「it’s the thought that counts」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S09E18で学ぶ英会話

「it's the thought that counts」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

もらった贈り物が思ったより素朴だったとき、あるいは自分があげたものが地味だったとき、「いやいや、大事なのは気持ちだから」とフォローを入れたくなること、ありますよね。

そんな場面にぴったりの「it’s the thought that counts」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン9第18話の中盤、元恋人が置いていった贈り物の値段を女性陣が調べようとする、ペニーの部屋でのシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「it’s the thought that counts」の意味とニュアンス

it’s the thought that counts
意味:大事なのは気持ち(値段や物より、思ってくれた心が大切)

贈り物が高価でなかったり、期待と少し違ったりしたときに、「でも気持ちが嬉しいよ」とフォローする決まり文句です。

ここでのcountは「数える」ではなく「重要である」の意味です。matterとほぼ同じ働きで、every vote counts(一票一票が大事)のように使われるcountと同じ用法です。直訳すると「重要なのはその思いだ」となり、物そのものより背後にある気持ちに価値を置く、という発想がそのまま言葉になっています。

心からの感謝として使うこともあれば、「(中身はいまひとつだけど)気持ちはね」という軽い皮肉として使うこともあります。同じ一文がトーン次第で正反対の色を帯びるのも、この表現の面白いところです。

【ここがポイント!】

  • 核は「物より、その背後にある気持ちが大事」という発想
  • countは「数える」ではなく「重要である」と読み取るのがコツ
  • 感謝にも軽い皮肉にもなる、トーンしだいの一言

『ビッグバン★セオリー』S09E18のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ラージの元恋人エミリーが、別れたあとに彼の家へ贈り物を残していった場面です。集まった女性陣は、その贈り物がいくらしたのか気になって仕方ありません。値段を調べようとする面々を、ラージが立派な一言で制止します。

Bernadette: I wonder how much she spent on this.
(これ、いくらかけたのかしら)

Raj: It doesn’t matter. It’s the thought that counts.
(値段なんて関係ないよ。大事なのは気持ちなんだから)

The Big Bang Theory Season9 Episode18(The Application Deterioration)

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シーン解説と心理考察

ラージの”It’s the thought that counts”は、表向きは「物より心が大事」という美しい建前です。ところがこの直後、贈り物がかなり高価だと判明すると、当のラージ自身が誰よりも動揺してしまいます。立派な言葉と本音のずれが、このシーンの笑いの核になっています。

ラージにとって贈り物の値段は、エミリーの本気度をはかる手がかりでもあります。「気持ちが大事」と口で言いながら、内心では金額=どれだけ思われているかを気にしている。その揺れが、何気ない一言ににじむ場面です。

決まり文句をあえて建前として持ち出し、直後に崩す。この落差の作り方に、キャラクターの可愛げと人間くささが表れています。きれいごとを言った人ほど、本音が漏れたときのギャップが大きい、という普遍的なおかしみがこの一言に重なっています。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

贈り物についた値札を、くるりと裏返す動作を思い浮かべてみましょう。数字が書かれた面を伏せて、代わりにそこへハートのスタンプをぽんと押す。”it’s the thought that counts”は、値段の代わりに「気持ち」のほうを数える、という発想の表現です。

劇中のラージは、この値札を裏返す立派なポーズを取った直後に、こっそりめくって値段を確かめてしまいました。きれいな建前と本音のあいだで揺れる姿とセットで覚えると、この一言が「どんなトーンで使われているか」を聞き分ける感覚も一緒に身についていきます。

例文で覚える「it’s the thought that counts」

ちょっとした贈り物のやりとりから、相手の埋め合わせを受け入れる場面まで、幅広く使えるフレーズです。3つの場面で感覚をつかみましょう。

The gift was just a handmade card, but it’s the thought that counts.
(贈り物は手作りのカードだけだったけど、大事なのは気持ちだよね)
ささやかな贈り物を受け取った場面です。高価でなくても、心がこもっていれば嬉しい、という最も素直な使い方です。

He forgot my birthday but apologized sincerely. It’s the thought that counts.
(彼は私の誕生日を忘れたけど、心から謝ってくれた。気持ちが大事よね)
贈り物に限らず、相手の埋め合わせや態度を受け入れる場面にも応用できます。

A: Sorry, I know the wrapping is a disaster.
B: Don’t worry. It’s the thought that counts.
(A:ごめん、包装がひどいことになってて)
(B:気にしないで。大事なのは気持ちだから)
贈り物の出来栄えを気にする相手を、さらっと安心させる場面です。会話の受け答えとして自然に差し込める一言です。

あわせて覚えたい関連表現

it’s the thought behind it
(その背後にある気持ちが大事)
ほぼ同じ意味のバリエーションです。behind itを足すことで、「物そのものではなく、その裏にある意図」をより明確に指せます。

it’s not about the money
(お金の問題じゃない)
金銭を直接否定する言い方です。「気持ち」を前向きに持ち上げるit’s the thought that countsとは、焦点の当て方が少し異なります。

better than nothing
(ないよりはまし)
こちらはやや消極的な評価で、気持ちを称えるニュアンスはありません。最低限の肯定にとどまる点で、使う場面を選びます。

Note|気持ちを言葉にする英語圏のギフト文化

贈り物の場面でこのフレーズがすっと出てくる背景には、気持ちを言葉にして伝える英語圏の習慣があります。

英語圏では、贈り物を渡すときも受け取るときも、感謝や思いをはっきり言語化する文化が根づいています。”You shouldn’t have!”(そんな、悪いわ!)や”It’s just what I wanted!”(まさに欲しかったの!)といった定型の返しが用意されているのもその表れです。”it’s the thought that counts”も、こうした「気持ちを口に出す」文化の受け皿として定着してきた表現とされ、贈り物が期待どおりでなかったときに、場の空気をやわらげる便利な一言として広く使われています。日本では「つまらないものですが」と贈る側がへりくだる謙遜の型が好まれますが、英語圏ではむしろ受け取る側が「気持ちが嬉しい」と心を言葉にして返す。同じ贈答の場面でも、言葉が向かう方向が逆になっているのが興味深いところです。

この背景を知ると、ラージの一言が単なる強がりではなく、英語圏では定番のフォロー表現を建前として使っている、という二重のおかしみも見えてきます。

贈り物に添える言葉の文化が、この短いフレーズには畳み込まれています。

まとめ|「物より気持ち」を一言で

it’s the thought that countsは、贈り物が高価でなかったり期待と違ったりしたときに、「大事なのは気持ち」とフォローする定番表現です。countを「重要である」と読み取れれば、意味がすっと通ります。

感謝の言葉としても、軽い皮肉としても使えるので、トーンを意識すると表現の幅が広がります。贈り物のやりとりはもちろん、相手の埋め合わせを受け入れる場面でも、会話をやわらかくしてくれる一言です。

プレゼントを渡すときや受け取るときの定番フレーズとして、会話のレパートリーに加えてみてください。

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