「the graveyard shift」の意味と使い方|『メンタリスト』S03E17で学ぶ英会話

「the graveyard shift」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

人けのない深夜の職場で、自分の足音だけがやけに大きく聞こえた、という経験はありませんか。

そんな時間帯を指す「the graveyard shift」は、深夜から明け方にかけての勤務を表す言い方です。犯罪捜査ドラマ『メンタリスト』シーズン3第17話から、病院のナースステーションで看護師たちの輪に入り込んだジェーンが、何気ない世間話から手がかりを拾い上げる場面を一緒に見ていきましょう。

目次

「the graveyard shift」の意味とニュアンス

the graveyard shift
意味:深夜勤

the graveyard shift は、深夜からおおむね明け方までの勤務時間帯を指す言葉です。直訳すると「墓場の交代勤務」ですが、墓地の静けさから生まれたという説明を含め、正確な語源の系譜は確定していません。初期の関連用例として航海用語 graveyard watch も挙げられます。

night shift と同様に夜間勤務を表しますが、graveyard shift は特に深夜から早朝の時間帯を指す口語的な呼び名です。眠気、静けさ、生活リズムの崩れ、人員の少なさなどは場面によって伴い得ますが、語そのものの必須の意味ではありません。

使い方は be on the graveyard shift、work the graveyard shift のいずれも一般的で、the を伴うのが基本です。勤務の時間帯を述べる表現として使います。

【ここがポイント!】

  • 核は、深夜から早朝にかけての勤務時間帯
  • 静けさ・眠気・つらさ・人員の少なさは文脈次第で、必須の含みではありません
  • 正確な語源の系譜は不確かで、graveyard watch との関連も指摘されます

『メンタリスト』S03E17のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

病院のナースステーションに入り込んだジェーンが、看護師たちと打ち解けて話し込んでいます。話題は「いちばん感じのいい医者は誰か」という他愛のないもので、名前が挙がったのはある若い医師でした。その人柄を語るための微笑ましい逸話が、思わぬ形でアリバイの穴を開けることになります。

Jane: Well, he is Dr. Quick’s yes-man and the supervising physician for Patient Siberia, so that puts him right in the thick of things.
(彼はクイック先生の言いなりだし、患者シベリアの担当医でもある。つまり渦中のど真ん中にいるわけだ)

Daisy: No. Dr. Watson is cute… and nice. I was working a double last night, and he got doughnuts for everyone on the graveyard shift.
(違います。ワトソン先生はかわいいし、いい人ですよ。昨夜は二交代続けて入ってたんですけど、彼が深夜勤の全員にドーナツを買ってきてくれて)

Nurse: AW.
(まあ)

Jane: You mean, whilst he was covering for Dr. Quick’s shift, he went out and bought everyone doughnuts?
(つまり、クイック先生のシフトを代わっている最中に、外へ出てみんなにドーナツを買ってきたと?)

Nurse: YOU SHOULD BE MARRYING HIM, DAISY.
(デイジー、あなた彼と結婚するべきよ)

Nurse: Dr. Watson wasn’t working here last night. He just… stopped by.
(ワトソン先生、昨夜はここで勤務してませんでしたよ。ただ…立ち寄っただけで)

The Mentalist Season3 Episode17(Bloodstream)

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シーン解説と心理考察

ジェーンがこの輪に入り込んだ目的は、最初から情報にありました。院内の力関係を知るには、医師よりも看護師に聞いたほうが早い。そう見切ったうえで、感じのいい医者は誰かという答えやすい問いから会話を始めています。

デイジーが語ったのは、好意から出た微笑ましい逸話でした。深夜勤の全員にドーナツを買ってきてくれた、というだけの話です。ところがその一言は、当直を代わっていたはずの医師が院外に出ていたことを意味してしまいます。ジェーンが whilst という少し古風な接続詞を使ってゆっくり確認し直したのは、相手に自分の口で矛盾を聞かせるためでした。

続く看護師の相づちと訂正が勤務時間帯をはっきりさせ、逸話は完全に手がかりへ変わります。固有名が示されない発話は「Nurse」と表示し、会話順はDrive正本どおりに保っています。

『メンタリスト』流・覚え方のコツ

覚え方として、真夜中の病院の廊下を思い浮かべてみるとよいでしょう。これは語源を確定する説明ではなく、深夜から早朝の勤務という時間帯を記憶するためのイメージです。

このシーンで印象に残るのは、その静まり返った時間帯に、ドーナツの箱を抱えた医師がひょっこり現れたことでした。不釣り合いなものが現れたからこそ、看護師たちの記憶にはっきり残り、それが矛盾を暴くことになります。静けさと、そこに差し込まれた一つの明るい出来事。二つをセットで覚えておくと、graveyard という語がすんなり結びつきます。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「the graveyard shift」

勤務時間帯を伝える表現なので、be on と work の二つの形を押さえておくと使いやすくなります。三つの場面で見ていきましょう。

I’m on the graveyard shift this week, so let’s meet for breakfast instead.
(今週は深夜勤だから、代わりに朝ごはんでも食べようよ)
友人と予定を合わせる場面です。時間帯を伝えるだけで、なぜ夜に会えないのかまで説明できます。

She worked the graveyard shift at a convenience store to pay for school.
(学費を稼ぐため、彼女はコンビニの深夜勤で働いた)
誰かの経歴を紹介する場面です。work と直接つなぐ形で、その時期の苦労までにじませられます。

A: Why does nobody want the December schedule?
B: Because it’s all graveyard shifts, right through the holidays.
(A:なんで12月のシフトは誰もやりたがらないの?)
(B:全部深夜勤だからだよ。しかも休みのあいだずっと)
職場でシフトの調整を話し合う場面です。この時間帯が敬遠されるという前提が、答えの中に自然に含まれています。

あわせて覚えたい関連表現

the night shift
(夜勤)
夜間勤務を広く指す中立的な言い方です。the graveyard shift は、その中でも深夜から早朝の時間帯を指す口語的な呼び名です。

the swing shift
(準夜勤)
夕方から深夜にかけての勤務を指し、graveyard shift の直前の時間帯にあたります。三交代の呼び名として対で覚えると、時間の並びがつかみやすくなります。

work a double
(二交代分続けて働く)
時間帯ではなく勤務の長さを指す言い方です。今回のセリフでも直前に登場しており、同じ発言の中で「長さ」と「時間帯」が言い分けられています。

Note|三交代制で使われる時間帯の呼び名

graveyard shift という呼び名が生まれるためには、そもそも夜も動き続ける職場が存在していなければなりません。この言葉の背景には、社会が24時間稼働するようになった過程が横たわっています。

工場、病院、鉄道、印刷、通信。夜のあいだ止められない現場が増えるにつれ、一日を分割して人を入れ替える働き方が広がりました。英語圏で定着したのが、一日を三つに割る呼び分けです。朝から夕方までが day shift、夕方から深夜にかけてが swing shift、そして深夜から明け方までが graveyard shift となります。

この三つのうち graveyard は、時間帯を数字ではなく比喩的な名で表しています。ただし、それが職場の静けさという体感から直接生まれたとする系譜までは確定していません。

由来については、生き埋めを恐れて墓地を見張る仕事から来たという話もありますが、裏づけはありません。航海用語 graveyard watch の初期用例もあり、単純に一つの説へ絞ることはできません。

劇中でこの語を使った人物は、勤務時間帯を伝えています。人数の少なさや疲れた空気までを語自体から読み取るのではなく、病院の勤務場面と周囲の文脈から考える必要があります。

時計ではなく体感で名づけられた言葉は、記憶にも残りやすいのですね。

まとめ|真夜中の職場を、英語はどう呼んできたか

the graveyard shift は、深夜から明け方までの勤務を表す口語表現です。静けさやつらさを伴う場合はありますが、核となる意味は勤務の時間帯です。

この一言を知っておくと、勤務時間帯の話がぐっと具体的になります。夜に働いていたと伝えるだけでなく、どんな時間帯で、どんな空気の中だったのかまで、一語で共有できるようになります。

劇中では、その時間帯にドーナツを届けたという記憶が、勤務記録との矛盾を見つける手がかりになりました。

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