「pass on one’s genes」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S12E12で学ぶ英会話

「pass on one’s genes」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

友人の話を聞いていて、頭では理解できるのに心情としては納得しきれない、という経験はありませんか。

そんなすれ違いが描かれる「pass on one’s genes」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン12第12話の後半、レナードとの意見の食い違いについて話すペニーに、バーナデットが返す場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「pass on one’s genes」の意味とニュアンス

pass on one’s genes
意味:自分の遺伝子を次世代へ伝える、子孫を残す

pass on one’s genesは、自分の遺伝的な特徴を子供に受け継がせることを表す表現です。pass onには「次の人に渡す」「引き継ぐ」という基本的な意味があり、それがgenes(遺伝子)という言葉と結びつくことで、生物学的な文脈での「子孫を残す」という意味になります。

pass onはgenesに限らず、pass on a message(伝言を伝える)やpass on a tradition(伝統を受け継ぐ)のように、情報や文化を次の世代・次の人へ引き継ぐ場面で幅広く使われる動詞です。genesという単語と組み合わさることで、生物学的な観点からの話題であることがはっきり示されます。

日常会話ではやや硬い響きを持つ表現ではありますが、子供や家系の話題になったときに自然に登場するため、覚えておくと生物学的な話題にすっとついていきやすくなります。

【ここがポイント!】

  • 「pass on one’s genes」の核は、自分の特徴を次の世代へバトンのように渡すイメージ
  • pass onはgenes以外にも、情報や伝統を引き継ぐ幅広い場面で使える動詞
  • 生物学や進化の話題で使われることが多い、やや客観的な言い回し

『ビッグバン★セオリー』S12E12のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

子供を持つことについてレナードと意見が食い違い、言い合いになったことを話すペニーに、バーナデットが生物学的な視点から言葉を返す場面です。友人ならではの率直なやり取りにも注目です。

Bernadette: So Leonard’s really considering this?
(レナードは本当にこれを考えてるの?)

Penny: Yes. We got in a huge fight about it. He said, well, if I don’t want to have his baby, then why shouldn’t someone else be able to? Do you believe that? What?
(そうなの。それで大喧嘩になったのよ。彼が言うには、まあ、僕の子供を産みたくないなら、他の誰かが産んでもいいじゃないか、って。信じられる? 何よ。)

Bernadette: Well, there is a deep-seated biological drive to pass on your genes. It’s only natural.
(まあ、自分の遺伝子を残そうとする根深い生物学的な欲求があるものよ。ごく自然なことだわ。)

Penny: So you’re on his side?
(つまり、あなたは彼の味方なの?)

The Big Bang Theory Season12 Episode12 (The Propagation Proposition)

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シーン解説と心理考察

バーナデットが「レナードは本当にこれを考えてるの?」と尋ねると、ペニーは「そうなの。それで大喧嘩になったのよ」と答え、レナードの言い分に納得がいかない胸の内を明かします。短い「信じられる? 何よ」という言葉に、意見の食い違いへの戸惑いが凝縮されています。

バーナデットが「自分の遺伝子を残そうとする根深い生物学的な欲求があるものよ。ごく自然なことだわ」と客観的な視点を示すと、ペニーは「つまり、あなたは彼の味方なの?」と鋭く切り返します。友人としてレナードの心理を分析的に説明しようとするバーナデットと、感情的に納得しきれないペニーとのやり取りには、意見が分かれたときに友人同士でどう距離を取るかという難しさが表れています。

理屈で説明しようとする友人と、感情のまま反応する友人という対照的な立ち位置が、この短いやり取りの中にくっきりと表れています。どちらの反応も自然なものとして描かれている点が、この会話の面白さにつながっています。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

自分の遺伝子(genes)というバトンを、次の走者へ手渡す(pass on)リレー競技の場面を思い浮かべてみましょう。バトンをつなぐこと自体が目的化していく感覚が、このフレーズの根底にあります。

バーナデットが「根深い生物学的な欲求」と表現した場面も、まさにこのバトンを渡したいという衝動そのものでした。単なる情報や物ではなく、命そのものを次につなげていくイメージとセットで覚えておくと、生物学的な話題に出会ったときにすっと言葉が浮かんでくるはずです。

バトンが途切れずに次の走者へ渡っていく様子を思い描くと、passという動詞が持つ「引き継ぐ」感覚がより実感しやすくなります。

例文で覚える「pass on one’s genes」

科学的な話題から日常会話まで使えるpass on one’s genesを、3つの例文で確認していきましょう。

Many animals are biologically driven to pass on their genes.
(多くの動物は生物学的に、自分の遺伝子を残そうとする衝動を持っている。)
生物の行動を説明する科学的な場面です。biologically drivenという言葉が、本能的な性質であることを示しています。動物のドキュメンタリーなどでもよく耳にする言い回しです。

From an evolutionary standpoint, organisms are wired to pass on their genes.
(進化論的な観点から見ると、生物は遺伝子を残すようにできている。)
進化論について解説するフォーマルな場面です。are wiredという表現が、本能として組み込まれているニュアンスを加えています。

A: Why do people want biological children?
B: I guess some feel a need to pass on their genes.
(A:どうして人は生物学的な子供を欲しがるの?)
(B:自分の遺伝子を残したいという欲求があるんだと思う。)
家族観について話す日常会話の場面です。I guessを添えることで、断定を避けたやわらかい言い方になっています。

あわせて覚えたい関連表現

pass down a trait
(特徴を代々受け継がせる)
pass down a traitは、遺伝子そのものではなく、体質や才能といった目に見える特徴を受け継がせる場合にも使える、やや広い表現です。pass on one’s genesは、遺伝子という生物学的な単位そのものに焦点があります。

run in the family
(家系に受け継がれている)
run in the familyは、すでに家系内で見られる特徴を指す状態を表す表現です。pass on one’s genesは、これから子孫に伝えるという動作・過程を表す点が異なります。

genetic inheritance
(遺伝的な継承)
genetic inheritanceは学術的でフォーマルな名詞表現です。pass on one’s genesは、日常会話でも使える動詞句である点が異なります。文章の硬さに応じて、これらの表現を使い分けられると表現の幅が広がります。

Note|「遺伝子を残したい」という欲求の科学的な捉え方

自分の遺伝子を次世代へ残したいという感覚は、進化生物学の分野で長く議論されてきたテーマです。

進化論の考え方では、生物の行動の多くは「自分の遺伝情報をできるだけ多く次の世代に伝える」という方向に説明できるとされています。子育てに時間や労力を注いだり、パートナーを選ぶ際に一定の基準を持ったりする行動も、この観点から説明が試みられることがあります。もちろん、人間の場合は文化や個人の価値観、経済的な事情、キャリアの選択など、生物学だけでは説明しきれない要素が数多く絡み合うため、pass on one’s genesという表現が指す「欲求」を、そのまま個人の意思決定の理由として単純に当てはめられるわけではありません。あくまで、行動の背景にある一つの見方として、生物学の分野でよく引き合いに出される考え方だと捉えておくとよさそうです。

バーナデットが会話の中で持ち出した「根深い生物学的な欲求」という説明も、こうした進化生物学的な見方をそのまま言葉にしたものと言えます。子供を持つことについて意見が分かれたとき、感情の面だけでなく、こうした学問的な視点を添えて話すこともあるのだと分かります。

科学的な視点を知っておくと、身近な会話の中の一言が違って聞こえてくることもあります。何気ない一言の背景を知ることで、会話の奥行きがぐっと広がります。

まとめ|「遺伝子を残す」という言葉に見える視点の違い

pass on one’s genesは、自分の遺伝的な特徴を子供に受け継がせることを表す、生物学的な文脈でよく使われる表現です。

進化論の話題から日常の家族観の会話まで、子孫を残すことについて語るときに使える言い回しです。

意見が分かれた友人の話に、生物学的な視点を添えて応じたバーナデットの様子から、同じ話題でも立場によって見え方が変わってくることが読み取れます。ひとつの言い回しの背景を知っておくと、会話の理解もぐっと深まります。

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