「turn oneself in」の意味と使い方|『ホワイトカラー』S03E06で学ぶ英会話

「turn oneself in」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

追い詰められた状況で、これ以上隠れ続けるべきか、それとも正直に打ち明けるべきか、心の中で天秤にかけた経験はないでしょうか。

そんな決断を促す「turn oneself in」を、『ホワイトカラー』シーズン3第6話の中盤、命を狙われて動揺する若い窃盗犯スコットに、ニールが踏み込んだ助言を口にする場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「turn oneself in」の意味とニュアンス

turn oneself in
意味:(警察などに)自首する

turn は「向ける、差し出す」、in は「(施設や当局の)内側へ」というニュアンスを持ちます。oneself(自分自身)を turn in する、つまり「自分の身柄を当局に差し出す」ことから、逃げ隠れするのをやめて自ら出頭するという意味になります。

罪を犯した人物が自ら警察に出頭することを決意する場面や、周囲が本人に出頭を勧める場面でよく使われる表現です。turn someone in(誰かを密告する・突き出す)との対比で覚えると、「in」に「差し出す先」があるという構造が見えやすくなります。

【ここがポイント!】

  • turn(向ける)+ in(内側へ)で「自分の身柄を差し出す」という構造
  • 罪を犯した本人が決意する場合にも、周囲が勧める場合にも使える
  • turn someone in(誰かを密告する)との対比で構造が理解しやすくなる

『ホワイトカラー』S03E06のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

命を狙われて逃げ込んできた若い窃盗犯スコットを、ニールが自宅にかくまっている場面です。追われる恐怖でまともに考えられなくなっているスコットに対して、元詐欺師であるニールがどこか達観したような助言をあくまで静かに返す様子に注目してみましょう。

Scott: Sorry. I don’t think clearly when people are trying to kill me.
(ごめん。命を狙われてると、頭がまともに働かなくて。)

Neal: Never say you’re sorry unless you’re running a con.
(詐欺を仕掛けてるとき以外は、謝るもんじゃない。)

Scott: Whatever. Is the FBI here?
(なんでもいいよ。FBIはここにいる?)

Neal: No. But you should turn yourself in.
(いや。でも君は自首した方がいい。)

White Collar Season3 Episode6 (Scott Free)

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シーン解説と心理考察

「ごめん、命を狙われてると頭がまともに働かなくて」と謝るスコットに対して、ニールは「詐欺を仕掛けてるとき以外は、謝るもんじゃない」と、元詐欺師ならではの独特な処世訓を返します。深刻な状況にもかかわらず、どこか達観したような余裕のある態度がのぞきます。

スコットが「FBIはここにいる?」と警戒を見せると、ニールは「いない」と答えつつ、「でも君は自首した方がいい」と踏み込んだ助言を口にします。かつて自分自身が法の網をかいくぐって生きてきたニールが、目の前の若者には正反対の道――正面から罪と向き合う道――を勧める姿には、若者に自分自身の過去を重ねているからこその複雑な思いがにじみます。この時点でスコットがこの助言に従うかどうかは、まだ描かれていません。

謝罪の言葉を変わったルールで一蹴し、それでいて核心では最も安全な道を示すニールの態度には、詐欺師としての世渡り術と、それとは矛盾するようにも見える誠実な人助けの姿勢が同居しています。追われる若者を前にした余裕のある物腰の奥に、かつての自分自身への複雑な視線が透けて見える瞬間です。

『ホワイトカラー』流・覚え方のコツ

自分の体をくるりと反転させ(turn)、逃げていた方向とは逆の、警察署の扉の内側(in)へと自ら歩いていくイメージを思い浮かべてみましょう。turn oneself in は、それまで逃げ続けていた人が方向を変えて自ら当局の元へ向かう、という一連の動きをそのまま表しています。

劇中でも、逃げ続ける若者に対して「自首した方がいい」と方向転換を促す場面で使われており、逃走から出頭への「向きの変化」としてイメージすると覚えやすい表現です。逃げる方向と向き合う方向は正反対にありながら、どちらも自分自身の足で歩き出す動作である点が、この比喩の芯を支えています。

例文で覚える「turn oneself in」

法律の場面から日常の告白まで、turn oneself in が使われる場面を3つの例文で確認していきましょう。

After days of hiding, he finally decided to turn himself in.
(数日間身を隠したあと、彼はついに自首することを決意した。)
逃亡していた人物が出頭する経緯を説明する場面です。finally decided という組み合わせが、長い逡巡の末の決断を表しています。

She couldn’t live with the guilt anymore, so she turned herself in.
(罪悪感にこれ以上耐えられず、彼女は自首した。)
良心の呵責から自ら罪を認める場面です。couldn’t live with the guilt という表現が、決断の動機を具体的に伝えます。

A: If you turn yourself in now, the judge might go easier on you.
B: I know. I just need a little more time to think.
(A:今自首すれば、裁判官も多少は情状酌量してくれるかもしれない。)
(B:分かってる。ただ、考える時間がもう少し欲しいんだ。)
出頭を説得する場面での会話です。説得する側と、まだ踏み切れない側のやり取りが、決断の重さを物語ります。

あわせて覚えたい関連表現

surrender
(降伏する、投降する)
turn oneself in が犯罪者の出頭に特化した表現であるのに対し、surrender は戦争や争いの文脈も含め、より広い「抵抗をやめる」場面全般で使われます。

give oneself up
(自分の身柄を差し出す、観念する)
turn oneself in とほぼ同じ意味で置き換え可能ですが、give oneself up は「あきらめて観念する」という心理的なニュアンスがやや強く出ます。

come clean
(洗いざらい白状する)
turn oneself in が身柄を当局に委ねる行為そのものを指すのに対し、come clean は身柄の引き渡しよりも「隠していたことを正直に話す」という告白の側面が強い表現です。

Note|turn oneself in / surrender / give oneself up の違い

「自首する・観念する」という意味を持つ英語表現はいくつかありますが、それぞれが向いている場面には少しずつ違いがあります。turn oneself in は、警察署や当局という具体的な「差し出し先」がある行為に特化した表現です。犯罪の文脈以外ではあまり使われず、法や秩序の枠組みの中での出頭という状況にぴったり収まります。

これに対して surrender は、対象がぐっと広がります。戦争における降伏、スポーツの試合放棄、口論での抵抗の放棄など、犯罪に限らない「争いをやめる」場面全般で使われる表現です。turn oneself in が「特定の場所に出向く」という具体的な行為を表すのに対し、surrender は「抵抗する意志を手放す」という、より抽象的な状態の変化を表しています。

give oneself up は、この2つの中間のような位置づけです。turn oneself in と同じく身柄を差し出す行為を指せますが、give up という語が持つ「あきらめる」というニュアンスが色濃く残ります。「これ以上は無理だ、観念しよう」という心理的な降参の色合いが強く出るぶん、犯罪の場面に限らず、追い詰められた状況全般でも使いやすい表現になっています。turn oneself in が示す「特定の場所への到着」という結末と、give oneself up が示す「心が折れる瞬間」という過程、その両方を思い浮かべると、意味の違いがより鮮明になります。

同じ「自ら差し出す」という行為を表しながらも、対象の広さと、そこに込められた心理的な色合いによって、3つの表現は微妙に住み分けられています。どの言葉を選ぶかによって、話し手がその場面をどれほど深刻に、あるいはどれほど個人的な決断として捉えているかが、聞き手にもそれとなく伝わってきます。

まとめ|ニールが差し出した、もうひとつの生き方

turn oneself in は、逃げ続けることをやめ、自ら当局に身柄を差し出す行為を表す表現です。surrender や give oneself up といった似た表現と比べると、犯罪という具体的な文脈に特化している点に、このフレーズならではの輪郭が見えてきます。

出頭を決意した経緯を語るときも、罪悪感から白状するときも、誰かを説得するときも、この一言があれば状況を的確に描写できます。

法の網をかいくぐって生きてきたニールが、動揺するスコットに「でも君は自首した方がいい」と静かに告げた場面でした。かつての自分とは正反対の道を勧める、その静かな一言に、若者への複雑な思いが重ねられていました。逃げることに長けた者だからこそ語れる、逃げないという選択の重みが、この短いやり取りには宿っていたのです。

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