「have an impact on」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S07E16で学ぶ英会話

「have an impact on」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

ある人や出来事が、自分でも気づかないうちに自分を少しずつ変えていた——そんな変化に、あとから「ああ、あれは大きかったな」と思い当たる瞬間があります。

そんな「影響」をしっかり伝える「have an impact on」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン7第16話の後半、シェルドンが恋人エイミーに変えられていることをペニーたちが指摘するシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「have an impact on」の意味とニュアンス

have an impact on
意味:〜に影響を与える、〜に作用する

have an impact on は、「〜に影響を及ぼす」を表す表現です。on のあとに、影響を受ける対象(人・社会・環境・業績など)が来ます。

注目したいのは impact という語の手触りです。impact はもともと「衝突・衝撃」を意味し、affect や influence と比べて「強く、目に見える形での影響」を含みます。そのため have an impact on は、軽い影響というより、無視できない手応えのある影響を伝えたいときにしっくりきます。良い影響にも悪い影響にも使え、a huge impact(大きな影響)、a significant impact(重大な影響)、a lasting impact(長く続く影響)のように、impact の前に形容詞を挟んで強さや性質を細かく調整できるのも便利な点です。ビジネスでもニュースでも日常会話でも頻出する、応用範囲の広いフレーズです。

【ここがポイント!】

  • 「have an impact on」の核は、ドンとぶつかって跡を残す「衝撃」のイメージ
  • affect や influence より一段強い、目に見える影響を表す表現
  • impact の前に huge / significant / lasting を挟んで強さを調整できるのがコツ

『ビッグバン★セオリー』S07E16のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

人に触れることすら苦手だったシェルドンが、恋人エイミーと付き合ううちに変わってきている——その変化を、ペニーとレナードが本人に気づかせようとする場面です。

Penny: When I first met you, you were incapable of touching another human being. Now you’re holding hands, you’re going on dates.
(初めて会った頃、あなたは人に触れることもできなかった。今は手をつないで、デートまでしてる)

Leonard: You’re too close to it, but Amy has had a huge impact on you.
(君は近すぎて見えてないけど、エイミーは君に大きな影響を与えてるよ)

The Big Bang Theory Season7 Episode16(The Table Polarization)

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シーン解説と心理考察

レナードの「Amy has had a huge impact on you」という一言には、ただ事実を述べる以上の重みがにじむ場面です。ペニーが具体例を並べたあとにこの表現が置かれることで、シェルドンの変化が「無視できないほど大きく、目に見えるもの」だと強調されています。huge を添えたことで、その影響の大きさがいっそう際立っています。

面白いのは、当のシェルドンがその変化を「成長」ではなく「許してしまったこと」として受け止める点です。普通なら歓迎されるはずの前向きな変化さえ、彼にとっては自我を脅かす侵入に映ります。客観的な事実を突きつけられて渋々認めながらも、どこか不本意そうな空気があります。エイミーの影響が確かに彼を変えたという観察と、それを脅威と感じるシェルドンの倒錯した心理が、この短いやり取りに重なっています。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

impact の語源は「ぶつかること」。隕石が地面に衝突して、くっきりとクレーターを残す——あの光景を思い浮かべるのが、have an impact on を覚える一番の近道です。on のあとに来る対象に「ドンと衝突して跡を残す」イメージを重ねてみてください。

エイミーという存在が、シェルドンの硬く凝り固まった性格に正面からぶつかり、手つなぎやデートという「跡」を残していった——あのシーンと結びつければ、have an impact on が affect や influence よりも一段強い「目に見える影響」を表すことが、感覚として掴めます。衝突して跡が残る、その物理的なイメージごと記憶に刻みましょう。

例文で覚える「have an impact on」

impact の前に形容詞を挟むと、影響の強さや性質を自在に調整できます。3つの場面で使い方を見ていきましょう。

Social media has had a huge impact on how we communicate.
(SNSは私たちのコミュニケーションの仕方に大きな影響を与えてきた)
社会の変化を語るときの定番表現です。現在完了形 has had に huge を組み合わせると、「これまで積み重なってきた大きな影響」を自然に表せます。

The new policy will have a significant impact on small businesses.
(新しい政策は中小企業に重大な影響を与えるだろう)
ビジネスやニュースでよく使われる、ややフォーマルな一文です。significant のような硬めの形容詞と組み合わせると、報告書やプレゼンにもなじみます。

A: Why did you decide to become a teacher?
B: Honestly, one teacher had a real impact on me when I was young.
(A:どうして先生になろうと思ったの?)
(B:正直、子どもの頃に一人の先生が本当に影響をくれたんだ)
個人的な経験を語るカジュアルな会話でも活きます。real impact on me とすると、「自分にとって本物の影響だった」という実感がこもります。

あわせて覚えたい関連表現

affect
(〜に影響する)
1語で完結する動詞で、affect someone のように直接目的語を取ります。中立的で日常的な表現ですが、have an impact on のような「強さ・大きさ」の含みは薄く、軽い影響にも幅広く使えます。

influence
(〜に影響を及ぼす)
じわじわと考え方や行動を変えていく「感化」のニュアンスを持ちます。impact の「衝撃的・即時的」な響きとは異なり、時間をかけて穏やかに作用する影響を指すことが多い点で使い分けられます。

make a difference
(変化をもたらす、良い影響を与える)
多くの場合、ポジティブな「良い変化」を指す表現です。have an impact on が良し悪し中立なのに対し、make a difference は前向きな意味合いが強く、「誰かの役に立つ」場面で好まれます。

Note|”impact”の「衝突」から「影響」へ

隕石の impact(衝突)と、政策の impact(影響)。まったく違う場面で使われるこの二つが、実は同じ一語だというのは、考えてみると不思議です。その理由は、impact という言葉がたどってきた歴史にあります。

impact は、ラテン語の impingere(打ち付ける、ぶつける)に由来するとされる単語です。もともとは物理的な「衝突・激突」を指す言葉で、二つの物体が勢いよくぶつかる様子を表していました。それが時を経て、20世紀以降になると、比喩的に「(社会や人への)強い影響」という意味へと広がっていったと言われます。物体の衝突が周囲に衝撃波を残すように、ある出来事や人物が社会や個人に「衝撃的な変化」をもたらす——その連想から意味が拡張したわけです。だからこそ have an impact on には、affect や influence にはない「ぶつかって跡を残す」という力強さが今も息づいています。近年では impactful(影響力のある)という形容詞まで生まれ、ビジネスやメディアで盛んに使われています。

この成り立ちを知っておくと、なぜ have an impact on が「ただ影響する」よりも手応えのある響きを持つのかが腑に落ちます。シェルドンの変化を huge impact と表したのも、その大きさを衝撃のイメージで強調するためだったと読み取れます。

衝突という原義を心の片隅に置いておくと、この表現の重みがぐっと立体的になります。

まとめ|目に見える変化を捉える一言

have an impact on は、軽く影響するのではなく、ぶつかって跡を残すような、目に見える強い影響を表す表現です。impact の前に形容詞を添えれば、その影響が大きいのか重大なのか長く続くのかまで、細やかに描き分けられます。

この表現を使いこなせると、「あの経験が自分を変えた」「この決定が会社を変える」といった、変化の手応えを的確に言葉にできるようになります。affect や influence との違いを意識すれば、影響の強さに合わせた語選びもできるようになります。

気づかないうちに人を変えていく影響の大きさを、しっかりと捉えて伝えられる表現と言えます。

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