「get a kick out of」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S05E22で学ぶ英会話

「get a kick out of」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

意外なものや人の言動を見て、思わず「これ、面白いな」と心が弾んだ経験はありませんか。

そんな気持ちにぴったりの「get a kick out of」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン5第22話の中盤、結婚準備の撮影をするアミーが、ベルナデットに踏み込んだ質問を投げかけるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「get a kick out of」の意味とニュアンス

get a kick out of
意味:〜を面白がる、〜を楽しむ、〜にわくわくする

何かを見たり経験したりして、思いがけない刺激にワクワクと心が動く——そんな弾むような楽しさを表す表現です。単に「楽しむ」を意味する enjoy よりもカジュアルで、子供っぽい無邪気な楽しみや、ちょっと意外なものを面白がる気持ちがにじみます。

ポイントは「受け身的に楽しむ」のではなく、「何かに反応して心がポンと跳ねる」という能動的な感覚があること。後ろには名詞や動名詞(-ing)が続き、「get a kick out of 〜ing」の形で「〜することを面白がる」とよく使われます。a real kick out of のように real を挟むと、楽しさの強さが増します。

日常会話で頻繁に登場する一方、教科書ではあまり見かけない表現でもあるので、覚えておくと英語の理解がぐっと自然になります。

【ここがポイント!】

  • 「get a kick out of」の核は、心がポンと蹴られて弾むような楽しさ
  • enjoy より刺激的で、意外なものを無邪気に面白がるニュアンス
  • 後ろは名詞か -ing、「〜することを楽しむ」と言いたいときに便利な一言

『ビッグバン★セオリー』S05E22のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

花嫁付添人の代表を務めるアミーが、ミニカメラを片手にベルナデットの結婚準備を「記録」しています。式の段取りそっちのけで初夜の話題に踏み込んでいくアミーを、ペニーが止めようとしますが、まったく引き下がりません。get a kick out of が飛び出すのは、そんなアミー全開の場面です。

Penny: Okay, show’s over.
(はい、撮影はここまで。)

Amy: Hey, they may conceive a child on their wedding night. Don’t you think the kid might get a kick out of knowing how it happened?
(ねえ、二人は初夜に子供を授かるかもしれないのよ。その子だって、自分がどうやってできたか知ったら面白がるんじゃない?)

The Big Bang Theory Season5 Episode22(The Stag Convergence)

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シーン解説と心理考察

アミーは自分の発言が場違いだという自覚が薄く、むしろ「生まれてくる子供が喜ぶはず」という独自の理屈で正当化しようとしている姿が見どころです。撮影を止めようとするペニーの常識的な反応と、まったく意に介さないアミーの温度差が、会話の可笑しさを生んでいます。

長く孤独だったアミーは、友人との距離の詰め方が独特で、踏み込んでいいラインの感覚がずれている——そんなキャラクター性がこの一言に重なっています。get a kick out of という「無邪気に面白がる」表現を、よりによって初夜の話に使うところに、彼女らしさが表れています。

軽口のようでいて、アミーが心から「面白い話だ」と思って言っているのが伝わってくる場面です。だからこそ周囲は脱力しつつも、どこか憎めない空気が残ります。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

kick はサッカーボールを蹴る、あの「キック」です。心の中で何かがポンと蹴られて、思わずワクワクが弾け出す——その映像を思い浮かべてみてください。退屈な日常に「刺激」というボールが飛び込んできて、心が「ポン!」と跳ね上がる感覚です。

このシーンでアミーが見せる、的外れだけど本気で楽しそうな表情と結びつけると、「無邪気に面白がる」というニュアンスごと記憶に残ります。out of は「〜から(その面白さを取り出す)」と捉えると、フレーズの形も自然に頭に入ってきます。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「get a kick out of」

ちょっとした楽しみや、人の意外な一面を語るときに活躍するフレーズです。3つの場面で使い方を見ていきましょう。

My grandmother really gets a kick out of watching cat videos online.
(祖母はネコの動画を見るのが本当に大好きなんだ。)
家族の意外な趣味を友人に話すような場面です。年配の人の微笑ましい楽しみを、温かいトーンで描写できます。

Our manager seems to get a kick out of surprising the team with small rewards.
(うちのマネージャーは、ちょっとしたご褒美でチームを驚かせるのを楽しんでいるようだ。)
職場で上司の人柄を語る場面です。人を驚かせること自体を「面白がって」やっている、という能動的な楽しさが伝わります。

A: I think you’ll get a kick out of this story — it’s exactly your kind of humor.
B: Oh really? Now I have to hear it.
(A:この話、君はきっと面白がると思うよ。まさに君好みのユーモアだから。)
(B:へえ、ほんと?じゃあ聞かなきゃね。)
相手に何かを勧めるときの前置きとして使った会話です。相手の反応を予想して「きっと気に入るよ」と誘う、自然な言い回しになっています。

あわせて覚えたい関連表現

enjoy
(〜を楽しむ)
最も中立的で広く使える「楽しむ」です。get a kick out of は、ここに「思いがけない刺激にワクワクする」という弾む感覚が加わり、よりくだけた響きになります。

have a blast
(すごく楽しむ、大いに盛り上がる)
パーティーやイベントなど、その場全体を満喫するときの表現です。特定の対象を「面白がる」get a kick out of とは、楽しむ範囲の広さが違います。

get a thrill out of
(〜にスリルを感じる、〜にぞくぞくする)
get a kick out of とほぼ同じ構造で、kick より刺激や興奮の度合いが強い表現です。スリルを伴う楽しみに寄るときに使い分けられます。

Note|なぜ「蹴り」が「楽しみ」を意味するのか

get a kick out of の kick は、文字どおりには「蹴り」です。それがなぜ「楽しみ・面白さ」を表すようになったのか、少し背景をのぞいてみましょう。

英語の kick には、もともと「ガツンとくる刺激・効き目」というイメージがあります。たとえば強いお酒を飲んだときの、喉や頭に響くきつさを This drink has a real kick. のように表現します。唐辛子の効いた料理や、カフェインの効き目などにも同じように使われます。つまり kick は「身体や心にズシンと届く刺激」を指す比喩として広く根付いてきた語で、そこから「心を刺激してワクワクさせるもの」という意味へと広がり、20世紀前半のアメリカ口語で get a kick out of が「〜を面白がる」の意味で定着したとされています。同じ kick を使った for kicks(面白半分で、スリルのために)という表現も、この「刺激そのものを楽しむ」感覚から生まれた仲間です。

こうして見ると、get a kick out of の「面白がる」には、ただ穏やかに楽しむのではなく、「刺激を受けて心が弾む」という躍動感が込められていることが分かります。アミーが初夜の話を「面白い」と本気で思っているあの無邪気さも、まさに心がポンと弾んだ反応だと言えます。

蹴られて弾むボールのように、心が動く——それが kick の正体なのですね。

まとめ|心がポンと弾む、その瞬間を表す一言

get a kick out of は、何かを見たり経験したりして、思いがけず心が弾むときの「面白がる・楽しむ」を表す表現です。enjoy よりもカジュアルで、無邪気にワクワクする躍動感が込められています。

このフレーズを知っていると、「祖母はネコ動画が大好き」「上司は人を驚かせるのを楽しんでいる」といった、人の微笑ましい一面を生き生きと描けるようになります。日常の小さな楽しみを語る場面で、英語の表現の幅がぐっと広がります。

意外なものに心が動いたとき、その弾む気持ちを伝えられる一言として、表現の引き出しに加えてみてくださいね。

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