海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン4 第7話から、裁判で証言するピーターと、証言を詐欺と呼ぶニールのやり取りを取り上げます。uncover と recover の違い、言い間違いを正す You mean ~?、訂正を受け入れる I stand corrected と、言葉の選び方にまつわる表現が一話の中に続けて出てきます。
証言前の言い合いから法廷、そして証言を終えたあとの会話まで、場面の順に見ていきます。
証言は詐欺か:「involve」と「lie of omission」で定義を押し返す
デランシー裁判の証言当日、検事ジョシュはニールの申し出を断り、証人はピーターで足りると伝えます。証言台に立つことにいつから興味を持ったのかと聞かれたニールは、こう答えます。
Neal: Ever since I realized that testifying is a con.
(証言が詐欺だって気づいてからだよ。)White Collar Season4 Episode7 (Compromising Positions)
con は「詐欺、ペテン」を指すくだけた語で、con man(詐欺師)の con と同じです。元詐欺師のニールが証言を自分の得意分野の言葉で言い表し、定義をめぐる言い合いが始まります。
Peter: Nope. Conning involves deceit.
(いや。詐欺には欺きが伴う。)
Neal: Oh, a lie of omission is not deceit?
(へえ、言わずにおくウソは欺きじゃないの?)
Peter: My testimony isn’t a lie of omission.
(俺の証言は、言わずにおくウソなんかじゃない。)White Collar Season4 Episode7 (Compromising Positions)
involve は「必然的に含む、伴う」という動詞で、A involves B と言うと「B がなければ A は成り立たない」という定義の言い方になります。ピーターはこの形で、欺きのないものは詐欺ではないと線を引きました。
ニールの a lie of omission は、事実を言わずにおくことで相手を誤解させるウソのことです。相手の定義を受け入れたうえで、それに当てはまる例を差し出す切り返しと言えます。ピーターも同じ語を使って打ち消します。
「uncovered, not recovered」と「Then I stand corrected.」
令状を持って出向いたときにはベンゼンが見つからなかった点を突かれると、ピーターは質問の中の一語に注目して答えます。
Peter: Bryson is asking what I uncovered, not recovered. Big difference.
(ブライソンが聞くのは、俺が何を「突き止めた」かで、何を「回収した」かじゃない。大違いだ。)White Collar Season4 Episode7 (Compromising Positions)
uncover は覆いを取るところから「隠れていたものを明るみに出す、突き止める」、recover は「失ったものを取り戻す、証拠などを回収する」という意味です。接頭辞が違うだけで、「見て知った」と「手に入れた」の差になります。A, not B の形にすると、比べたい二語をすっきり並べられます。
証言は質問と答えの両方で組み立てられる、という話に落ち着くと、ニールはこう返します。
Neal: Then I stand corrected. Testifying is a two-man con.
(なら訂正するよ。証言は二人がかりの詐欺だ。)White Collar Season4 Episode7 (Compromising Positions)
I stand corrected. は、指摘を受けて「私の間違いでした」と認める決まり文句です。stand に過去分詞 corrected を続けて「訂正された状態にある」と表す形で、やや改まった響きがあり、会議の場などでも使えます。ニールはこの形で引き下がったように見せながら、中身は「詐欺の仕掛け人が二人になった」と主張を広げており、訂正の定型を皮肉に転用しているのが見どころです。
法廷の「You mean uncover?」と、証言後の言い直し
同じ日の法廷で、この違いが試されます。
Josh: On that date, what evidence of his previous crime did you recover?
(その日、彼の以前の犯罪について、どんな証拠を回収しましたか?)
Peter: You mean uncover?
(「突き止めた」ですね?)White Collar Season4 Episode7 (Compromising Positions)
You mean ~? は、正しい語を示して確かめる言い方です。ジョシュは Correct. と応じながら、同じ発言の中の質問でまた recover を使ってしまいます。異議が認められたあとは restate(言い直す)と断り、uncover で問い直しました。
終盤、証言を終えたニールはピーターにこう話します。
Neal: Testifying’s fun, but it’s not as much of a con as I thought.
(証言も楽しいけど、思ってたほどの詐欺じゃないね。)
Peter: Telling the whole truth isn’t your cup of tea? I’m shocked.
(真実を洗いざらい話すのは性に合わないか? 驚いたな。)White Collar Season4 Episode7 (Compromising Positions)
not as ~ as I thought は「思っていたほど〜ではない」と、前の見立てを改める形です。not one’s cup of tea は「好みではない」の定番で、ピーターは疑問文にして皮肉っています。
まとめ|語を正し、言い直し、訂正を受け入れる
involve で定義を示す形、uncover と recover を並べる A, not B、言い間違いを正す You mean ~?、そして I stand corrected を見てきました。一語の違いにこだわるやり取りから、言葉の選び方そのものが争点になる様子が分かります。
次回も『ホワイトカラー』の言葉の応酬とともに、英語を学んでいきましょう。
同じ回の表現は、フレーズ記事やほかのコラムでも扱っています。


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