「be at stake」の意味と使い方|『モダンファミリー』S01E17で学ぶ英会話

「be at stake」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

うっかり口にした本音を、もしかしたら本人に聞かれていたかもしれないと気づいてヒヤッとした経験はありませんか。

そんな冷や汗ものの緊張感にぴったりの「be at stake」を、『モダンファミリー』シーズン1第17話の前半、車の中で朝の電話のやり取りを再現するミッチェルとキャメロンのシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「be at stake」の意味とニュアンス

be at stake
意味:(仕事・評判・お金・関係などが)危機にさらされている、懸かっている

stakeはもともと「杭」を指す語で、そこから賭け事の際に場に置く「賭け金」を意味するようになりました。be at stakeは、その賭け金がすでにテーブルの上に置かれている状態、つまり戻ってくるか失われるかがまだ分からない緊張感を表す表現です。主語には、仕事・評判・お金・人間関係など、失われる可能性のある具体的な対象が置かれます。

「〜 is at stake」という形で使うことが多く、何が危険にさらされているのかを一言で明確に示せるのが特徴です。日常のちょっとした失敗から、企業間の大きな交渉まで、失うものの大きさを問わず幅広い場面で使われる表現でもあります。ニュースの見出しや会議の場でもよく登場する言い回しで、深刻な話題を短く要約したいときに重宝します。

【ここがポイント!】

  • 「stake」は賭け事で場に置く賭け金が語源のイメージ
  • 主語には失われる可能性のある具体的な対象が来る
  • 深刻な場面にもカジュアルな場面にも使える幅の広さが持ち味

『モダンファミリー』S01E17のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。車の中で、今朝の電話でどれだけ大きな声を出していたかをキャメロンと一緒に検証しているミッチェルの場面です。声の大きさを試すやり取りを重ねるうちに、うっかり本音が飛び出してしまう瞬間に注目です。

Cameron: Yeah, but just barely. Is this how loud you were talking?
(うん、でもぎりぎりだよ。あのとき、これくらいの声量で話してたの?)

Mitchell: It might have been a little bit louder. There was traffic. I almost had to shout.
(もう少し大きかったかもしれない。車の音がうるさくて。ほとんど叫ばなきゃいけないくらいだった。)

Cameron: You almost had to what?
(ほとんど何しなきゃいけなかったって?)

Mitchell: Shout.
(叫ぶ、だよ。)

Mitchell: Really, Cam? My job is at stake here, and- Oh, who are we kidding? You can obviously hear me.
(本気で言ってる、キャム? 僕の仕事がかかってるんだよ、それに――ああ、何を誤魔化してるんだ。どう考えても聞こえてるじゃないか。)

Modern Family Season1 Episode17 (Truth Be Told)

シーン解説と心理考察

ミッチェルの「叫ぶ、だよ」という一言を、キャメロンが思わず歌のやり取りに変えてしまう一幕を挟みながら交わされるキャメロンとミッチェルのやり取りは、一見ただの声量チェックのように見えますが、実際は朝の電話で口にした上司への不満が本人に聞こえていたかもしれないという不安を確かめる実験になっています。声を上げていくうちにミッチェルはつい本番さながらの調子で「本気で言ってる、キャム? 僕の仕事がかかってるんだよ」と声を張ったまま言ってしまい、直後に「ああ、何を誤魔化してるんだ」と我に返ります。

深刻な内容をあえて再現実験のような形で確かめようとする神経質さが、理屈っぽいミッチェルらしさをよく表しています。本気で心配していたはずの一言が、検証のプロセスの中でふと本音として飛び出してしまう瞬間の落差が、この場面の面白さを支えています。声を大きくしていくという単純な作業のはずが、結果的に本人の抱えていた不安をそのまま浮き彫りにしてしまうという構図には、確認しようとする行動そのものが答えを引き出してしまう皮肉も重なっています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

ポーカーで自分のチップ(stake)をテーブルの真ん中に置いた場面を思い浮かべてみましょう。そのチップが戻ってくるかどうかはまだ分からない、宙ぶらりんの緊張感がbe at stakeの持つ危機感につながります。声の大きさを試す実験のうちに本音の不安がこぼれ出たミッチェルの様子も、失うかもしれないものをすでに場に出してしまっているような落ち着かなさと重なります。テーブルの上に何かを置いたまま結果を待つイメージで覚えておくと、似た緊張感に出会ったときにすっと言葉が浮かんでくるはずです。

例文で覚える「be at stake」

仕事から人間関係まで、失うかもしれないものを語るときに使えるbe at stakeを、3つの例文で確認していきましょう。

If we lose this client, the whole project is at stake.
(この顧客を失えば、プロジェクト全体が危機にさらされる。)
重要な取引先を失うリスクを話すビジネスの場面です。何が危機にさらされているかを主語にはっきり置くことで、緊張感が伝わりやすくなります。

My job was at stake, so I chose my words very carefully.
(自分の仕事が懸かっていたので、言葉を慎重に選んだ。)
失言を避けようと神経を使った経験を語る場面です。soで理由と行動をつなぐことで、緊張しながら言葉を選んだ心情が伝わります。

A: Why are you so nervous about the game?
B: Because the championship is at stake.
(A:なんでそんなに試合に緊張してるの?)
(B:優勝が懸かってるからだよ。)
大事な試合を前にした緊張感を友人同士で話す会話です。理由を尋ねられて一言で答える形が、日常会話でのbe at stakeの使いやすさを示しています。

あわせて覚えたい関連表現

on the line
(危険にさらされて、懸かって)
be at stakeとほぼ同じ場面で使えますが、on the lineは命綱の上に乗っているようなイメージがあり、より会話寄りでカジュアルな響きを持つ表現です。

at risk
(リスクにさらされている)
at riskは危険な状態にあること自体を広く指すのに対し、be at stakeは失われる可能性のある具体的な対象が主語に来る点で焦点が異なります。

hang in the balance
(天秤にかかっている、どちらに転ぶか分からない)
be at stakeが何かを失う危険そのものを表すのに対し、hang in the balanceは結果がどちらに転ぶかまだ確定していないという不確かさに重点が置かれています。

Note|「危機にさらされている」を表す3つの英語表現の焦点の違い

be at stakeと似た意味を持つ英語表現は、on the lineやat riskなど一つではありません。

be at stakeは、賭け事で場に置かれた賭け金のイメージから、失われる可能性のある具体的な対象(仕事・評判・お金など)を主語に据えて語る表現です。一方でon the lineは、綱渡りのように危うい状態に置かれているという身体的な緊張感を伴い、日常会話でより気軽に使われる傾向があります。at riskはさらに範囲が広く、健康や安全など「危険な状態にあること」自体を指すため、対象が具体的でない場面や統計的な文脈でもよく登場します。ニュース記事で失業者数の増加を語る際にat riskが使われ、契約交渉の緊迫感を語る際にはbe at stakeやon the lineが選ばれやすいというように、扱う対象の具体性や場面のフォーマル度によって選ばれる表現が変わってきます。

ミッチェルが車の中で口にした「僕の仕事がかかってるんだよ」というセリフも、具体的な対象(仕事)をはっきり示したうえで危機感を伝えるbe at stakeらしい使い方でした。三つの表現の焦点の違いを整理しておくと、状況に応じてより的確な一言を選べるようになります。ビジネスの会議で失敗が許されない案件を語るときにはbe at stakeやon the lineが選ばれ、健康や安全といった一般的なリスクを語る場面ではat riskが自然に馴染むというように、扱う話題の性質に合わせて使い分ける意識を持っておくと表現の幅が広がります。

似た緊張感を表す表現でも、何を主語に置くかで伝わる印象が変わってくるものです。

まとめ|「懸かっているもの」をはっきり示す一言

be at stakeは、仕事や評判、お金や人間関係など、失われるかもしれない具体的な対象を主語に置いて、危機感をはっきり伝える表現です。何が懸かっているのかを一言で示せる分かりやすさが、この表現の実用的な強みになっています。

声の大きさを確かめ合った末についうっかり本音が飛び出してしまったミッチェルの姿には、失いたくないものを守ろうとする気持ちが、思わぬ形で表に出てしまう瞬間が描かれていました。

大切なものが危機にさらされている場面に出会ったときは、表現の引き出しに加えてみてください。

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