「get tripped up」の意味と使い方|『ホワイトカラー』S03E15で学ぶ英会話

「get tripped up」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

夕食の席で、ふいに相手から「今、私たち何をしてるんだと思う?」と問い詰められて、言葉に詰まってしまうような瞬間があります。

そんな緊張感のある瞬間にぴったりの「get tripped up」を、『ホワイトカラー』シーズン3第15話の中盤、サラがニールに二人の関係のあり方を静かに問いただすシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「get tripped up」の意味とニュアンス

get tripped up
意味:つまずく、(隠しごとなどが原因で)失敗する

trip up はもともと「(足を)引っかけて転ばせる」という意味で、そこから比喩的に「隠しごとや細かいミスによって物事が破綻する」という意味に発展した表現です。get tripped up は受け身の形で、「(何かのせいで)つまずかされる」というニュアンスになります。

隠しごとや誤魔化しがバレて関係が破綻する場面や、細かいミスが原因で計画や交渉が失敗する場面でよく使われます。自分の意志でつまずくのではなく、何らかの原因によって足をすくわれるという、受け身のニュアンスが核にある表現です。

【ここがポイント!】

  • 「get tripped up」の核は、隠しごとや小さなミスに足元をすくわれるイメージ
  • 自分から失敗するのではなく、何かのせいでつまずかされる受け身のニュアンス
  • 過去のトラブルの原因を振り返って語る場面でよく使われる表現

『ホワイトカラー』S03E15のシーンで見てみよう

意味を確認したところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

軽い世間話のつもりで受け流そうとするニールに対し、サラは二人の関係のあり方そのものを見直そうとする真剣な問いかけを重ねます。以前の関係が壊れた原因を、サラは静かに名指しします。

Neal: What?
(何だって?)

Sara: Neal, what are we doing right now?
(ニール、今、私たち何してるの?)

Neal: Talking?
(……話してる、とか?)

Sara: Yes, we’re talking. We’re being open with each other. That is what we need to do. I don’t need you to protect me by hiding things from me, all right? ‘Cause that’s where we got tripped up last time.
(そう、話してるのよ。お互いに隠しごとをしないでいる。今、私たちに必要なのはそういうことなの。隠しごとをして私を守ろうとしなくていいから、いい? だって、前回つまずいたのはそこが原因だったんだから。)

White Collar Season3 Episode15 (Stealing Home)

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シーン解説と心理考察

サラが「今、私たち何してるの?」とニールに問いかけるこの場面は、単なる世間話の確認ではなく、二人の関係のあり方そのものを見直そうとする真剣な瞬間です。ニールが「話してる、とか?」と軽く受け流そうとするのに対し、サラは「そう、話してるのよ。お互いに隠しごとをしないでいる」ときっぱりと言い切ります。軽口で場をかわそうとするニールの態度そのものが、サラにとってはもどかしさの種になっているようにも読み取れます。

続けてサラは「隠しごとをして私を守ろうとしなくていい」と釘を刺し、「前回つまずいたのはそこが原因だった」と過去の破局の理由を名指しします。これは、以前の二人の関係が、大きな秘密や隠しごとによって壊れてしまったことを踏まえた発言であり、サラが今度こそ同じ過ちを繰り返したくないという強い意志を表しています。ニールの「守るための沈黙」という優しさが、かえって関係を壊しかねないという皮肉が、このやり取りの核心にあります。淡々とした口調の中に、これまでの失敗を繰り返したくないという切実さがにじんでいる場面です。相手を思って黙っていたはずの沈黙が、結果として相手を遠ざけてしまうという構図は、二人だけに限らず多くの関係に共通する落とし穴でもあります。

『ホワイトカラー』流・覚え方のコツ

trip(つまずかせる)と up(引っかける動作の強調)の組み合わせから、地面の小さな石に足を取られてつまずくように、隠しごとや小さなミスに「足元をすくわれる」イメージを思い浮かべてみましょう。平らに見える道の上でも、小石一つで体勢を崩してしまう感覚を思い出すと、この表現の持つ「予期せぬ落とし穴」というニュアンスがつかみやすくなります。

劇中でも、隠しごとが原因で関係が「つまずいた」過去をサラが指摘する場面なので、そのままイメージが結びつきます。大きな障害物ではなく、見落としがちな小さな石にこそ足をすくわれるという感覚を持っておくと、人間関係でも仕事でも、些細な隠しごとが後になって大きな問題に発展する怖さを実感しやすくなります。足元に注意を払っていれば避けられたはずのつまずきだったという後悔の感覚も、この表現の持つ響きに含まれています。

例文で覚える「get tripped up」

面接での失言から人間関係のもつれまで、get tripped up を3つの例文で確認していきましょう。

He got tripped up by his own lie during the interview.
(彼は面接中、自分自身の嘘でボロを出した)
面接や取り調べで矛盾が露呈する場面です。by one’s own lie を添えることで、自分の発言が原因だったことが明確になります。

Their relationship got tripped up over money issues.
(二人の関係はお金の問題でこじれてしまった)
人間関係のトラブルを説明する場面です。over の後に原因を置くことで、何につまずいたのかを具体的に示せます。

A: How did the negotiations go?
B: Not great. We got tripped up over the delivery terms at the last stage.
(A:交渉はどうだった?)
(B:あまりうまくいかなかったよ。最終段階で納期の条件のところでつまずいてしまって。)
交渉の結果を報告するビジネスの会話です。at the last stage が、順調に進んでいた交渉が土壇場でこじれた無念さを伝えています。

あわせて覚えたい関連表現

slip up
(ミスをする、失言する)
get tripped up が「何か(隠しごとなど)によってつまずかされる」他動的なニュアンスなのに対し、slip up は自分自身の単純なミスを指すことが多い表現です。

mess up
(しくじる、台無しにする)
よりカジュアルで直接的な「失敗」を表し、原因を問わず広く使える点が get tripped up との違いです。

fall apart
((計画・関係が)崩壊する)
get tripped up が「つまずくきっかけ」に焦点があるのに対し、fall apart は崩壊した結果そのものに焦点がある表現です。

Note|「隠しごとが関係を壊す」という、海外ドラマの定番テーマ

秘密や隠しごとが原因で人間関係が壊れ、その傷跡を抱えたまま再び関係を築き直そうとする展開は、海外ドラマの恋愛・夫婦関係を描く物語で繰り返し使われる定番のテーマです。

サスペンス色の強いドラマほど、主人公の抱える秘密がパートナーとの関係に影を落とすという構図が好んで描かれます。捜査官や諜報員が家族に仕事の詳細を話せないというジレンマ、あるいは犯罪に関わった過去を恋人に打ち明けられないという設定は、繰り返し登場するモチーフです。こうした物語では、We can’t keep secrets from each other anymore. のような台詞が象徴的に使われ、隠しごとの発覚が関係破綻の引き金として描かれる一方、その経験を経て「今度こそ正直に話す」という再出発の誓いが交わされる展開が定番になっています。視聴者は、隠しごとをする側の切実な事情と、隠された側の傷つきの両方に共感できるため、この構図は繰り返し使われても色褪せにくいのです。

劇中のサラとニールのやり取りも、まさにこの定番の構図に当てはまります。過去に隠しごとで一度つまずいた二人が、今度は率直に話すことを選び直そうとしている場面であり、get tripped up という一語がその過去と現在をつなぐ鍵になっています。

繰り返し描かれるテーマだからこそ、そこに込められた教訓の重みも、視聴者の心に残りやすいと言えます。

まとめ|つまずいた過去から学ぶ、率直さの価値

get tripped up は、隠しごとや小さなミスによって、思いがけず足をすくわれる状況を表す表現です。

人間関係のもつれから交渉の失敗まで、この一語があれば「何が原因でつまずいたのか」を的確に振り返って語ることができます。

隠しごとを重ねた過去のつまずきを踏まえ、今度こそ率直に話し合おうとするサラの姿には、同じ過ちを繰り返したくないという強い意志が表れていると言えます。過去の失敗を振り返って語りたい場面では、この表現を会話のレパートリーに加えてみてください。

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