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BONES第1シーズン第8話では、殺人事件の裁判を控えたブレナンのもとに、検察官のレビットとともに、もう一人の専門家が姿を見せます。証言の内容そのものではなく、証言の「見せ方」を指導する陪審員コンサルタントです。
法廷ドラマでたびたび描かれるこの職業が、劇中でどんな役割を担う人物として描かれているのか、実際のやり取りに沿って見ていきます。
陪審員コンサルタントとはどんな仕事なのか
ブースが二人を引き合わせる場面で、ディーバーの肩書きがそのまま紹介されます。
BOOTH: This is the U.S. Attorney Levitt, jury consultant Joy Deaver. Dr. Temperance Brennan.
(こちらが担当検事のレビット、そしてこちらが陪審員コンサルタントのジョイ・ディーバーだ。テンペランス・ブレナン博士。)BONES Season1 Episode8 (The Girl in the Fridge)
jury consultant(陪審員コンサルタント)は、法廷の内容そのものではなく、証人や依頼人が陪審員にどう受け止められるかを助言する専門職として登場します。検察側にはレビットという担当検事がいるにもかかわらず、それとは別にディーバーという印象管理の専門家が同席していること自体が、法廷という場に複数の役割分担があることを示しています。米国の裁判制度には、専門知識を持つ証人が事実関係を説明する一方で、その説明が陪審員に伝わるかどうかを別の専門家が調整するという分業があること自体が、このエピソードのひとつの見どころです。実際の陪審コンサルティング業のあり方は事案や地域によって異なると考えられ、劇中の描写がそのまま実態を表しているとは限りません。あくまで、ドラマの中で描かれた一つの職業像として捉える必要があります。
証言の中身より「伝わり方」が重視される場面
ディーバーは、専門的な内容を淡々と話すブレナンの証言スタイルに対し、対立側の証人が愛想よく見た目もいいという点を懸念材料として挙げます。話す内容の正しさよりも先に、話し方や見た目の印象が陪審員の受け取り方を左右するという発想です。
具体的には、証言中に着る服の色や、陪審員と目を合わせるタイミングといった、内容とは直接関係のない細部まで助言の対象になっている場面が描かれます。ブレナンにとっては専門知識の正確さこそが最優先事項であるため、こうした助言は戸惑いを伴うものとして受け止められています。科学的な事実を積み上げる立場の人物と、伝わり方を調整する立場の人物が同じ法廷に立つという構図そのものが、このエピソードの見どころのひとつです。
法廷が終わった後、ディーバーはブレナンにこう告げます。
DEAVER: Dr. Brennan, you need to learn the difference between reality and perception. A trial is all about perception.
(ブレナン博士、現実と印象の違いを学ぶ必要があるわ。裁判というのはすべて印象で決まるものなの。)BONES Season1 Episode8 (The Girl in the Fridge)
reality(現実)と perception(印象・受け取られ方)を対比させるこの一言に、ディーバーという職業観の核心が表れています。事実を積み上げるブレナンの姿勢と、陪審員の受け取り方を管理しようとするディーバーの姿勢が、終始かみ合わないまま進んでいくのがこのエピソードの構図です。ただし、こうした助言がどこまで一般的な手法なのか、資格制度や報酬体系がどのようになっているのかは、州や事案によって差があると考えられ、ドラマの一場面から断定できるものではありません。
まとめ|「事実」と「印象」のあいだ
陪審員コンサルタントという職業は、法廷という場で、事実の説明と印象の管理という、性質の異なる二つの役割が併存していることを浮かび上がらせます。ブレナンとディーバーのやり取りからは、専門知識を積み上げる姿勢と、伝わり方を調整する姿勢が、必ずしも同じ方向を向いていないことが読み取れます。
法廷ドラマならではのこうした職業描写を通して、次回も『BONES』の世界をあわせて見ていきましょう。
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