海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン2第18話では、ルークが隣に住むクリーザック氏と一緒に過ごすようになったことをめぐって、フィルとクレアが頭を悩ませます。ルークに反論されて考え直す両親と、お礼を受け流すクリーザック氏のやり取りには、こじれた関係を立て直すときの英語がそろっています。
今回は、反対する言い方、言い分を認める言い方、そして歩み寄りのひと言を順に見ていきます。
親子の言い合いに見る「反対」と「反論」
ルークは、クリーザック氏の家にボールを取りに行ったのをきっかけに、一緒に過ごすようになっていました。クレアはその家に行くことを禁じ、フィルもそれに加わります。
Phil: Luke, I’m sorry, but your mother and I just aren’t comfortable with this.
(ルーク、悪いけど、ママも俺もこの件はどうも気が進まないんだ。)Luke: That’s so unfair! You don’t even know him ‘cause you’re too afraid to talk to him.
(そんなのずるいよ!怖がって話しかけもしないから、どんな人かも知らないくせに。)Phil: Buddy, we’re just looking out for you.
(なあ、お前のためを思って言ってるだけなんだよ。)Luke: You never like any of my friends!
(僕の友だちのこと、いつも誰ひとり気に入らないじゃないか!)Modern Family Season2 Episode18 (Boys’ Night)
フィルの aren’t comfortable with this は、「〜に抵抗がある」「〜は気が進まない」という意味です。ダメだと頭ごなしに言うのではなく、自分たちの気持ちとして反対を伝えるため、角が立ちにくい言い回しと言えます。前に置いた I’m sorry, but も、言いにくいことを切り出すクッションになっています。
これに対するルークの That’s so unfair! は、子どもが親に不満をぶつけるときの分かりやすい一言です。続けて You don’t even know him と、相手を知りもしないのに決めつけている点を突いているのが、この反論の要になっています。
最後の You never like any of my friends! は、never と any を重ねて「一人残らず、いつも」と強く言い切る形です。実際に全員を嫌っているかどうかより、不満の大きさを伝える誇張として使われることが多い形です。フィルの looking out for you は別のフレーズ記事で扱っている表現です。
「he makes a point」で言い分を認める
言い合いの後、フィルとクレアの2人の会話で、クレアの考えが変わります。
Claire: I mean, he makes a point.
(つまり、あの子の言うことにも一理あるのよ。)Claire: We don’t know the man.
(私たち、あの人のことを知らないじゃない。)Claire: And little kids can be friends with old people, right?
(それに、小さい子がお年寄りと友だちになったっていいわけでしょ?)Phil: Of course they can.
(もちろんさ。)Phil: There’s tons of examples.
(例なんていくらでもあるよ。)Modern Family Season2 Episode18 (Boys’ Night)
make a point は、ここでは「もっともな指摘をする」という意味で、he makes a point は「彼の言うことにも一理ある」と相手の主張を認める表現です。似た形に have a point もあり、どちらも自分の考えを修正するきっかけとして使われます。前置きの I mean は「つまり」「というか」と、言い直しや考えの整理を始める合図です。
- A: We should leave early to avoid the traffic.
(渋滞を避けるなら早めに出たほうがいいよ。) - B: Hmm, you make a point. Let’s go at seven.
(うーん、それも一理あるね。7時に出よう。)
続く We don’t know the man. は、ルークの You don’t even know him をそのまま受け止めた言い方として読み取れます。この後クレアは、クリーザック氏と直接話しに行こうと言い出します。
ところが、その話し合いはうまくいきませんでした。ルークはクリーザック氏にこう言います。
Luke: Thanks a lot, Walt.
(ほんと、ありがとね、ウォルト。)Luke: You couldn’t be nice to my parents for two seconds so now I’m not allowed to hang out with you.
(パパとママにほんのちょっと優しくすることもできなかったから、もう一緒に遊んじゃいけないことになったんだ。)Mr. Kleezak: What do you want from me?
(何が望みなんだ?)Luke: I thought you were my friend.
(友だちだと思ってたのに。)Luke: You promised to teach me how to grow tomatoes.
(トマトの育て方を教えてくれるって約束したじゃないか。)Luke: And you were gonna take me for an egg cream.
(それに、エッグクリームを飲みに連れてってくれるはずだったのに。)Modern Family Season2 Episode18 (Boys’ Night)
ここでの Thanks a lot は感謝ではなく皮肉で、「おかげでひどい目にあった」という意味になります。for two seconds は「ほんの少しの間」を大げさに言う形で、hang out with は「一緒に過ごす」「遊ぶ」を表す口語です。
「don’t go throwing any parades」に見る歩み寄り
終盤、クリーザック氏がダンフィー家を訪ねてきます。
Mr. Kleezak: Well, these are onions.
(ほら、玉ねぎだ。)Mr. Kleezak: From my garden.
(うちの菜園のだ。)Phil: Wow.
(わあ。)Phil: Thank you so much.
(本当にありがとうございます。)Phil: That is so nice.
(なんてご親切に。)Mr. Kleezak: Yeah.
(ああ。)Mr. Kleezak: Well, don’t go throwing any parades.
(まあ、パレードなんか開くんじゃないぞ。)Mr. Kleezak: They’re onions.
(玉ねぎなんだから。)Modern Family Season2 Episode18 (Boys’ Night)
don’t go throwing any parades は、直訳すると「パレードを開いたりするなよ」です。don’t go ~ing は「わざわざ〜するな」という形で、お礼を言われたクリーザック氏が「大げさに喜ぶほどのものじゃない」と受け流す返しになっています。お礼をそのまま受け取らず、軽くかわす言い方として覚えておけます。
- A: Thank you so much for the cookies!
(クッキー、本当にありがとう!) - B: Don’t go throwing any parades. They’re just cookies.
(大げさに喜ばなくていいって。ただのクッキーだよ。)
これを受けて、クレアは中に入るよう声をかけます。
Claire: Sir, would you like to come in?
(よかったら、中に入りませんか?)Mr. Kleezak: Just tell the boy that Shane is on today at 3:00.
(あの子に、今日3時から『シェーン』をやるって伝えてくれ。)Mr. Kleezak: He should watch it.
(観たほうがいい。)Claire: Maybe you could tell him yourself.
(ご自分で伝えてあげたらどうですか。)Modern Family Season2 Episode18 (Boys’ Night)
Would you like to come in? は丁寧に家へ招き入れる言い方で、Maybe you could ~ yourself は「ご自分で〜してはどうですか」と控えめに提案する形です。be on は「放送される」を表します。クリーザック氏はルークへの伝言を頼みますが、クレアは本人に直接伝えるよう勧めています。このあとクレアはルークを呼び、友だちのウォルトが来ていると伝えます。
まとめ|決めつけを見直すときの英語
aren’t comfortable with でやんわり反対し、he makes a point と We don’t know the man で言い分を認め、Would you like to come in? で歩み寄る。短い言葉の積み重ねで、こじれた隣人との関係が少しずつほどけていく流れが伝わってきます。
『モダンファミリー』の家族の会話を観ながら、相手の言い分を受け止める英語にも耳を傾けてみましょう。
同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、別の家族の場面の英語も取り上げています。


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