海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン4 第4話から、ニールとソフィーの昼食の会話を取り上げます。ソフィーが過去の選択を振り返る言葉と、それを聞いたニールが自分の回り道を短く打ち明ける言葉が、一続きの流れの中に並んでいます。
後から分かったことの言い方、軽率さを認める言い方、そして「簡単ではなかったけれど」と相手の背中を押す締め方まで、順に見ていきます。
「Turns out ~」「I admit ~」で、過去の選択を振り返る
前回の訪問のあと、ニールはパエリアの鍋を持ってソフィーの家を訪れます。昼食の席で、結婚していた頃は家で昼食を作るようなことはなかったと話すソフィーに、ニールは夫のことを尋ねます。
Neal: Your husband wasn’t into cooking?
(ご主人は料理に興味がなかったの?)
Sophie: Turns out we actually didn’t have that much in common. I admit I jumped in without looking, but you make a choice and —
(結局、私たちには実はそれほど共通点がなかったの。よく考えずに飛び込んだことは認めるわ。でも、何かを選んだら――)White Collar Season4 Episode4 (Parting Shots)
ソフィーの Turns out ~ は、It turns out (that) ~ の It が落ちた会話の形で、「後になって〜だと分かった」という意味です。actually(実は)が、当時は気づかなかったという含みを添えています。not that much in common の that は「それほど」と程度を弱める副詞です。
I admit ~ は、言いにくいことを自分から先に認めるときの前置きです。jump in without looking は「よく見ずに飛び込む」で、深く考えずに決断したことを表すたとえになっています。
話題はソフィーの慈善団体の催しに移ります。ニールに催しのことを聞かれ、ソフィーは保険金の扱いを口にします。
Sophie: I was gonna go, donate the insurance settlement.
(行くつもりだったの。保険金を寄付しようと思って。)
Neal: All of it?
(全額?)
Sophie: I don’t feel right having it, but I’m not ready to go back out there, so I’ll just send a check.
(持っているのは落ち着かないの。でも、まだ人前に戻る気にはなれない。だから小切手だけ送るわ。)White Collar Season4 Episode4 (Parting Shots)
I was gonna ~ は「〜するつもりだった(けれど)」と、予定が変わったことを含ませる形です。go back out there の out there は「外の世界、人前」を指し、not ready to ~ と組み合わさって、まだ踏み出せない気持ちを表しています。
「Wasn’t easy, but… it was worth it.」で、自分の体験を差し出す
人前に戻れないと話すソフィーに対し、ニールは自分の話を始めます。
Neal: You know, not long ago, I took off for a while. Thought a break from New York was what I needed. And then a friend helped me find a way to get my life back. Wasn’t easy, but… it was worth it.
(あのさ、少し前に、僕はしばらく姿を消したんだ。ニューヨークを離れて一息つくのが必要だと思ってね。そうしたら友人が、生活を取り戻す道を見つける手助けをしてくれた。簡単じゃなかったけど……その価値はあったよ。)White Collar Season4 Episode4 (Parting Shots)
take off は「急に立ち去る」という意味の句動詞で、for a while(しばらく)と組み合わさっています。Thought と Wasn’t はそれぞれ主語の I と It が落ちた形で、打ち明け話の口調を軽くしています。
help + 人 + 動詞の原形 は「人が〜するのを手伝う」、get one’s life back は「自分の生活を取り戻す」です。最後の Wasn’t easy, but… it was worth it. は、苦労を認めてから but で結果を肯定する型で、be worth it は「それだけの価値がある」という決まった言い方です。ソフィーの「まだ戻れない」に対し、説得ではなく自分の体験を差し出す形で応えている点が見どころです。
本話の前半にも似た振り返りがあります。証拠品倉庫に現れたサラが、ニールの逃亡の一件を「島での冒険」と呼んで尋ねる場面です。
Sara: Neal. How was your island adventure?
(ニール。島での冒険はどうだった?)
Neal: You know, it was kind of like rum punch. Seemed like a good idea at the time un–
(そうだな、ラム・パンチみたいなものさ。そのときは名案に思えたんだけど――)White Collar Season4 Episode4 (Parting Shots)
Seemed like a good idea at the time. は「そのときは名案に思えた」と、後から振り返って判断の甘さを認めるときによく使われる形で、ここでも主語の It が落ちています。言い切る前に un– で途切れています。
まとめ|過去の選択を振り返り、体験で背中を押す
Turns out ~ で後から分かったことを伝え、I admit ~ で軽率さを先に認め、Wasn’t easy, but… it was worth it. で苦労と価値を並べる流れを見てきました。自分の体験を差し出す励まし方の型が見えてきます。
『ホワイトカラー』の何気ない会話には、相手に寄り添う英語が息づいています。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面の英語がつながって見えます。


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