海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン4 第14話に登場する、ペニーがシェルドンに即興芝居(improvisation)を教える場面の英語表現です。ペニー宅での演技レッスン中、「聞いて反応するだけ」というルール説明から、フローズンヨーグルト店員ごっこの実演まで、台本のない即興ならではのやり取りが続きます。
ルール説明から実演までを、順番に見ていきます。
“listening and responding”に見る、即興の基本ルール
体を慣らす運動を終えたところで、ペニーは即興芝居(improvisation)に話を移します。
Penny: Okay. One of the things that might help you in connecting with your students is being a little more spontaneous. So why don’t we try some improvisation?
(オーケー、生徒とうまくつながるために役立ちそうなことの一つが、もう少し思いつきで動けるようになることなの。だから、即興芝居をちょっとやってみない?)Sheldon: Why not? It seems like you’re improvising your entire curriculum.
(いいだろう。どのみち君は、カリキュラム全体を即興でやっているようなものだしね。)Penny: This is all about listening and responding.
(これは、とにかく聞いて反応することがすべてなの。)Sheldon: Gotcha.
(了解。)Penny: I’m going to create a character and a situation, and you just jump in when you feel it.
(私が役と状況を作るから、あなたは感じたタイミングで飛び込んでくればいいから。)Sheldon: All right.
(わかった。)TBBT Season4 Episode14 (The Thespian Catalyst)
try some improvisation は「即興芝居をやってみる」と、新しい練習に誘うときの言い方です。ペニーが説明する listening and responding は「聞いて反応すること」、そして jump in when you feel it は「感じたタイミングで飛び込む」という、即興特有の進め方を表す言い回しです。台本もリハーサルもなく、その場のやり取りだけで場面を作っていくルールが、この短い説明に集約されています。
「即興はいつだってイエスと言うこと」という掟と、破ってしまう一言
靴屋とヨーグルト店を掛け合わせた即興が始まったところで、ペニーはもう一つのルールを持ち出します。
Sheldon: You do?
(売ってるの?)Penny: Yes. Look up at the sign, and remember, improv is always about saying yes.
(ええ。看板を見て。それと覚えておいて、即興っていうのはいつだって「イエス」って言うことなんだから。)Sheldon: All right. Yes. I see a sign. It says Camarillo State Mental Hospital.
(わかった。イエス。看板が見える。「カマリロ州立精神病院」って書いてあるね。)TBBT Season4 Episode14 (The Thespian Catalyst)
improv is always about saying yes. は「即興はいつだってイエスと言うことがすべて」という即興演劇の基本原則で、相手の提案を否定せず受け入れて場面を広げていく姿勢を表します。ところがシェルドンは、この「イエス」の掟に従いながらも、看板の中身を精神病院にすり替えることで、ルールを守った体裁のまま話をひっくり返してしまいます。額面どおりに従うことと、場を壊さず受け入れることの違いが、ここでよく分かります。
まとめ|「イエス」の掟が生む、即興のおかしみ
try some improvisation、listening and responding、jump in when you feel it、improv is always about saying yes.。即興芝居のルール説明から実演までの流れの中に、その場で受け止めて返す会話の型が詰まっています。ルールを守りながらも斜め上の答えを返すやり取りに、即興らしいおかしみが表れています。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。
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