「So what do you do when you can’t find a field? You build one.」に見る、アメリカの少年野球の文化|『モダンファミリー』S04E10で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「So what do you do when you can't find a field? You build one.」に見る、アメリカの少年野球の文化|『モダンファミリー』S04E10で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン4第10話では、ルークとマニーの野球チームが、プレーオフ最後の1枠を争う試合をすることになります。ところが試合のできる球場が見つからず、クレアとキャメロンが自分たちで球場を作ろうと動き出します。

子どものチームのために大人が手を動かす姿は、アメリカの少年野球の一面を思わせます。劇中の場面を手がかりに、少年野球をめぐる習慣と野球場の呼び名を見ていきます。

目次

プレーオフと手作りの球場

クレアはチームの状況を次のように説明します。

Claire: Luke and Manny’s team tied for the final spot in the playoffs, but since nobody was expecting it, all the fields were booked.
(ルークとマニーのチームがプレーオフ最後の1枠で並んだの。でも誰も予想してなかったから、球場が全部予約で埋まってたのよ。)

Modern Family Season4 Episode10 (Diamond in the Rough)

tie for ~ は「〜を争って同点で並ぶ」、be booked は「予約済みである」という意味です。最後の1枠を争う位置に並んだものの、誰も予想していなかったため、球場がすべて予約で埋まっていたという事情です。

アメリカでは、子ども向けの野球リーグが地域ごとに運営され、春から夏にかけてシーズンを戦うことが多いと言われます。シーズンの終わりに上位のチームがプレーオフに進む形式も広く見られます。ただし、リーグの仕組みや日程は地域や団体によって異なります。練習や試合には公園や学校の球場が使われることが多く、使える日時が限られるため、予約が取り合いになることもあるようです。劇中の all the fields were booked は、そうした事情を思わせる一言と言えます。

そこでクレアが出した答えが、タイトルの一言です。

Claire: So what do you do when you can’t find a field? You build one.
(じゃあ、球場が見つからないときはどうする? 作っちゃえばいいのよ。)

Modern Family Season4 Episode10 (Diamond in the Rough)

球場にしようとしている場所を見て、キャメロンは完成形を思い描きます。

Cameron: I see home plate up here.
(ここにホームベースが見える。)

— Mm-hmm.
(うんうん。)

Cameron: I see pitcher’s mound in here, And I see little boys’ dreams coming true everywhere.
(ここにはピッチャーマウンド。そして、あちこちで男の子たちの夢がかなうのが見えるよ。)

Modern Family Season4 Episode10 (Diamond in the Rough)

home plate は本塁、pitcher’s mound は投手が立つ盛り土の場所です。日本語の「ホームベース」「マウンド」に当たる言葉です。キャメロンは up here / in here と場所を示す言葉を添えて、これから球場にする場所に野球場の配置を思い描いていきます。別の場面では、2人がライン引きとベースの用意を分担します。

Cameron: Okay, I’ll chalk the field with this bad boy.
(よし、こいつでグラウンドにラインを引くよ。)

Claire: And while you’re doing that, I will get the bases.
(その間に、私はベースを取ってくるわ。)

Cameron: We make such a good team.
(僕たち、最高のチームだね。)

Modern Family Season4 Episode10 (Diamond in the Rough)

chalk the field は、白い粉(chalk)でグラウンドにラインを引くことです。this bad boy は「こいつ」と道具を指すくだけた言い方で、ここではラインを引く道具のことです。make a good team は「いいコンビになる」という意味で、野球のチームづくりの場面にかけた一言とも読めます。少年野球では、グラウンドの整備やライン引きを保護者やボランティアが担うことも少なくないと言われ、2人の分担はその延長にある姿として見ることができます。

試合前の練習と、できあがった球場

別の場面で、ジェイはマニーに試合の開始時間を尋ねます。

Jay: What time does your game start?
(試合は何時からだ?)

Manny: I have to be there at 3:00 for hitting practice.
(3時に行かなきゃ。打撃練習があるんだ。)

Jay: Batting practice.
(バッティング練習な。)

Manny: Not for me.
(僕にとっては違うんだ。)

Modern Family Season4 Episode10 (Diamond in the Rough)

batting practice は、試合前などに打撃の感覚を確かめる練習を指す決まった言い方です。マニーの hitting practice をジェイが言い直していますが、マニーの「Not for me.」には、自分にとっては打つ練習ではない、という別の含みがありそうです。試合の前に集合して練習をする流れは、少年野球でもよく見られる段取りと言えます。

球場のできあがりを見たミッチェルとフィルの会話からは、手作りの球場の様子が伝わってきます。

Mitchell: Claire and Cam did all this?
(クレアとキャムがこれ全部やったの?)

Phil: A week ago, that was all junk.
(1週間前は、がらくたばっかりだったんだ。)

Mitchell: It’s amazing.
(すごいね。)

Mitchell: I mean, there’s that little bump in the middle.
(まあ、真ん中にちょっとでこぼこがあるけど。)

Mitchell: But other than that
(でも、それ以外は……)

Modern Family Season4 Episode10 (Diamond in the Rough)

junk は「がらくた」、bump は「でこぼこ、ふくらみ」です。1週間前との違いと、小さなでこぼこが残る仕上がりから、手作りの球場らしさが見て取れます。

フィルはクレアについてこう語ります。

Phil: Even if one of those boys had hit five home runs, the biggest star on that field was Claire.
(たとえあの子たちの誰かがホームランを5本打ったとしても、あのグラウンドで一番のスターはクレアだった。)

Modern Family Season4 Episode10 (Diamond in the Rough)

Even if ~ had hit は「たとえ〜したとしても」という仮定の言い方で、実際にホームランが出たかどうかではなく、クレアの働きの大きさを強調するための前置きです。the biggest star は「一番の主役」を表します。子どもが主役の試合でも、それを支えた大人に光を当てる見方が印象的です。

アメリカの少年野球では、家族が観客席やフェンス越しに試合を見守り、声援を送る光景がよく見られると言われます。送り迎えや差し入れ、道具の準備など、試合の外側を大人が支えることも多いようです。もちろん関わり方は家庭やチームによってさまざまですが、少年野球が家族や地域の大人を巻き込む行事でもあることが、フィルの言葉からも読み取れます。

まとめ|手作りの球場に見る少年野球

プレーオフ、予約で埋まった球場、home plate や pitcher’s mound、chalk the field、batting practice。子どものチームのために大人が球場を整える場面から、アメリカの少年野球の習慣が見えてきます。

『モダンファミリー』を観ながら、ドラマの中の行事や習慣にも目を向けていきましょう。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、家の計画をめぐる大人たちの会話を扱っています。

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