海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
応募した先や問い合わせた相手からの返事がなかなか来なくて、そわそわと落ち着かない気持ちになった経験はありませんか。
そんな状態にぴったりの「hear back from someone」を、『モダンファミリー』シーズン3第24話の前半、進路の返事を待つ娘の様子を心配するクレアの一言から、一緒に見ていきましょう。
「hear back from someone」の意味とニュアンス
hear back from someone
意味:(以前の連絡や問い合わせに対して)相手から返事・連絡を受ける
hear back from someoneは、自分から先に連絡や応募などのアクションを起こしたあとで、その相手からの返事を待つ、あるいは受け取るという文脈で使われる表現です。backという語が付くことで、単に「話を聞く」のではなく「一度出した働きかけが戻ってくる」という一往復のやり取りの後半部分であることが強調されます。
使われる典型的な場面は、大学や就職先からの合否連絡待ち、問い合わせへの返信待ち、依頼したことへの返事待ちなど、先に自分が何らかの行動を起こしたあとの応答を指す状況です。誰かからただ連絡をもらうというよりも、自分の働きかけとセットで語られる点が、このフレーズの理解の軸になります。
主語には返事を待っている人が来て、fromの後ろには返事をくれるはずの相手が来る形が基本です。「大学から返事が来ない」のように、待たされている側の視点で状況を語りたいときに、このフレーズがぴったり当てはまります。
【ここがポイント!】
- 「hear back from someone」の核は、先に出した働きかけへの返事という一往復の後半
- backのおかげで「待っている返事」という受け身のニュアンスが強調される表現
- 主語は返事を待つ側、相手が返してくるのを待つ姿勢が読み取りのコツ
『モダンファミリー』S03E24のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
出かけようとする娘を、母親が呼び止めて話を切り出す場面です。補欠(ウェイティングリスト)にされた大学からの連絡をまだ受け取れていない状況に焦りを募らせるクレアと、実は先に動いていたヘイリーとのやり取りに注目です。
Claire: Um, we need to talk, honey. We’re worried about you. You haven’t heard back from the college that wait-listed you, and all the rest of your friends have. And now you’re just wasting time at the mall.
(ねえ、話があるの。あなたのことが心配なのよ。補欠にされた大学から、まだ返事が来ていないのに、友達はみんなもう返事をもらってるの。それなのに、あなたはモールで時間を無駄にしているじゃない。)Haley: For your information, I’ve already filled out and dropped off my community college application. And plus also I’m going to the mall because I have a job interview.
(言っとくけど、コミュニティカレッジの願書はもう出したから。それに、モールに行くのは面接があるからなの。)Phil: What?
(え?)Claire: Really?
(本当に?)Haley: My guidance counselor suggested I take a gap year.
(進路カウンセラーに、ギャップイヤーを取ったらって勧められたの。)Modern Family Season3 Episode24 (Baby on Board)
シーン解説と心理考察
クレアが切り出す「補欠にされた大学から、まだ返事が来ていないのに」という言葉には、母親としての心配と、娘がモールで時間を使っていることへの苛立ちが同時ににじんでいます。心配していることをはっきり言葉にする率直さが伝わってきます。
対してヘイリーは「言っとくけど」と前置きし、コミュニティカレッジの願書をすでに提出したこと、モール行きは仕事の面接のためだと言い添えます。両親が驚いて「え?」「本当に?」と聞き返す反応が、ヘイリーの行動力を裏付ける形になっています。さらに「進路カウンセラーにギャップイヤーを勧められた」と付け加える一言には、母の心配とは裏腹にすでに動いていたヘイリーの一面が表れています。
短いやり取りの中で、クレアの「まだ返事が来ていない」という焦りと、ヘイリーの「もう出したから」という手応えが対照的に並ぶ構成になっている点も見どころです。心配する側と、実は先に動いていた側の温度差が、そのままこの会話のおかしみにつながっています。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
クレアが待っていたのは、ヘイリーが大学に出した願書への返事でした。自分から先に投げかけた声(応募や問い合わせ)が、しばらく時間を置いてから自分のところへ「戻ってくる(back)」ように届く返事のイメージを思い浮かべてみましょう。
行って(問い合わせ)、戻ってくる(返事)、その往復のうしろ半分だけを切り取った言葉がhear back from someoneです。クレアが返事を待ちわびていたように、自分から動いたことのその後の展開を指す言葉として覚えておくと、実際に使う場面がすっと思い浮かびます。
願書を出した本人よりも、結果を待つクレアの側に「まだ戻ってこない」という感覚があったからこそ、あの心配の言葉が出てきたとも言えます。動いた本人よりも、結果を待つ人の側にこそ、hear back from someoneという表現がしっくりくる場面が多いことも、あわせて覚えておくと使い分けの助けになります。
例文で覚える「hear back from someone」
先に自分が動いたあとの返事待ちを表すhear back from someoneを、3つの場面で確認していきましょう。
I’m still waiting to hear back from the hiring manager about the interview.
(面接の件で、採用担当者からまだ返事が来るのを待っているところです。)
就職活動の選考結果を待つビジネスシーンです。hiring managerのように誰からの返事なのかを具体的に添えると、状況が伝わりやすくなります。
Have you heard back from your landlord about the repair request yet?
(修理の依頼について、大家さんからもう返事はあった?)
生活上の問い合わせの返事を尋ねる日常会話です。yetを添えることで、まだ来ていないかもしれない返事を尋ねるニュアンスが自然に出ます。
A: Did you hear back from the university?
B: Not yet, they said it could take another week.
(A:大学から返事はあった?)
(B:まだだよ、あと1週間くらいかかるって。)
進学の合否連絡を話題にする友人同士の会話です。Not yetという短い返しが、返事をまだ受け取れていない状態を端的に表しています。
あわせて覚えたい関連表現
hear from someone
(相手から連絡をもらう)
hear back from someoneが自分から連絡した後の返事を待つニュアンスが強いのに対し、hear from someoneは連絡をもらうこと全般を指し、先に自分が動いたかどうかは問われません。
get back to someone
((自分が)相手に折り返し返事をする)
hear back from someoneは自分が聞く側が主語になるのに対し、get back to someoneは相手に返事をする側が主語になり、視点が逆になります。
follow up with someone
((返事がない相手に)再度連絡する)
hear back from someoneは返事を待つ受け身の行為であるのに対し、follow up with someoneは自分から動いて働きかける能動的な行為である点が異なります。
Note|”hear back from” と “hear from” が生む、一往復ぶんの意味の違い
hear back fromとhear fromは、どちらも「連絡を受ける」という意味を持ちますが、backの有無だけで示す状況がはっきり変わってくる組み合わせです。
hear fromは、相手からの連絡を受けたという事実だけを表す中立的な言い方で、その連絡が自分の働きかけへの返事なのか、相手からの一方的な知らせなのかは問いません。一方でhear back fromは、backという小さな一語が加わることで、「自分が先に何かを送った、尋ねた、応募した」という前段階の行動を暗に含みます。つまりbackは、話し手と相手のあいだにすでに一度目のやり取りがあったことを示す合図のような働きをしています。この違いは、次に来る文脈を予測するときの手がかりにもなります。hear back fromの後には、待っていた返事の内容が続くことが自然な流れになります。
ドラマのシーンでクレアが心配していたのも、ヘイリーが大学に願書を送ったという先行する行動があったからこそ、その返事(back)を待つという構図でした。backという一語があるだけで、話し手がすでに動いた後であることが読み手にも伝わります。
同じ「連絡」を表す語でも、backの有無で会話の前後関係まで変わってくることを意識すると、聞き取りの精度が上がります。
まとめ|「返事はまだ来ない」を英語で言い当てる
hear back from someoneは、自分から先に動いたことへの返事を待つ、あるいは受け取るという場面で使える表現です。
backという一語が、単なる連絡ではなく「一往復のやり取りの後半」であることを示してくれるので、応募や問い合わせの結果待ちを話すときに自然に使えます。
娘の進路を案じるクレアと、すでに願書を出していたヘイリーとのやり取りには、心配と行動力がすれ違いながらも噛み合っていく家族らしい空気が漂っていました。


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