「There always is.」に見る、後から足される条件を見越して受け流す言い方|『ホワイトカラー』S05E01で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「There always is.」に見る、後から足される条件を見越して受け流す言い方|『ホワイトカラー』S05E01で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン5 第1話から、話がまとまりかけたところで条件が付け足される場面を取り上げます。贋作師ヘイゲンが取引の話の最後に切り出す「もう一つ」に対して、ニールはわずか三語の短い一言で応じます。

条件を足す側の決まった切り出しや期限の添え方と、それを見越して受け流す側の返しを、本話の別の場面の用例も交えながら順に見ていきます。

目次

「There’s one more thing.」と「There always is.」の応酬

ニールの前に現れたヘイゲンは、ピーターを自由の身にする方法を知っていると持ちかけます。見返りとして求めたのは、まとまった金を用意するための仕事でした。「やり遂げたら取引成立だ」と告げたあと、ヘイゲンはこう続けます。

Hagen: There’s one more thing.
(もう一つある。)
Neal: There always is.
(いつだってあるよね。)

White Collar Season5 Episode1 (At What Price)

one more thing は「もう一つだけ」と、話の終わりに用件を足すときの決まった切り出しです。言われた側にとっては、それまでの合意に上乗せがあるという合図になります。

ニールの There always is. は、There is always one more thing. の後半を省いた形です。文末を be 動詞で止めると、always は is の前に置かれます。I always do. や She never does. と同じ語順で、相手の言葉を繰り返さずに「毎度のことだ」という経験則だけを返せます。

現在形で言い切っているため、「もう一つ」が来ることを最初から見越していたような響きになります。相手の手の内を受け止めたうえでの返しと言えます。続いてヘイゲンが持ち出したのは、検察官が面目を保ったまま手を引くための理由が要る、という話でした。

日常会話でも、There’s one more thing. は頼みごとや連絡の最後に添える言い方として使えます。受ける側の There always is. は、気心の知れた相手に軽い皮肉として返す一言です。目上の人に使うと相手の頼み方を当てこする響きが強く出るため、場面を選びます。

条件を畳みかける言い方と「The only catch is that ~」

同じ二人のやり取りは、別の場面でも続きます。ヘイゲンが狙いの金庫の中身を明かすと、ニールは別の方法で金を作るよう返し、ヘイゲンは条件を重ねていきます。

Neal: Get your money a different way.
(金なら別のやり方で作ってくれ。)
Hagen: No. This is what I want. I’ve a debt of my own and this is the required form of payment. In two days.
(だめだ。これが望みだ。私にも借りがあってね、これが求められている支払いの形なんだ。2日でだ。)
Neal: Why so fast?
(なんでそんなに急ぐの?)
Hagen: Because that’s when I need it.
(そのときに必要だからだ。)

White Collar Season5 Episode1 (At What Price)

ヘイゲンは This is what I want. で要求の中身を固定し、the required form of payment で譲れない理由を添え、最後に In two days. と期限を一言で足しています。in + 期間は「今から〜後に」を表します。Why so fast? は動詞を省いて「なぜそんなに〜なのか」と聞く会話の形で、条件の根拠を確かめる問いです。答えは理由をそれ以上明かしておらず、条件を出す側が主導権を握ったままです。

条件の付け足しは、味方同士の会話にも出てきます。モジーが仕上げた装置の働きをニールに説明する場面で、モジーは最後にこう添えます。

Mozzie: The only catch is that you and your anklet have to come back here to turn it off.
(唯一の難点は、切るときには君とその足輪がここへ戻ってこなきゃならないってことだ。)

White Collar Season5 Episode1 (At What Price)

catch はここでは名詞で、「隠れた難点」「落とし穴」を指します。The only catch is that ~ と that 節を続けると、良い話に付いてくる条件を一つに絞って示せます。There’s a catch.(ただし条件がある)や What’s the catch?(何か裏があるの?)も、同じ catch を使った定番の言い方です。

まとめ|条件を足す言い方と、見越して返す一言

条件を足す There’s one more thing.、見越して返す There always is.、期限を添える In two days.、難点を絞る The only catch is that ~ を見てきました。足す側と受ける側の言い方がそろうと、交渉の流れが追いやすくなります。

駆け引きが始まる『ホワイトカラー』で、条件の言い回しにも耳を傾けてみましょう。

同じ回の会話は、ほかのコラムやフレーズ記事でも扱っています。

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