海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
行事や当番の担当を誰かに任せたばかりに、思わぬ結果になってしまった経験はありませんか。
そんな場面を言い表せる「be in charge of」を、『モダンファミリー』シーズン4第10話の後半、ジェイにクリーニング店を尋ねたマニーが、汚れの理由を語るシーンから、一緒に見ていきましょう。
「be in charge of」の意味とニュアンス
be in charge of
意味:〜を担当する、〜を任される、〜の責任者である
be in charge of は、ある仕事や人、場所などの管理や責任を負っている状態を表す表現です。charge には「管理」「責任」という意味があり、in charge of で「〜の管理・責任の中にいる」、つまり「〜を担当している」「〜の責任者である」という意味になります。
同じ形でも、動詞によって意味が少し変わります。be in charge of は、「担当している」という状態の説明です。put someone in charge of と言えば「誰かに担当を任せる」という行為を表し、take charge of なら「担当を引き受ける」という動きを表します。
使う場面は、仕事の役割分担や、プロジェクトの責任者の紹介、イベントや当番の担当を尋ねる場面など、多岐にわたります。Who’s in charge of the budget? のように、担当者を尋ねる文にも登場します。役割や立場を述べる基本の形として、押さえておくと便利です。
【ここがポイント!】
- 「be in charge of」の核は、管理や責任を負っている立場にいること
- 状態を表す be in charge of と、任せる put someone in charge of で意味の向きが変わる表現
- 担当者を尋ねるときは、Who’s in charge of の形で使うのがコツ
『モダンファミリー』S04E10のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
グロリアがジェイに、赤ちゃんがそんなひどい話を聞くのはよくない、と声をかけるところから場面が始まります。そこへマニーが、ジェイにクリーニングの店を尋ね、やり取りは汚れの理由へと進みます。
Gloria: Ay, Jay, please! It’s bad that the baby listens to such terrible things.
(ああ、ジェイ、やめてよ! 赤ちゃんがそんなひどい話を聞くなんてよくないわ。)Jay: He’s heard worse.
(この子は、もっとひどいのを聞いてきたさ。)Manny: Jay, do you know a good And I don’t mean the “Must be in by 10:00, only on weekdays, you need a coupon” kind. I mean a hard 1-hour.
(ジェイ、いい店知らない? それも「10時までに持ち込み、平日だけ、クーポンが必要」みたいなのじゃなくて。本気の1時間仕上げのやつ。)Jay: This conversation feels like a hard one hour. And what do you need it cleaned for? It’s spotless.
(この会話、本気の1時間みたいに長く感じるな。で、何をきれいにしたいんだ? ぴかぴかじゃないか。)Manny: There’s mustard here from Reuben’s reuben. That’s what happens when you put a narcissist in charge of snack day.
(ここにルーベンのルーベンサンドのマスタードが付いてるんだ。おやつの日の担当をナルシストに任せると、こうなるんだよ。)Modern Family Season4 Episode10 (Diamond in the Rough)
シーン解説と心理考察
グロリアの注意に対して、ジェイは He’s heard worse. と返します。ここでの He は、直前の the baby を受けた言葉です。この短いやり取りのあと、マニーが会話に割って入る形で、話題は一気にクリーニングの話へ移ります。
マニーの頼み方は細かく、10時までに持ち込みで平日だけ、クーポンが必要な店ではなく、a hard 1-hour、つまり本気の1時間仕上げの店を求めています。ジェイはその言い回しをそのまま拾い、この会話が本気の1時間のように長く感じる、と切り返します。さらに、何をきれいにしたいのか、汚れは見当たらないと問いかけます。
その問いに、マニーは汚れの理由を説明します。そこにあるのは Reuben’s reuben のマスタードです。Reuben’s reuben は、人名の Reuben と、サンドイッチの名前の reuben を並べた言葉遊びです。
フレーズが登場するのは、That’s what happens when you put a narcissist in charge of snack day. の一言です。おやつの日の担当を任せた結果として、汚れが付いたと説明しており、任せる相手の選び方への不満が言葉ににじんでいます。フレーズだけを取り出すと、担当を任せる相手を間違えた、という苦情の形になっており、put someone in charge of の「担当を任せる」という意味が、日常の小さなトラブルの説明にそのまま使われている点が見どころです。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
charge(責任・管理)の中に(in)身を置いている姿を思い浮かべてみましょう。担当者の腕章を腕につけて、「この件は自分の持ち場だ」と立っているイメージです。I’m in charge of ○○ と、腕章の文字を読み上げる感覚で覚えると、役割を名乗る型として身につきます。
マニーの言葉は、その腕章を誰かに渡す動作を描いています。put someone in charge of は、腕章を手渡して担当を任せることです。渡した相手が不向きだった結果、マスタードの汚れが付いた、というのが、マニーの不満の筋道です。
腕章を自分でつけるなら be in charge of、誰かに渡すなら put someone in charge of と、動きの向きで使い分けると頭が整理されます。腕章がその場で本当に役に立つのは、周りの人が「この件は誰に聞けばいいか」と迷わずに済むときです。担当がはっきりしていれば、汚れやトラブルが起きたときも、誰に事情を尋ねればよいかがすぐわかります。マニーのシーンを思い出しながら、渡す動作を一緒に思い浮かべると、フレーズの形がすっと出てきます。
例文で覚える「be in charge of」
「be in charge of」は、役割を述べるビジネスの場面から、日常の当番まで使えます。3つの例文で確認していきましょう。
I’m in charge of training the new hires.
(私は新入社員の研修を担当しています。)
自己紹介の中で、自分の担当業務を説明するビジネスの場面です。of のあとに -ing の形が続き、具体的な仕事内容を示しています。
A: Who’s in charge of the snacks on Friday?
B: I am. I’ll pick up some fruit.
(A:金曜のおやつは誰が担当?)
(B:私だよ。果物を買っておくね。)
職場やクラブの当番を決める日常の会話です。Who’s in charge of …? と尋ねて、I am. と短く答える形で、担当の確認と名乗りが自然に続いています。
Don’t put me in charge of the playlist; I’ll play the same song all night.
(プレイリストの担当は私にしないで。一晩中同じ曲をかけちゃうから。)
パーティーの準備で、役割を断る場面です。put me in charge of と言うことで、「私に任せる」ことを避けたい気持ちが軽い冗談まじりに伝わります。
あわせて覚えたい関連表現
be responsible for
(〜に責任がある、〜を担当している)
be responsible for は責任の所在に焦点があり、問題が起きたとき誰の責任かを示します。be in charge of は、管理や指揮をする立場にあることに焦点があります。
take charge of
(〜を引き受ける、〜の指揮を執る)
take charge of は担当を引き受ける動作に、be in charge of は担当している状態に焦点があります。
take care of
(〜の世話をする、〜を処理する)
take care of は実際に世話や処理をする行動を表し、be in charge of は担当や責任者という立場を表します。
Note|be in charge of と put someone in charge of と take charge of の形
in charge of を含む表現は、動詞の選び方で意味の向きが変わります。マニーの一言を出発点に、3つの形を整理してみましょう。
1つめは be in charge of で、「担当している」という状態を表します。Who’s in charge of the budget? のように、いま誰が担当しているのかを尋ねる文にも使えます。2つめは put someone in charge of で、「誰かに担当を任せる」という行為を表します。任せる側が主語で、任される人が put のあとに入ります。3つめは take charge of で、「担当を引き受ける」「指揮を執る」という動きを表します。同じ charge を使っても、状態、任せる、引き受けるという3方向の意味に分かれます。
また、of 以下を置かない in charge だけの形もあります。Who’s in charge here? のように、場所や状況の責任者を尋ねる文で使えます。マニーの That’s what happens when you put a narcissist in charge of snack day. は、2つめの形で、担当を任せる行為を主語側から述べています。
担当を任せた、任された、という動きの向きを意識すると、文の意味を取り違えにくくなります。
まとめ|担当を任せる、担当を名乗る
be in charge of は、ある仕事や場所の管理や責任を負っている状態を表す表現です。同じ形を使いながら、put someone in charge of なら任せる行為、take charge of なら引き受ける動きへと、意味の向きを変えられます。
役割を名乗る、担当者を尋ねる、任せることへの不満を述べるなど、仕事の場面でも日常でも使い道が広い表現です。誰が誰に何を任せるのか、という視点で読むと、文の構造もはっきりします。英文の中で in charge of を見つけたら、まず誰が担当する側で、誰が任せる側なのかを確かめてみると、意味を取り違えにくくなります。
おやつの日の担当を任せた結果を、汚れの理由として語ったマニーの一言には、任せる相手を選ぶ大切さへの不満が、軽い調子でにじんでいました。表現の引き出しに加えてみてください。


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