「That’s for babies.」に見る、勝負の始め方をめぐる提案と却下の応酬|『ビッグバン★セオリー』S04E10で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「That's for babies.」に見る、勝負の始め方をめぐる提案と却下の応酬|『ビッグバン★セオリー』S04E10で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン4 第10話に登場する、ハワードとラージが体育館で始めようとするプロレス対決の英語表現です。どちらが「英雄」でどちらが「相棒」かを決める真剣勝負のはずが、肝心の開始方法をめぐって提案しては却下し合う二人の様子が描かれます。

思いついた合図を出すそばから一蹴されていく掛け合いから、提案の切り出し方と却下の言い方を見ていきます。

目次

「Ding!」が一蹴される、最初の合図

体育館に集まったハワードとラージは、レナードを審判役に、どちらが相棒かを決めるための対決を始めようとしています。ハワードがまず口で効果音を鳴らして開始の合図にしようとすると、ラージはすかさず聞き返します。

Howard: Ding!
(チーン!)

Raj: Wait. What the hell is ding?
(待てよ。チーンって一体何だよ?)

Howard: It’s a bell.
(ベルの音だよ。)

Raj: I don’t think this kind of wrestling has a bell.
(この手のレスリングにベルなんてないと思うけど。)

Howard: Fine. How do you want to start?
(わかったよ。じゃあ、どう始めたい?)

TBBT Season4 Episode10 (The Alien Parasite Hypothesis)

Ding! で試合開始を告げようとしたハワードの目論見は、ラージに「ベルなんてない」と一蹴されてあっさり終わります。素直に折れたハワードが口にする How do you want to start? は、「じゃあ、どう始めたい?」と進め方そのものを相手に投げ返す切り出し方です。最初の一案が早々に却下され、振り出しに戻るところから、この後の応酬が始まります。

「That’s for babies.」で畳みかける即答の却下

進行役を任されたラージは、定番の合図を次々と提案しますが、ハワードはそのたびに理由をつけて即座に退けていきます。

Raj: I say, uh, how about one, two, three, go?
(じゃあ、ワン・ツー・スリー・ゴーはどう?)

Howard: One-two-three-go? That’s for babies.
(ワン・ツー・スリー・ゴー? そんなの子供向けだろ。)

Raj: Okay, how about, uh, on your mark, get set, go?
(オーケー、じゃあ位置について、用意、ドンは?)

Howard: That’s for a footrace. If you want to race, we have to go outside.
(それは徒競走用だろ。走りたいなら外に行かないと。)

TBBT Season4 Episode10 (The Alien Parasite Hypothesis)

That’s for babies. は「それは子供向けだ」と、提案そのものの格に難癖をつけて切り捨てる言い方です。ハワードは同じ調子で That’s for a footrace.(それは徒競走用だ)と続け、場面違いを理由に却下するパターンを繰り返します。ラージが一案出すたびに、中身より先に「それは〜用だ」と場違いを指摘して片づけているところに、この却下のお決まりの形が見えてきます。

その後もラージが上着や衣装をめぐって食い下がった末、ハワードがようやく短い合図を提示します。

Howard: All right, how about this? Ready, wrestle.
(よし、じゃあこれでどうだ。位置について、レスル。)

Raj: Wait. Are we starting now? Or is that what you’re going to say when we do start, or…
(待てよ。もう始まってるのか? それとも、これから始めるときに言うセリフなわけ、それとも…)

TBBT Season4 Episode10 (The Alien Parasite Hypothesis)

ようやく折り合ったはずの合図に対しても、ラージは Are we starting now? と、それが本当に開始の合図なのかを念のため確かめずにはいられません。何度も却下を重ねてきた分、最後まで疑い深く念を押す姿に、噛み合わないやり取りの締めくくりが表れています。

まとめ|提案と却下の応酬に見る、勝負の始め方

Ding!、That’s for babies.、That’s for a footrace.、Ready, wrestle.、Are we starting now?。開始の合図一つをめぐって、提案しては却下し合う二人のやり取りには、思いつきを重ねながら少しずつ結論に近づいていく会話の型が見えてきます。何気ない一言の応酬にも、英語らしい掛け合いのリズムが表れています。

次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。

同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、この夜の英語表現がより立体的に見えてきます。

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