏やかな出来事を come into money と表現したのは、とても自然な選択だったことが分かります。もしここで strike it rich と言っていたら、仕送りが増えた程度の出来事には大げさすぎて聞こえてしまうでしょう。

英語のニュアンスは、出来事の大きさや驚きの度合いによって、使うべき表現そのものが変わってくるのです。

まとめ|ラージの気楽さから見える、お金の舞い込み方

come into money は、自分の努力とは関係なく、思いがけない形でまとまったお金が手元に入ってくることを表す表現です。遺産・仕送り・懸賞など、出どころを問わず使える分、strike it rich のような大げさな響きを持たない、控えめな言い回しとして覚えておくと実用的です。

不確かなものに警戒するレナードたちをものともせず、仕送りが増えたという軽い話題を新しい通貨への投資にさらりと結びつけてしまうラージの気楽さには、苦労せずお金が向こうからやってくることに慣れた、のんびりとした金銭感覚が表れていると言えます。

このやり取りが、のちのビットコイン騒動の発端になることを思うと、ちょっとした臨時収入の一言がいかに大きな伏線だったかが見えてきます。本人にとっては何気ない小遣いの話だったはずなのに、物語全体を動かす種になっている点も見どころのひとつです。似たような「思いがけない収入」を語る場面に出会ったら、この表現を会話のレパートリーに加えてみてください。

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