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今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン4 第18話に登場する、些細な出来事に大げさな言葉を当てはめるやりとりです。レナードの部屋でのやりとりと、その後カフェテリアで発せられる宣言を通して、釣り合いの取れない誇張表現を見ていきます。
深刻な語彙が、些細な出来事にどう持ち込まれているかに注目してみましょう。
深刻な語彙で指摘される「Federal crime」
レナードの部屋で、シェルドンがハワードの手品の仕掛けを調べるためにコンピュータへ接続していることが発覚する場面から始まります。国立研究所のスーパーコンピュータでカードのシャッフルパターンを解析していると知ったレナードは、深刻な語彙でこう指摘します。
Leonard: Sheldon, that computer is used for National defence. Hacking into it is a Federal crime.
(シェルドン、そのコンピュータは国防用に使われているんだぞ。ハッキングするのは連邦犯罪だ。)TBBT Season4 Episode18 (The Prestidigitation Approximation)
National defence(国防)や Federal crime(連邦犯罪)は、本来は重大な事案に使われる語彙です。これがカードマジックの種明かしという文脈にそのまま持ち込まれている点が、このやりとりの釣り合いの取れなさを際立たせています。ハッキングが実際に法に触れる行為であることは、レナードの指摘どおり事実として押さえておきたいところです。これに対してシェルドンは、こう返します。
Sheldon: Relax, we’re not under attack right now.
(落ち着きたまえ。今は攻撃を受けているわけではないのだから。)TBBT Season4 Episode18 (The Prestidigitation Approximation)
under attack(攻撃を受けている)は、本来は軍事的な文脈で使われる言い回しです。深刻な指摘に対して、場違いなほど軍事的な語彙で軽く返す受け答えが、釣り合いの取れなさをさらに強めています。
目的の小ささと手段の大きさが作る「I’m getting uranium」
物語終盤、カフェテリアで再びハワードの手品に驚かされたシェルドンは、こう言い放ちます。
Sheldon: That does it. I’m getting uranium.
(もう我慢の限界だ。ウランを手に入れる。)TBBT Season4 Episode18 (The Prestidigitation Approximation)
That does it は、我慢が限界に達したときに使う決まり文句です。その後に続く目的語が uranium(ウラン)であるという釣り合いの取れなさが、このひと言を際立った誇張表現にしています。カードマジックの種を突き止めるという目的の小ささと、ウランを手に入れるという手段の大きさの差が、そのままギャップとして表現の面白さを生んでいる構図です。
まとめ|釣り合いの取れない語彙が作る誇張表現
National defence、Federal crime、under attack、That does it、I’m getting uranium。深刻な語彙・軍事的な語彙が、些細な出来事にそのまま持ち込まれることで生まれる誇張表現を見てきました。目的と手段の規模の差を大げさな言葉で埋める型は、日常の軽口にも応用できそうです。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。
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