「Did it hurt?」に見る、相手が本当のことを認めたのを茶化し、「次はそっちの番」と打ち明けを促す言い方|『ホワイトカラー』S01E09で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「Did it hurt?」に見る、相手が本当のことを認めたのを茶化し、「次はそっちの番」と打ち明けを促す言い方|『ホワイトカラー』S01E09で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン1 第9話の終盤から、事件が片づいたあとにピーターとニールが交わす短い会話を取り上げます。本当のことを一つ認めたニールを、ピーターは軽い皮肉で迎えます。

相手の言葉を言い直して事実を正す as long as、正直さを茶化す Did it hurt?、そして打ち明けの順番を回す Your turn. まで、数行の中に会話の駆け引きが詰まっています。

目次

「as long as」を言い直して事実関係を正す

場面はバーク家です。家の点検を終えたモジーを、エリザベスが見送りに出たあと、ピーターとニールの会話が続きます。オルゴールの話を持ち出したのはニールです。

Neal: He won’t stay away as long as I have the music box.
(僕がオルゴールを持ってる限り、あいつは離れていかないよ。)
Peter: As long as he thinks you have it.
(あいつが、お前が持ってると思ってる限り、だろう。)
Neal: Okay, I don’t have it.
(わかったよ、持ってない。)

White Collar Season1 Episode9 (Bad Judgement)

ここでの he は、直前の会話で名前が出たファウラーを指しています。stay away は「近寄らない、離れている」で、won’t stay away なら「離れていこうとしない」という意味になります。

注目したいのは、as long as(〜する限り)の使い方です。ニールは as long as I have the music box と、自分が持っていることを前提にした条件を口にします。ピーターはこれを受けて、同じ As long as で文を始め直し、he thinks you have it と言い換えます。thinks を一語挟むだけで、条件が「実際に持っていること」から「相手がそう思い込んでいること」へずれています。相手の言葉の骨組みをそのまま使い、中身だけを正すという返し方です。

言い直されたニールは、Okay, I don’t have it. と認めます。この Okay は同意というより「分かったよ、降参だ」という観念の合図で、そのあとに本当のことが続く流れになっています。短い一文で認めるところに、二人の気安さが伝わってきます。

You can go as long as you finish your homework. のように、日常の条件づけにもよく使われる形です。

「Did it hurt?」で茶化し、「Your turn.」で順番を回す

ニールが認めた直後、ピーターはすかさず反応します。

Peter: Oh, look at that — telling the truth. Did it hurt?
(おや、見てみろ。本当のことを言ったぞ。痛かったか?)
Neal: Little bit. Your turn.
(少しね。次は君の番だよ。)

White Collar Season1 Episode9 (Bad Judgement)

Oh, look at that は、目の前の意外なものに注意を向ける言い方で、ここでは相手の言動を珍しいものとして大げさに取り上げる皮肉として働いています。続く telling the truth は You’re telling the truth. から主語と be動詞を落とした形で、「本当のことを言っている」という進行中の様子を実況するような響きがあります。

Did it hurt? は「痛かったか?」と、正直に話すことが苦痛だったかのように扱う茶化しです。普段はなかなか本当のことを言わない相手、というニールへの評価が、この一言に込められていると読み取れます。

これに対するニールの Little bit. は A little bit. の A を省いた受け答えで、皮肉を否定せずに乗ってみせています。そのうえで Your turn. と返します。これは It’s your turn. を縮めた形で、「次はそっちの番だ」と相手に順番を回す一言です。自分が一つ打ち明けたのだから、今度はピーターが話す番だという理屈で、ここから話題はピーター側の話へと移っていきます。

Your turn. はゲームで順番を回すときにも、打ち明け話を促すときにも使える短い表現です。茶化されたまま終わらず、対等な立場に戻す返しとして覚えておくと便利です。

まとめ|茶化しと順番回しで保つ対等な関係

as long as を言い直して事実を正す返し、観念の Okay、皮肉の Oh, look at that と Did it hurt?、順番を回す Your turn. を見てきました。短い言葉で対等さを保つ二人の関係が見えてきます。

『ホワイトカラー』の会話を観ながら、こうした言い回しにも耳を傾けてみましょう。

同じ回を扱ったほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、二人の会話の幅が見えてきます。

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