「Your tone, for starters.」に見る、相手の口調をとがめる言い方と言い返し|『ホワイトカラー』S05E10で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「Your tone, for starters.」に見る、相手の口調をとがめる言い方と言い返し|『ホワイトカラー』S05E10で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン5 第10話から、偽造の疑いがある絵画を調べに訪れた競売会社で、ピーターがニールの口調をとがめる場面を取り上げます。口調そのものを名指しする言い方や、相手の態度を一語で言い表す応酬は、日本語に置き換えにくい英語の特徴がよく出る部分です。

同じ訪問の中で二度起きる言い合いを、言葉の選び方に注目しながら順番に見ていきます。

目次

「Your tone, for starters.」で、口調そのものをとがめる

ピーターからの連絡を受けて競売会社に来たニールは、何が見えるかと聞かれ、冗談めかした答えを返します。軽口に付き合う気分ではないと返したピーターと、ニールの間で次のやり取りが続きます。

Peter: You have someplace else to be?
(ほかに行くところでもあるのか?)
Neal: You rang, I came. Is there a problem?
(呼ばれたから来たんだよ。何か問題でも?)
Peter: Your tone, for starters.
(まずはその口調だ。)
Neal: Insubordinate?
(反抗的ってこと?)
Peter: Edgy. What’s going on?
(とげとげしい。どうしたんだ?)

White Collar Season5 Episode10 (Live Feed)

You rang, I came. は「呼んだだろう、だから来た」と、言われたとおりに動いたことだけを短く返す言い方です。そこに Is there a problem? を重ねると、「文句を言われる筋合いはない」という響きが加わります。

これに対するピーターの Your tone, for starters. は、for starters(まず手始めに)を添えることで、「問題は口調だけではない」という含みを残しています。問題点を一つだけ挙げて残りを言わずにおく、とがめる側の定番の形です。

続く応酬では、ニールが insubordinate(上の者の命令に従わない、反抗的な)という組織の言葉を先回りして持ち出し、ピーターが edgy(いらだって神経がとがっている)と言い直しています。上下関係に背く態度ではなく、気持ちのとげが口調に出ていると言い換えたうえで、What’s going on? と事情を尋ねる流れになっている点が見どころです。

「Watch it.」「You heard me.」で、言葉に釘を刺し合う

絵画の調べが一段落すると、もう終わりかと切り出したニールに、ピーターは「終わりは俺が決める」と返します。最後まで見届けない理由を尋ねられたニールは、厄介者のように見られるのは嫌だ、自分は助けただけだと答え、言い合いは次第に強くなります。

Peter: At a cost I’m not comfortable with.
(俺には納得できない代償でな。)
Neal: Well, more comfortable than a prison cell.
(まあ、刑務所の独房よりは居心地がいいだろう。)
Peter: Watch it.
(口に気をつけろ。)
Neal: I did what you couldn’t.
(僕は、君にできなかったことをしたんだ。)
Peter: What?
(何だと?)
Neal: You heard me.
(聞こえただろう。)

White Collar Season5 Episode10 (Live Feed)

Watch it. は「それに気をつけろ」から転じて、相手の言葉が一線を越えかけたときに「口に気をつけろ」と釘を刺す一言です。聞き返しの What? も、ここでは聞こえなかったのではなく「今何と言った」と相手に言い直しを迫る響きを持っています。

それに対するニールの You heard me. は、言い直しも撤回もせず「聞こえたとおりだ」と突き放す返しです。とがめられた側が引かずに言葉を重ねる形で、二人のわだかまりの深さが伝わってきます。

このあとピーターは、自分が信じる仕組みをニールがゆがめたと責め、ニールが言い返したところで話を打ち切ります。

Peter: Don’t say another word. Now, we are finished here. Go home.
(それ以上言うな。もう、ここは終わりだ。家に帰れ。)

White Collar Season5 Episode10 (Live Feed)

Don’t say another word. は、「もう一言も言うな」と相手の発言を止める命令です。we are finished here は、少し前に「終わりは俺が決める」と返した言葉の回収にもなっています。

まとめ|口調と言葉をとがめる英語

Your tone, for starters、insubordinate と edgy、Watch it、You heard me、Don’t say another word を見てきました。何をとがめ、どう言い返すかに、二人の関係の張り詰め方が表れています。

次回も『ホワイトカラー』の会話から、言葉の選び方を一緒に見ていきましょう。

この回の英語表現は、ほかのコラムやフレーズ記事でも扱っています。

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