「take back」の意味と使い方|『モダンファミリー』S04E01で学ぶ英会話

「take back」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

つい勢いで口にした一言を、言ったそばから引っ込めたくなった経験はありませんか。

そんなときに使える「take back」を、『モダンファミリー』シーズン4第1話の中盤、猫の引き取りの手続きを担当する女性を相手に、キャメロンが熱弁をふるううちに、自分の言葉の一部を取り消すシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「take back」の意味とニュアンス

take back
意味:(言ったことを)取り消す、撤回する

take back は、take(手に取る)と back(元へ)が組み合わさった表現で、「取って戻す」という動きが根底にあります。言った言葉を口から取り戻して、なかったことにするイメージで、take back のあとに what I said、the phrase、my words のような発言を表す名詞を続けて使います。短く I take it back. と言うこともできます。

back が付くことで、「元の場所に戻す」という共通の動きが生まれるため、発言の撤回のほかにも、買った商品を返す、貸したものを返してもらう、といった意味でも使われます。どの意味でも、出したものをもとの位置に戻すという構図は変わりません。

発言の撤回では、感情的に言い過ぎたことを引っ込める場面でも、改まった場で誤りを訂正する場面でも使える、幅の広い表現です。相手に謝る言葉と組み合わせると、I take that back, and I’m sorry のように、撤回と謝罪を続けて伝えられます。

【ここがポイント!】

  • 「take back」の核は、出したものを元の場所へ戻す動き
  • 発言を取り消すときは、take back のあとに発言の名詞を続ける
  • 発言の撤回のほか、返品や連れ戻すの意味にも広がる表現

『モダンファミリー』S04E01のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

猫の引き取りの手続きを担当する女性に向かって、キャメロンが自分の考えを訴える場面です。女性とのやり取りのなかで、キャメロンは動物好きであることを主張したあと、自分が使った言い回しを取り消します。take back が使われる瞬間まで、女性とのやり取りがどう積み重なっていくか、会話の流れに注目です。

Cat Lady: What is your point, exactly?
(で、結局のところ、何がおっしゃりたいんです?)

Cameron: That like the thrice-married starlet, this cat is being deprived a stable home.
(つまりね、三度結婚したあの女優と同じで、この猫も安定した家庭を奪われてるってことだよ。)

Cat Lady: I’m sorry if you’re upset.
(お気を悪くされたのなら、すみません。)

Cameron: You’re the one who should be upset, ma’am. We are animals lovers. That cat would’ve been on the receiving end of affection Satisfying its every need would’ve been our top priority. Okay, in light of that tableau, I would like to take back the phrase “receiving end.
(腹を立てるべきなのは、そっちのほうだよ。僕たちは動物好きなんだ。あの猫は愛情を受ける側にいたはずだし、あの子の望みをすべて満たすことが僕たちの最優先事項だった。……ええと、この光景を見た以上、「受ける側」って言い回しは撤回させてもらうよ。)

Modern Family Season4 Episode1 (Bringing Up Baby)

シーン解説と心理考察

女性に What is your point, exactly?(で、結局のところ、何がおっしゃりたいんです?)と尋ねられると、キャメロンは、ある女優のたとえを持ち出して、この猫も安定した家庭を奪われていると主張します。I’m sorry if you’re upset.(お気を悪くされたのなら、すみません)と返されると、腹を立てるべきなのはそちらだと切り返し、自分たちは動物好きだと訴えます。

そのうえで、キャメロンは on the receiving end of affection(愛情を受ける側)と自分が言ったばかりの言い回しについて、in light of that tableau(この光景を見た以上)、その言い回しは撤回すると述べます。訴えの途中で、自分の言葉の一部だけを引っ込めるという流れが、この場面の面白いところです。強い調子で主張を続けていたキャメロンが、最後に丁寧な言い回しで訂正を入れる落差も、会話の温度を変えています。

take back の使い方として見ると、撤回する対象が the phrase “receiving end” と具体的に示されている点が参考になります。何を取り消すのかが明確なため、話全体を取り下げるのではなく、特定の言い回しだけを引っ込めるという範囲がはっきり伝わります。言葉選びに敏感なキャメロンらしい、細やかな訂正のしかたです。相手の反応を待たずに自分から先に引っ込めている点も、会話の流れの中で印象に残ります。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

口から出た言葉を、手でそっと受け止めて、口の中へ「取って戻す」動きを思い浮かべてみましょう。take(手に取る)と back(元へ)で、出した言葉を元の場所へ戻す、という映像になります。

キャメロンが on the receiving end という言い回しを自分から引っ込めたのは、言葉をつまんで口へ戻すような動作そのものです。

返品する場合は、商品を店へ戻す動き、昔へ連れ戻す場合は、気持ちを元の時間へ戻す動きになります。どれも「元へ戻す」の動きとして重ねて覚えると、意味が別々に散らばらず、ひとつの映像にまとまります。言葉を戻すのか、物を戻すのか、気持ちを戻すのかは、あとに続く語を見れば判断できます。

例文で覚える「take back」

言ったことの撤回から買い物まで使える take back を、3つの例文で確認していきましょう。

I’d like to take back what I said in the meeting.
(会議での私の発言を撤回させてください。)
誤った説明を訂正するビジネスの場面です。I’d like to を付けると、改まった丁寧な響きになります。

The store will take back any item within 30 days if you have the receipt.
(その店は、レシートがあれば30日以内の商品を引き取ってくれる。)
返品のルールを説明する買い物の場面です。take back の目的語に商品が来ると、発言の撤回ではなく「引き取る」という意味になります。

A: You called my idea useless.
B: You’re right. I take that back, and I’m sorry.
(A:私のアイデアを役立たずって言ったよね。)
(B:そのとおり。あれは撤回する、ごめん。)
友人に暴言を謝る日常の会話です。that で先ほどの言葉を受けて、I take that back と短く言い切っています。

あわせて覚えたい関連表現

retract
((発言・記事などを正式に)撤回する)
retract は声明や記事を正式に撤回する硬めの動詞で、take back は日常会話で「言ったことを取り消す」ときにも使えます。

withdraw a statement
(発言を撤回する)
withdraw も改まった場面で使う言い方です。take back のほうが口語的で、感情的な言い過ぎを引っ込めるときにも自然です。

eat one’s words
(前言を撤回して非を認める)
eat one’s words は自分の発言が間違いだったと認めて恥をしのぶニュアンスが強く、take back は単に取り消す点が違います。誤りを認めるとは限りません。

Note|take back の3つの意味と使い分け

take back は、発言の撤回だけでなく、返品や連れ戻すなど、いくつかの意味を持ちます。共通する動きから整理してみましょう。

3つの意味は、すべて「元へ戻す」という動きでつながっています。1つ目は発言の撤回で、I take it back. や take back what I said の形で、言ったことをなかったことにします。2つ目は返品や引き取りで、The store will take back any item のように、店が商品を受け取って戻す動きを表します。3つ目は連れ戻す意味で、That song takes me back to my school days.(その曲を聴くと学生時代に連れ戻される)のように、気持ちを過去の時点へ戻す使い方です。見分けるコツは、目的語です。what I said や the phrase のような発言なら撤回、item のような物なら返品や引き取り、me のような人が目的語で back のあとに時点が続くなら、連れ戻す意味になります。目的語を確認するだけで、文の意味がおおよそ絞り込めます。

ドラマの場面に戻ると、キャメロンが take back の目的語に the phrase “receiving end” を置いています。発言を表す名詞が来ているため、撤回の意味だと分かります。

同じ take back でも、続く語をたどれば意味が見えてきます。

まとめ|口から出た言葉を、元へ戻す

take back は、言ったことを取り消す表現で、根底には「取って戻す」という動きがあります。発言の撤回のほか、返品や連れ戻すといった意味にも広がり、どれも元の場所へ戻すという構図でつながっています。

発言の撤回では、take back のあとに what I said や the phrase のような名詞を続けたり、I take it back. と短く言い切ったりします。改まった場では I’d like to を添えると、丁寧な響きになります。返品の意味では商品が、連れ戻す意味では時点が続くため、続く語に注目すると使い分けの手がかりになります。

キャメロンが、自分の言い回しのひとつだけを名指しして引っ込めた場面には、何を取り消すのかをはっきり示す言葉選びの細やかさが表れていました。会話のレパートリーに加えてみてください。言い過ぎたと気づいた場面や、誤りを訂正したい場面を思い浮かべながら、使いどころを探してみましょう。

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