「No one likes a bragger.」に見る、相手の自慢話を軽くたしなめる返しと仮定法の冗談|『ホワイトカラー』S01E09で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「No one likes a bragger.」に見る、相手の自慢話を軽くたしなめる返しと仮定法の冗談|『ホワイトカラー』S01E09で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン1 第9話から、判事との面会を終えたピーターにニールが声をかける場面を取り上げます。深刻になりそうな報告が、二人の間ではいつの間にか軽口の応酬に変わっていきます。

くだけた疑問文の省略、仮定法過去完了を使った冗談、そして相手の自慢をたしなめる一言まで、短い会話の中に学びどころが詰まっています。順に見ていきましょう。

目次

くだけた疑問文と「That’s it?」で報告を茶化す

担当事件の件で判事に会いに行ったピーターのもとに、ニールが声をかけます。話を切り出したのはニールのほうです。

Neal: Hey. I miss anything good?
(やあ。何か面白いことあった?)
Peter: She offered me a bribe.
(賄賂を持ちかけられた。)
Neal: Really? How much you worth?
(本当に?君にはいくらの値がついたの?)
Peter: Quarter million.
(25万だ。)
Neal: That’s it?
(それだけ?)
Peter: Yeah.
(ああ。)

White Collar Season1 Episode9 (Bad Judgement)

I miss anything good? は、Did I miss anything good? から文頭の Did を落とした、くだけた疑問文です。そのため miss は原形のまま残っています。自分がその場にいなかった間の出来事を尋ねる決まった切り出しで、会議や集まりに遅れて合流したときにもそのまま使えます。

How much you worth? も同じく、How much are you worth? から be動詞の are が抜けた形です。be worth +金額 は「〜の価値がある」で、ここでは賄賂の額を「ピーターの値段」に見立てて茶化しています。

ピーターの Quarter million. は a quarter million の a を省いた形で、100万の4分の1、つまり25万を指します。これを聞いたニールの That’s it? は「それだけ?」と、金額の少なさに驚いてみせる返しです。it は直前に言われた内容全体を指しており、期待より小さいものを示されたときに幅広く使える一言と言えます。

仮定法過去完了の冗談と「No one likes a bragger.」

金額を聞いたニールは、さらに冗談を重ねます。ピーターも負けずに言い返します。

Neal: If I had known you were that cheap, I would have bribed you myself.
(君がそんなに安いって知ってたら、僕が自分で買収してたのに。)
Peter: No amount of money would have been as satisfying as catching you the first time… Or the second.
(どんな額の金でも、お前を最初に捕まえたときほどの満足感はなかっただろうな……2回目もな。)
Neal: No one likes a bragger.
(自慢する人は嫌われるよ。)

White Collar Season1 Episode9 (Bad Judgement)

ニールの一文は、If +主語+ had +過去分詞, 主語+ would have +過去分詞 の仮定法過去完了です。「(実際には知らなかったが)もし知っていたら、〜していたのに」と、過去の事実に反する仮定を述べています。that cheap の that は「そんなに」と程度を示す副詞で、myself は「自分で」と主語を強める働きをしています。

対するピーターの No amount of money would have been as satisfying as ~ は、「どんな額のお金も〜ほど満足のいくものにはならなかっただろう」という意味です。No amount of ~ で「どれだけの〜でも…ない」と全面的に打ち消し、would have been で「もし受け取っていたとしても」という仮定の帰結を表しています。

言い終えてから Or the second. と付け足し、ニールを捕まえたのが一度ではないことまで持ち出すのが、ピーターの得意げな一面という場面です。

ここでニールが返す No one likes a bragger. の bragger は、動詞 brag(自慢する)に「〜する人」を表す -er が付いた名詞で、「自慢する人」を指します。「自慢はやめろ」と直接言う代わりに、No one likes ~ という一般論の形でやんわりたしなめるのがこの一言の特徴です。相手を責めすぎず、冗談の応酬のまま会話を締められます。

まとめ|冗談の応酬を締める一言

くだけた I miss anything good?、驚いてみせる That’s it?、仮定法過去完了の冗談、自慢をたしなめる No one likes a bragger. を見てきました。報告を軽口に変える二人の距離感が読み取れます。

二人の掛け合いを追いながら、次回も『ホワイトカラー』で英語に触れていきましょう。

本話の英語は、ほかのコラムやフレーズ記事でも扱っています。

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