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『モダンファミリー』シーズン4第10話では、クレアとキャメロンが家を買って転売する計画に乗り気になります。本当は2人とも反対のフィルとミッチェルですが、どちらも自分が止め役になるのは避けたいという場面が描かれます。
止め役を相手に押しつけようとする2人の応酬には、相手の手の内を見抜く言葉や弱みをちらつかせる牽制、車のたとえを使った切り返しが次々に出てきます。
「I see what you’re doing」と「lose this number」
フィルが「Buckled up? Good.」と声をかけると、ミッチェルは「No! No! No, no, I see what you’re doing! He doesn’t want this either!」と言います。I see what you’re doing は「何をしようとしているか分かっているぞ」と、相手の狙いを見抜いたと告げる言い方です。続く He doesn’t want this either は、フィルも本当は反対なのだと訴える言葉です。
その後、フィルがクレアにコーヒーを買いに行くよう促したあと、ミッチェルはクレアに呼びかける形で、フィルも家を望んでいないと話し出します。応じたのはフィルでした。
Mitchell: He’s a liar.
(あいつは嘘つきなんだ。)Phil: And a clever one.
(しかも頭の切れるやつだ。)Mitchell: Ugh! How long do you think you can keep this from her? All right? I’m gonna talk to her eventually.
(もう! いつまでクレアに隠しておけると思ってるんだ? いいか? 僕はいずれクレアに話すからね。)Phil: Well, as long as we’re swapping stories, Maybe I’ll tell Cam what happened to the sweater he knit for you.
(まあ、打ち明け話を出し合うっていうなら、キャムが君に編んだセーターがどうなったか、キャムに話しちゃおうかな。)Modern Family Season4 Episode10 (Diamond in the Rough)
And a clever one. は、相手の liar に a clever one を付け足して「しかも賢い嘘つきだ」と返す形です。非難を否定せず、言葉を足して開き直るところにおかしみが生まれます。keep ~ from someone は「〜を人に隠しておく」という意味です。as long as we’re swapping stories は swap(交換する)を使い、「そっちが話すなら、こっちも話す」と弱みをちらつかせる牽制になっています。
セーターの件を持ち出されたミッチェルとフィルのやりとりは、次のように続きます。
Mitchell: That is low.
(それは卑怯だろ。)Phil: I know.
(分かってる。)Phil: Don’t be mad at me.
(怒らないでくれよ。)Phil: That said, I suggest you lose this number.
(とはいえ、この番号は消しとくことをおすすめするよ。)Modern Family Season4 Episode10 (Diamond in the Rough)
low は「卑劣な、汚い」という意味で、That is low. は相手のやり方を責める短い一言です。That said は「とはいえ」の意味で、前の言葉を受けて話を切り替えます。I suggest you ~ は提案の形ですが、ここでは「もう電話してくるな」に近い強さを帯びた言い方です。
フィルはこの一件について「I’m not proud of what I did, but I’m not comfortable squashing people’s dreams.」「I am a cheerleader.」と語ります。squash someone’s dreams は「人の夢を押しつぶす」、cheerleader は「応援役」です。止め役を避けた理由を、自分は応援する側の人間だからと説明しているのが分かります。
「ブレーキ」のたとえと「play chicken」
一方のミッチェルは、キャメロンから「That in this relationship, I’m the gas pedal, and you’re the brakes.」と、2人の関係を車にたとえられます。家の話を止めたことを責める流れで、そのたとえが続きます。
Cameron: I guess that’s what brakes do.
(まあ、ブレーキってそういうものだよね。)Mitchell: You know what brakes also do? They keep you from driving off cliffs.
(ブレーキがほかに何をするか知ってる? 崖から落ちるのを防ぐんだよ。)Cameron: Maybe they’re not cliffs.
(崖じゃないかもしれない。)Cameron: Maybe they’re ramps, ready to launch us into new, exciting vistas.
(僕たちを新しいわくわくする景色へ飛ばしてくれる、ジャンプ台かもしれないじゃないか。)Modern Family Season4 Episode10 (Diamond in the Rough)
keep someone from ~ing は「〜するのを防ぐ」という形です。ミッチェルがブレーキの役目を言い直すと、キャメロンは崖をジャンプ台(ramp)に言い換えます。同じたとえの中で言い返し合う応酬と言えます。
ミッチェルはフィルも反対だと訴えますが、キャメロンは、フィルはクレアを支える応援役だと言って取り合いません。そこでミッチェルは「I could pretend to be on board, forcing the cheerleader to be the bad guy.」と思いつきます。pretend to be on board は「賛成のふりをする」、be the bad guy は「悪者になる」です。後の場面で、ミッチェルはフィルからの電話に出ます。
Phil: You wanna play chicken? Chicken’s my middle name.
(チキンレースをやろうってのか? チキンは俺のミドルネームだぜ。)Mitchell: I don’t know what you’re talking about.
(何の話か分からないな。)Mitchell: I’m just being supportive of my partner and my sister, both of whom I love very much.
(僕はただ、パートナーと姉さんを応援してるだけさ。2人とも心から愛してるからね。)Phil: How do you sleep at night?
(よく夜眠れるな。)Mitchell: Soundly, knowing you’ll do the right thing.
(ぐっすりだよ。君が正しいことをしてくれるって分かってるからね。)Modern Family Season4 Episode10 (Diamond in the Rough)
play chicken は、向かい合って進み、先によけた方が負けという度胸比べから、「どちらが先に降りるかの根比べをする」という意味で使われます。
~’s my middle name は「〜なら得意中の得意だ」と言い張る言い方ですが、chicken には「臆病者」の意味もあるため、言い切るほどおかしみが出るとも読めます。How do you sleep at night? は「よく平気でいられるな」と良心を問う決まり文句です。
ミッチェルはさらに「You gonna stop this train? ‘Cause these brakes are out.」と続けます。these brakes are out は、キャメロンのたとえを借りて「ブレーキ役はもう降りた」と伝える切り返しです。最後はフィルの台詞をそのまま使った「And I suggest you lose this number.」で締めくくられます。
まとめ|止め役を押しつけ合う英語
I see what you’re doing で狙いを見抜き、as long as we’re swapping stories や lose this number で牽制し合う。play chicken や these brakes are out まで、どちらが先に折れるかを争う言葉がそろった場面です。
『モダンファミリー』の身内どうしの駆け引きを、これからも英語と一緒に追いかけていきましょう。
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