「keep something from someone」の意味と使い方|『モダンファミリー』S02E18で学ぶ英会話

「keep something from someone」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

子どもの頃に親へ見られてしまった恥ずかしい瞬間が、大人になってもずっと心のどこかに残り続けていること、ありますよね。

そんな心の奥にしまい込んだ記憶にぴったりの「keep something from someone」を、『モダンファミリー』シーズン2第18話の後半、仲間内の集まりでミッチェルが少年時代の思い出を語る場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「keep something from someone」の意味とニュアンス

keep something from someone
意味:〜に…を隠す、知らせないでおく

keep something from someoneは、情報や自分の内面の一部を相手に知らせずに隠しておくことを表す表現です。keepとfromのあいだに隠す対象(情報や気持ちなど)を置き、fromのうしろに隠す相手を置くという語順が特徴です。誰か一人にだけ知らせない、という限定的な状況を表すこともあれば、周囲全体に対して秘密を貫いている状況を表すこともあります。

秘密を打ち明けられずにいるとき、心配をかけたくなくて事実を伏せているとき、本音を言い出せずにいるときなど、意識的に情報や感情を伝えないままにしている状況で使われます。一度きりの出来事というより、隠している状態がある程度続いていることを示す表現です。隠す対象は具体的な情報だけでなく、自分の中にある感情や考えといった目に見えないものにも及ぶ点が特徴で、心の内側を語るときにも自然に使える表現です。

【ここがポイント!】

  • 「keep something from someone」の核は、何かを相手から遠ざけたままにしておくイメージ
  • keepとfromの間に隠す対象、fromの後ろに隠す相手を置く語順が特徴
  • 一時的な隠し事ではなく、ある程度続いている状態を表すのがコツ

『モダンファミリー』S02E18のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

その夜に開かれた仲間内の集まり、ボーイズナイトの後半、ミッチェルが少年時代の記憶を語り出す場面です。冗談交じりのやり取りから一転、しみじみとした告白に移り変わる流れに注目です。にぎやかな集まりの空気の中に、ふと静かな時間が差し込まれる瞬間でもあります。

Mitchell: Dad, I’ve never seen you sing before.
(父さんが歌うところなんて、見たことなかったよ。)

Jay: Well, you never saw me in the shower. And don’t anybody go there.
(まあ、シャワーを浴びてるところを見たことはないだろ。誰もそこには踏み込むなよ。)

Mitchell: When I was 12 years old, my father walked into my bedroom and caught me doing the most embarrassing thing that a boy can do dancing to Madonna’s “Lucky Star.” And from that moment on, there’s always been a part of me that I’ve kept from him. And yet here he was laughing with my friends. And I don’t know maybe the problem was me.
(僕が12歳のとき、父が僕の部屋に入ってきて、男の子がやる中でいちばん恥ずかしいところを見られたんだ――マドンナの「Lucky Star」に合わせて踊っているところをね。その瞬間からずっと、父に隠してきた自分の一部があった。それなのに今夜、父は僕の友達たちと一緒に笑い合っている。もしかしたら、問題は僕の方だったのかもしれない。)

Mitchell: Rob Lowe!
(ロブ・ロウ!)

All: Where?
(どこ?)

Modern Family Season2 Episode18 (Boys’ Night)

シーン解説と心理考察

「父さんが歌うところなんて、見たことなかったよ」とミッチェルが言うと、ジェイは「シャワーを浴びてるところを見たことはないだろ」と軽口で受け流します。そのやり取りの直後、ミッチェルは12歳の頃に父親に部屋を見られ、マドンナの曲に合わせて踊っているところを目撃された記憶を語り出し、「その瞬間からずっと、父に隠してきた自分の一部があった」と言葉にします。

この夜、父が自分の友人たちと笑い合っている姿を見て、ミッチェルは「もしかしたら、問題は僕の方だったのかもしれない」と続けます。長年、父との間に感じていた距離の原因が、実は父ではなく自分自身の思い込みにあったのではないかと気づく場面です。少年時代のひとつの記憶が、大人になった今の関係の見方にまで影響を及ぼしていたことが、この語りから伝わってきます。しんみりとした空気は「ロブ・ロウ!」という唐突な一言で瞬時に破られ、全員が「どこ?」と反応する切り替えの早さに、この集まりらしい賑やかさが戻ってきます。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

大切な何か(something)を鍵付きの箱にしまい、その箱を相手(someone)の目が届かない場所(from)に置いておく様子をイメージしてみましょう。相手の目に触れないよう保管し続ける感覚が、そのまま「隠す、知らせないでおく」という意味につながります。

ミッチェルが語った「その瞬間からずっと、父に隠してきた自分の一部があった」という一言も、鍵のかかった箱を何年も持ち歩き続けてきたような重みを持っています。誰かに言えずにいたことがふと言葉になる瞬間に、このフレーズがぴったり当てはまります。箱の中身は年月とともに変わらなくても、それを開けるタイミングは案外、思いがけない瞬間に訪れるものです。鍵を開けるかどうかは、そのときの相手との距離感次第でもあります。

例文で覚える「keep something from someone」

情報や気持ちを相手に伝えずにいる場面で使いやすいkeep something from someoneを、3つの例文で確認していきましょう。

She kept her diagnosis from her parents for weeks.
(彼女は数週間、診断結果を両親に隠していた。)
深刻な事情を打ち明けられずにいる状況を語る場面です。for weeksという期間を添えることで、隠し続けていた時間の長さが伝わります。

I don’t want to keep anything from you anymore.
(もう、君に何も隠しておきたくないんだ。)
大切な人に本音を打ち明ける場面です。anymoreという語が、これまで隠していたことへの区切りを示しています。

A: Why didn’t you tell me you lost your job?
B: I guess I was keeping it from you because I was embarrassed.
(A:失業したこと、なんで言ってくれなかったの?)
(B:恥ずかしくて、君に隠してたんだと思う。)
隠していた事情を打ち明ける会話です。becauseで理由を添えることで、隠していた気持ちの背景がはっきり伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

hide something from someone
(〜に…を隠す)
keep something from someoneが知らせない状態を維持するという継続的なニュアンスを持つのに対し、hide something from someoneは隠す行為そのもの(物理的に隠す場合も含む)に重点があります。

withhold something from someone
(〜に…を差し控える、伏せる)
keep something from someoneが日常会話でも使われるのに対し、withhold something from someoneは公式な情報開示や契約などフォーマルな文脈で使われやすい表現です。

keep someone in the dark
(〜に知らせないでおく、蚊帳の外に置く)
keep something from someoneが特定の何かを隠すことに焦点があるのに対し、keep someone in the darkは相手を状況全体について知らない状態に置くという、より広い意味を持ちます。

Note|家族の間の小さな秘密が、笑いと涙に変わるとき

keep something from someoneという表現は、家族の間で長く抱えてきた気持ちを打ち明ける場面でよく登場します。

ホームコメディーでは、家族の誰かが長年胸にしまってきた小さな秘密や本音を、ふとした瞬間に打ち明ける展開がたびたび描かれます。深刻に語られることもあれば、今回のミッチェルのように、しんみりした告白のすぐ後に軽いジョークで空気を切り替える形で処理されることも少なくありません。打ち明けた側にとっても、聞いた側にとっても、その瞬間まで気づかなかった気持ちのすれ違いに光が当たる、家族劇ならではの見せ場の一つです。派手な事件が起きるわけではなく、日常の何気ない会話の延長として打ち明け話が挟み込まれる点も、こうした場面の魅力のひとつだと言えます。

ミッチェルが語った少年時代の記憶も、まさにこの形で描かれていました。父に隠してきた気持ちを言葉にした直後、場の空気は「ロブ・ロウ!」の一言であっさりと日常に戻ります。keep something from someoneという表現は、そのしんみりとした告白の核心部分を支える言葉として機能していました。

長く抱えてきた気持ちほど、意外なきっかけで言葉になるものです。

まとめ|隠してきた気持ちが、ふと言葉になる瞬間

keep something from someoneは、情報や自分の内面の一部を相手に知らせずに隠しておく状態を表す表現です。

秘密を打ち明けられずにいるときや、本音を言い出せずにいるときなど、心のどこかにしまい込んだ気持ちを説明する場面で自然に使えます。

12歳の頃の記憶を言葉にしたミッチェルの一言には、長年抱えてきた小さなわだかまりが解けていくような響きがありました。言葉にしてみて初めて、その気持ちが何だったのかに気づくこともあります。誰かに言えずにいることがあるとき、この表現を会話のレパートリーに加えてみてください。

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