「Honey, it was even questionable then.」に見る、相手の軽い自虐に便乗してさらに茶化す返し方|『ホワイトカラー』S01E05で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「Honey, it was even questionable then.」に見る、相手の軽い自虐に便乗してさらに茶化す返し方|『ホワイトカラー』S01E05で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、『ホワイトカラー』シーズン1第5話に登場する、相手の軽い自虐に便乗してさらに茶化す返し方です。自宅でエリザベスとピーターが、現場でのニールの振る舞いを話題にしながら、夫婦らしい軽口を交わす場面が描かれています。

一つの軽口が思わぬ方向に転がり、そこにもう一言便乗して茶化す呼吸を、やり取りの流れに沿って一つずつ順番に見ていきます。

目次

変わらない一面を認めたうえで、それが好きなところだと伝える言い方

ニールの人物評をしていたピーターに対し、エリザベスはニールの変わらない一面をまず認めたうえで、こう続けます。

Elizabeth: Well, honey, that’s who Neal is. That’s never gonna change. That’s what I love about you so much.
(ねえ、それがニールなの。それは絶対変わらない。それこそ、私があなたのことをそんなに好きな理由なんだから。)

White Collar Season1 Episode5 (The Portrait)

that’s who ~ is は「それが〜という人だ」と、相手の変わらない性質をそのまま言い表す形です。who の後ろに人物名を置くことで、性格そのものを一言でまとめて表現できます。続く That’s never gonna change. の gonna は going to のくだけた発音表記で、断定を和らげず、むしろ「絶対に」という確信をカジュアルな口調のまま伝えています。

エリザベスはそのままの流れで that’s what I love about you と続けており、ニールの話をしていたはずが、いつの間にか「あなた(ピーター)」への好意の話にすり替わっています。この切り替えの唐突さこそが、軽口としての面白みになっています。

that’s what I love about you のように that’s what ~ の形にすると、好きな理由を一つ取り出して伝える言い方になります。呼びかけの honey は、親しい相手に軽く語りかける際の定番の言葉で、続く発言をやわらかい調子に整える役割も果たしています。

褒め言葉を自虐に言い換えて確認する言い方

好きなところだと言われたピーターは、その言葉を素直には受け取らず、あえて茶化すように聞き返します。

Peter: What, that I lost all ability to flirt when we got married?
(え、結婚してから口説き文句が使えなくなったってこと?)

White Collar Season1 Episode5 (The Portrait)

lost all ability to ~ は「〜する能力をすっかり失った」という言い方で、all を添えることで「少しではなく完全に失った」という大げさな響きを出しています。flirt(口説く、いちゃつく)という語を対象に置くことで、本来なら褒め言葉として受け取れる内容を、あえて自分を落とす方向に言い換えて確認しているわけです。

What, that ~? という切り出しは、相手の発言の真意を茶化しながら聞き返す型として使えます。when we got married のように when 節を添えることで、能力を失った時点を結婚のタイミングだと具体的に特定しています。この自虐に、エリザベスはさらに一段階便乗して返します。

Elizabeth: Honey, it was even questionable then.
(ねえ、その頃から怪しかったけどね。)

White Collar Season1 Episode5 (The Portrait)

even ~ then は「その時点でさえ〜だった」という言い方で、questionable (疑わしい、怪しい)という語を添えることで、「今失ったどころか、そもそも昔から怪しかった」と、相手の自虐をさらに一段深めて茶化しています。then は結婚した当時を指しており、now との対比を言葉にせずとも匂わせる働きをしています。

questionable は「疑わしい」「怪しい」というやわらかい評価を表す形容詞で、強い非難の言葉を使わずに相手を軽やかにからかえる便利な語です。相手の軽い自虐をただ受け流すのではなく、そこにもう一言乗せて返す呼吸が伝わってきます。

まとめ|軽い自虐に、もう一言便乗して茶化す返し方

相手の変わらない一面を好きなところだと伝える言い方、褒め言葉を自虐に言い換えて確認する言い方、そしてその自虐にさらに便乗して茶化す返し方まで見てきました。一つの軽口を受け流さずにもう一言重ねる姿勢が、夫婦のやり取りをそのまま弾ませています。

相手の自虐に真面目に取り合わず、軽やかに便乗して返す呼吸は、親しい間柄の会話でそのまま応用できそうです。ちょっとした自虐を投げかけられたとき、否定するのでもなく黙って流すのでもなく、もう一段軽やかに重ねて返す型として覚えておきたい場面です。

次回も『ホワイトカラー』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。

同じエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。

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