海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン4 第11話から、父ジェームズをめぐるニールの言葉を取り上げます。前半でモジーに打ち明ける場面と、後半でジェームズ本人に答える場面には、気持ちを一つに決めきれないときの英語が自然な形で並んでいます。
怒りと感心を並べる言い方、後悔を語る言い方、そして「そうしたいけれど」と答える言い方まで、会話の流れに沿って順に見ていきます。
「whether A or B」で、向きが逆の二つの反応を並べる
ニールとモジーは、フリンに腕前を示すための偽のウイスキー作りを進めています。試作の合間に、ニールは父ジェームズのことを口にします。
Neal: I don’t know whether to be mad or impressed that my own dad conned me.
(自分の父親にだまされたなんて、怒ればいいのか感心すればいいのか分からないよ。)
Mozzie: Well, at least you learned where you inherited that particular skill from.
(まあ、少なくとも、その特別な才能をどこから受け継いだのかは分かったわけだ。)White Collar Season4 Episode11 (Family Business)
whether A or B は「AなのかBなのか」と二つの可能性を並べる形で、I don’t know の後ろに置くと「どちらとも決められない」という意味になります。ここで対になるのは to be mad(怒る)と (to be) impressed(感心する)という、向きが逆の反応です。whether の後ろに to 不定詞を続けると「〜すべきか」の含みが加わり、自分がどう反応すべきかを決めかねている様子が表れます。
mad はアメリカ英語のくだけた会話で「怒っている」の意味によく使われます。con は「だます、ペテンにかける」という動詞です。my own dad の own は「ほかでもない自分の」と所有を強める語で、だました相手が他人ではなく父親だったという点に重みを置いています。
モジーの at least は「少なくとも」で、悪い出来事の中からせめてもの収穫を拾い上げるときに使われます。inherit ~ from … は「〜を…から受け継ぐ」です。where … from の形で「どこから受け継いだのか」とし、人をだます腕の出どころを父に結びつけることで、重い打ち明け話を冗談で受け止めています。
「should have known」と「I want to. But ~」で、迷いを言葉にする
ニールの話は、気づけなかった自分への後悔に移っていきます。
Neal: I keep thinking I should have known it was him.
(あれが彼だって気づくべきだったって、ずっと考えてしまうんだ。)White Collar Season4 Episode11 (Family Business)
keep ~ing は「〜し続ける」で、I keep thinking は「頭から離れない」に近い響きです。should have + 過去分詞 は「〜すべきだった(のにしなかった)」という過去への後悔を表します。ニールはこのあと、父には今さら戻ってきて失った時間を埋め合わせる資格はないと言い切ります。この言い回しはフレーズ記事「make up for lost time」で扱っています。
後半、ピーターが帰ったあと、ニールは帰ろうとするジェームズを引き止めて話をします。その中で、ジェームズのほうから問いかけます。
James: Do you believe me, Neal?
(信じてくれるか、ニール?)
Neal: I want to. But there’s one thing I don’t understand.
(信じたいよ。でも、一つ分からないことがあるんだ。)White Collar Season4 Episode11 (Family Business)
I want to. は I want to believe you. の believe you を省き、to だけを残した形です。「信じる」と言い切らず「信じたい」と願望で答えることで、気持ちが傾いていても決めきれない状態が伝わってきます。続く But で引っかかりがあると示してから、ニールは質問に移ります。動詞を繰り返さずに to だけを残すこの形は、直前の問いを受けて短く答えるときによく使われます。
まとめ|決めかねる気持ちを英語で並べる
whether A or B で逆向きの反応を並べ、should have known で後悔を語り、I want to. But ~ で傾きかけた気持ちと引っかかりを同時に示す流れを見てきました。割り切れない感情も型に乗せれば言葉にできることが分かります。
父と向き合うニールの言葉とともに、『ホワイトカラー』の会話をこれからも味わっていきましょう。
同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、別の場面の英語を扱っています。


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