「get back on one’s feet」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S07E24で学ぶ英会話

「get back on one's feet」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

つまずいて落ち込んでいる人を見て、「もう一度ちゃんと立ち直ってほしい」と願ったり、誰かにそう支えてもらったりした経験は、誰にでもあるはずです。

そんな場面で活躍する「get back on one’s feet」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン7第24話の終盤、火事で店が水浸しになって落ち込むスチュアートを、シェルドンが助けようとするシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「get back on one’s feet」の意味とニュアンス

get back on one’s feet
意味:(困難から)立ち直る、再起する、持ち直す

倒れていた人が、再び自分の足で立ち上がる――その情景から生まれた表現です。失業や病気、破産、挫折といった苦境から回復し、元の安定した状態に戻ることを表します。「もう一度自分の力で立つ」という前向きな含みがあるのが特徴です。

直訳すれば「再び自分の足の上に戻る」。倒れた状態から立ち上がるという身体の動きが、そのまま生活や経済、健康の「回復」を指す比喩として使われています。経済的に持ち直す、病気から回復する、地域が災害から復興する、と適用範囲は広く、誰かの再起を「支える」と申し出るときにも自然になじみます。stand on one’s own feet(自分の足で立つ=自立する)とも発想を共有する、身体感覚に根ざした言い回しです。

【ここがポイント!】

  • 転んだ人がぐっと踏ん張って立ち上がる、その瞬間の映像で覚えるのが近道
  • 経済・健康・生活など、いったん「倒れた」状態からの回復に幅広く使える一言
  • 誰かを支えると申し出るときにも使えるので、励ましの場面で覚えておくと便利

『ビッグバン★セオリー』S07E24のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

火事でコミックショップが水浸しになり、肩を落とすスチュアート。自分の世界が次々と変わっていくことに耐えられないシェルドンは、「変化を止めたい」という自分本位の動機から、スチュアートを再起させると宣言します。ところが、その勢いとは裏腹に、買おうとするのは濡れたコミック一冊でした。

Sheldon: No. I do not accept this. Everything is changing and I hate it. It stops now. I’m helping you get back on your feet. I would like to purchase this comic book, please.
(だめだ。こんなことは認めない。何もかも変わっていくなんて、僕は我慢ならない。もう終わりにする。君が再起するのを手伝うよ。このコミックを買わせてもらいたい。)

Stuart: That’ll be $2.99.
(2ドル99セントになります。)

Sheldon: Really? It’s soaking wet.
(本気で言ってるのか? びしょ濡れじゃないか。)

The Big Bang Theory Season7 Episode24(The Status Quo Combustion)

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シーン解説と心理考察

「君を再起させる」という立派な宣言と、濡れたコミック一冊への値引き交渉。この落差が笑いを生む場面です。get back on your feet という温かい言葉を口にしながら、シェルドンの本当の動機は、自分の身のまわりが変わっていくのを止めたいという、きわめて自分本位な願望にあります。

スチュアートにとっての「いつもの場所」が損なわれることは、変化に弱いシェルドンの心の最後の砦が崩れることを意味します。だからこそ彼は、スチュアート支援という形を借りて、実は自分自身を安心させようとしているのです。支援を申し出るはずの言葉が、すぐさま値段への文句に変わってしまうちぐはぐさに、シェルドンらしさがにじむ場面と言えます。get back on one’s feet という前向きな表現が、彼の手にかかると独特のおかしみを帯びるところが見どころです。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

転んで地面に倒れてしまった人が、もう一度ぐっと踏ん張って、自分の足(feet)で立ち上がる瞬間を思い描いてみてください。病気や失業、倒産で「倒れた」状態から、再び両足で立つ――その身体の映像が、そのまま「立ち直る」という意味になります。

シェルドンが濡れたコミックを一冊買って「君を再起させる」と大げさに宣言する、あの身振りと、「足で立つ」イメージを重ねてみましょう。倒れた人が立ち上がる動作と、苦境からの回復という意味が一本につながり、記憶に残りやすくなります。

例文で覚える「get back on one’s feet」

get back on one’s feet は、苦境からの回復を語るときに広く使えます。経済・健康・支援と、場面の違う三つの例文で、使い方の幅をつかんでみましょう。

It took him a year to get back on his feet after losing his job.
(彼は失業してから立ち直るのに一年かかった。)
挫折からの回復を語る場面です。時間をかけて着実に持ち直していく、というニュアンスがよく表れています。

The loan helped the small business get back on its feet.
(その融資が、小さな会社の再起を助けた。)
企業の業績回復を説明する場面です。its を使えば、会社や組織を主語にして「立ち直る」と言えます。

A: How’s your dad doing after the surgery?
B: Much better, thanks. He’s slowly getting back on his feet.
(A:お父さん、手術のあとはどう?)
(B:だいぶよくなったよ、ありがとう。少しずつ回復してきてるんだ。)
近況を尋ね合う往復のやり取りです。健康面の「持ち直す」にも使え、ゆっくり回復している途中の様子を伝えています。

あわせて覚えたい関連表現

bounce back
(すぐに立ち直る、回復する)
ボールが弾むように「素早く」回復するニュアンスの表現です。get back on one’s feet が時間をかけて着実に持ち直す含みを持つのに対し、bounce back は立ち直りの速さに焦点があります。

recover
(回復する)
一語で広く使える、中立的な表現です。get back on one’s feet は比喩的で、特に経済的・生活面での「自立した状態に戻る」イメージが強く、より具体的な情景を伴います。

pick oneself up
(気を取り直して立ち上がる)
自分を奮い立たせる、立ち直りの初動に焦点がある表現です。get back on one’s feet が回復の結果(元の状態に戻ること)まで含むのに対し、こちらは「もう一度始めよう」と踏み出す気持ちに重心があります。

Note|「足で立つ」を回復にたとえる、身体と心の結びつき

スチュアートに向けられた get back on one’s feet ですが、なぜ英語は「足で立つ」ことを「回復」の比喩に選んだのでしょうか。

その背景には、身体の状態と心の状態が深く結びついているという感覚があると考えられます。病人や負傷者は、まずベッドで横になり、回復するにつれて起き上がり、やがて自分の足で歩けるようになります。「立てるかどうか」が、そのまま「元気になったかどうか」の目印になるわけです。この身体の回復のプロセスが、生活や経済の立て直しにも重ねられ、「足で立つ=自立して機能している状態」という比喩が生まれたとされます。英語には stand on one’s own feet(自分の足で立つ=自立する)や find one’s feet(足場を見つける=慣れて落ち着く)など、足と自立・安定を結びつける表現が数多くあり、get back on one’s feet もその系譜に連なります。倒れて立てない状態と、立ち上がって歩ける状態。この対比が、回復という抽象的な出来事に、はっきりした身体の輪郭を与えているのです。

この結びつきを知っておくと、get back on one’s feet が単なる「回復する」以上に、「もう一度自分の力で立つ」という前向きな手応えを帯びている理由が見えてきます。

身体で立ち上がることと、人生で立ち直ること。英語はその二つを、同じ言葉で結んでいるのですね。

まとめ|シェルドンの不器用な「再起支援」から学ぶ一言

get back on one’s feet は、苦境から立ち直り、再び自分の力で安定した状態に戻ることを表す表現です。倒れた人が足で立ち上がる、という身体の情景が、そのまま意味になっています。

この一言を覚えておくと、失業や病気、挫折といった「倒れた」状態からの回復を、前向きな響きとともに語れるようになります。自分のことだけでなく、誰かの再起を支えると申し出るときにも、温かく使える表現です。

シェルドンの動機はいささか自分本位でしたが、get back on your feet という言葉そのものには、立ち上がろうとする力への信頼が宿っています。誰かを励ましたい場面の言葉として、会話のレパートリーに加えてみてくださいね。

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