海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン3第7話の後半から、よその話題の裏にある本音を、相手が言い当てようとする会話を二つ取り上げます。一つは私書箱の作戦に続くピーターとニールの軽口、もう一つはジューンの屋敷でのジューンとサラの会話です。
話題の向きを指摘されたとき、打ち消すのか認めるのか。その違いが英語の形にどう表れるかを、二つの場面の順に見ていきます。
「We’re not talking about El and me.」:向け返された問いを打ち消す
ブラウアーをおびき出す私書箱の作戦の話に続けて、ピーターはニールにサラとの暮らしぶりを尋ねます。
Peter: How are you and Sara doing?
(サラとはどうなんだ?)
Neal: Well, you know, there are always growing pains.
(まあ、ほら、慣れるまでは何かとあるよ。)
Peter: She’s taken over the closet?
(クローゼットを占領されたのか?)
Neal: Are you in a full-fledged garment war with Elizabeth? I mean, first she wants you to iron your own shirts, and now she’s taking over the closet?
(エリザベスと本格的な衣装戦争でもしてるの? だって、まずはシャツのアイロンを自分でかけろって言われて、今度はクローゼットまで占領されてるってこと?)
Peter: We’re not talking about El and me.
(俺とエルの話はしてないだろ。)White Collar Season3 Episode7 (Taking Account)
growing pains は本来「成長痛」で、新しい関係や環境に慣れるまでの摩擦を表します。ピーターの She’s taken over the closet? は、平叙文の語順のまま語尾を上げる確認の問いで、take over は「占領する、乗っ取る」です。
ニールは、その具体的な問いをピーター自身の家庭に向け返します。I mean で言い直し、first ~, and now ~ と順に並べる形です。アイロンがけの話は、エピソードの中ほどの二人の電話でも出ていました。
ピーターの返事は、We’re not talking about ~. という平叙文の否定です。「今は〜の話をしていない」と話題の線を引き直し、向け返された問いには答えないまま、話題の主はニールとサラだと示しています。
「are we?」で言い当て、「let you in」で背中を押す
場面はジューンの屋敷に移ります。捜査官たちが引き揚げたあと、ジューンとサラが二人で話す場面です。亡き夫バイロンの話が続いたところで、ジューンはこう言います。
June: We’re not talking about Byron anymore, are we?
(もうバイロンの話じゃないわね?)
Sara: No.
(ええ。)
June: Give Neal time, and he’ll let you in.
(ニールに時間をあげなさい。そうすれば心を開いてくれるわ。)
Sara: And in the meantime?
(それまでは?)
June: I saved Byron’s hide on many occasions. I knew more than he thought I did.
(バイロンのことは、何度も窮地から救ってあげたものよ。あの人が思っていた以上に、私は知っていたの。)White Collar Season3 Episode7 (Taking Account)
ジューンの文は、否定文に are we? を付けた付加疑問です。anymore は否定文で「もはや〜ない」の意味になり、「途中から話の中身が変わった」ことを指します。問いの形を取りながら、答えはほぼ分かっているという言い当ての響きがあります。
サラの No. は、否定の問いに「その通り、バイロンの話ではない」と同意する答えです。日本語では「ええ」に当たるため、英語の Yes と No の向きに注意が要ります。
Give Neal time, and he’ll ~ は「命令文 + and」で「〜すれば…する」を表します。let someone in は「中に入れる」から転じて「心を開く、内側を見せる」という意味です。in the meantime は「それまでの間」で、サラは待つ間どうすればいいかを尋ね、ジューンは直接の指示ではなく自分の経験で答えます。
まとめ|打ち消す否定文と、言い当てる付加疑問
We’re not talking about ~. の打ち消し、~, are we? の言い当て、No. の答え方、let someone in と in the meantime を見てきました。否定文のままか付加疑問を付けるかで、受け止め方が変わることが分かります。
『ホワイトカラー』を観ながら言葉の裏の本音に耳を傾けると、会話の奥行きが増していきます。
エピソードまとめやフレーズ記事でも、この回の英語表現を扱っています。


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