海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
「最近、何に興味があるの?」と聞かれて、自分の関心事をどう言葉にすればいいか、少し迷ってしまう場面があります。
そんなときに使える「keep up with」を、『モダンファミリー』シーズン6第13話の前半、大学の面接の話題が出るなかで、アレックスが自由な時間の過ごし方を語る一言から、一緒に見ていきましょう。
「keep up with」の意味とニュアンス
keep up with
意味:〜についていく、〜の最新の動きを追い続ける
keep up withは、動いていく対象に遅れずについていくことを表す表現です。keepは「保つ」、upは「上の状態」、withは「〜と一緒に」という意味で、同じ高さ、同じ速さで並んで進み続けるイメージが土台にあります。
何についていくのかで、日本語の訳し方が変わります。対象が最新のニュースや研究なら、「動向を把握し続ける」「追いかける」という意味になります。対象が人やペースなら、「遅れずについていく」という意味です。友人や親戚が対象なら、「連絡を取り続ける」というニュアンスになります。
形は、keep up with + 名詞です。withのあとに、ニュース、ペース、人といった名詞を置きます。I try to keep up with the news.(ニュースを追うようにしている)のように、主語のあとに動詞の形で続けるほか、She walks so fast that I can’t keep up with her.(彼女は歩くのが速すぎて、ついていけない)のように、否定の形で「ついていけない」を伝える使い方も一般的です。
似た形のcatch up withは、遅れたものに追いつく動作を表します。keep up withは、遅れないように続ける動作です。時間の向きが違う点を押さえておくと、使い分けが楽になります。
【ここがポイント!】
- 「keep up with」の核は、動く対象と並んで走り続けるイメージ
- 情報なら「追いかける」、人やペースなら「ついていく」と訳し分ける
- withのあとに名詞を置くだけで、対象を具体的に示せる形
『モダンファミリー』S06E13のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
大学の面接が話題に上る場面で、アレックスが自由な時間の過ごし方を語ります。ヘイリーの声かけと、アレックスの返し、そしてヘイリーの短い一言まで、やり取りの流れに注目です。
Alex: Oh, I don’t know. I guess in my free time, I like to keep up with the latest discoveries in renewable energy.
(うーん、どうかな。自由な時間には、再生可能エネルギーの最新の発見を追いかけるのが好き、って感じかな。)Haley: Just think, a few more months and you’ll never have to deal with this again.
(考えてもみなよ、あと数か月もすれば、こういうのに二度と付き合わなくて済むんだから。)Alex: You know, I don’t mind college interviews. I actually like discussing the things that they–
(ねえ、大学の面接は別に嫌じゃないの。向こうが〜することについて話すのは、実は好きで–)Haley: I was talking to the mirror.
(私は鏡に話しかけてたんだけど。)Modern Family Season6 Episode13 (Rash Decisions)
シーン解説と心理考察
アレックスの答えは、「うーん、どうかな」という前置きのあとに、「再生可能エネルギーの最新の発見を追いかけるのが好き」と続く形です。keep up withの目的語が、the latest discoveries in renewable energy、つまり最新の発見なので、この文では「追いかけ続ける」という意味で読めます。自由な時間の使い道として、研究分野の動向を挙げるところに、アレックスの関心の向きが表れています。
続くヘイリーの「あと数か月もすれば、こういうのに二度と付き合わなくて済む」という声かけは、アレックスの答えの内容には触れていません。アレックスは自分に向けられた言葉として受け取り、「大学の面接は別に嫌じゃない」と返します。thingsのあとにthey–と続いて途切れる形で、面接の話を最後まで言い切る前に、次の発言が入ります。
そのヘイリーの一言が、I was talking to the mirror.です。アレックスの言葉を遮るように、自分は別のものに話しかけていたと返しています。アレックスの真面目な答えと、ヘイリーの軽い受け流しの対比が、この場面の見どころです。二人の温度の違いが、短いやり取りのなかに凝縮されている場面です。
自分の関心事を語る場面で、この形が最初に選ばれている点は見逃せません。「好き」という気持ちと「追いかけ続ける」という継続の動作が、一つの文にまとまっているからです。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
keep up withは、ランニングマシンの隣同士で走る二人の姿を思い浮かべると覚えやすくなります。隣のマシンの速度が上がったら、自分も足を速めて、同じペースを保ちます。
走る相手が、最新の研究や情報なら、それに遅れないよう追いかけ続ける姿になります。走る相手が人なら、その人の歩調に合わせて隣を走る姿です。withは、その「隣で並ぶ」位置を示しています。
アレックスが語ったのも、日々更新されていく研究の動きに、置いていかれないよう並んで走る姿でした。相手の動きが速いほど、遅れないための努力が要ります。その努力を含んだ動作として、keep up withを頭に置いておくと、情報にも人にも広げて使えます。
例文で覚える「keep up with」
情報にも人にも使えるkeep up withを、3つの例文で確認していきましょう。
I try to keep up with the news every morning.
(毎朝ニュースを追うようにしています。)
情報収集の習慣を語る場面です。every morningを添えると、続けている習慣だと分かります。
It’s hard to keep up with new technology in this industry.
(この業界では、新しい技術についていくのが大変だ。)
仕事の変化の速さを語る場面です。hardを前に置くと、遅れないための苦労が伝わります。
A: How do you keep up with all your old friends?
B: I just send a short message every few weeks.
(A:昔の友達とはどうやって連絡を保ってるの?)
(B:数週間おきに短いメッセージを送るだけだよ。)
人付き合いのコツを尋ねる会話です。対象が人の場合は、「連絡を保つ」という訳が自然になります。
あわせて覚えたい関連表現
stay up to date on
(〜の最新情報を把握している)
stay up to date onは、情報が新しい状態を保つことに重点があります。keep up withは、動きに遅れずついていく動作に重点がある点が違います。
catch up on
(〜の遅れを取り戻す)
catch up onは、遅れていたものを取り戻す動作です。keep up withは、遅れないように続ける動作で、時間の向きが違います。
follow
(〜を追う、〜をフォローする)
followは、追いかけて見るだけでも使える一般的な語です。keep up withには、遅れずに把握し続ける継続の意味が加わります。
Note|keep up withのあとに来るのは、情報か、ペースか、人か
keep up withは、withのあとに何を置くかで、訳し方が決まる表現です。ここでは、作中の一文と例文を材料にして、後ろに来る名詞の種類を整理します。
アレックスは、the latest discoveries in renewable energyという名詞句を置いていました。最新の発見という「情報」が対象なので、「追いかける」と訳すと自然です。例文のthe newsも同じ情報の仲間で、「ニュースを追う」と訳せます。
次に、new technologyのような変化の速い分野が来ると、「ついていく」の意味が強まります。さらに、her(彼女)のように人が来る場合は、歩調や速さに遅れないという意味になります。all your old friendsのように、友人の集まりが来ると、「連絡を保つ」という訳になります。
つまり、形は同じでも、対象が情報なら「追う」、ペースなら「ついていく」、人なら「連絡を保つ」と、日本語の側で訳を選ぶことになります。withのあとの名詞をまず確認する習慣があれば、訳の選び間違いを防げます。
作中の一文を読むときも、同じ手順が使えます。まずwithのあとを見て、対象が何かを確かめます。次に、その対象に合う日本語の動詞を選びます。この2手順を踏めば、初めて見る組み合わせでも、意味の見当がつきます。
まとめ|遅れずに並んで走る、という動作
keep up withは、動いていく対象に遅れずについていくことを表す表現です。対象が情報なら追いかけ続ける意味に、人やペースなら遅れずについていく意味に広がります。
withのあとに置く名詞で訳が変わる点と、catch up withとの時間の向きの違いを押さえておくと、場面に合わせて選べます。
自由な時間に何を追いかけているのかを語るアレックスと、その様子を軽く受け流すヘイリーの短いやり取りは、この表現が、その人の関心の向きを示す一言にもなることを見せていました。追いかけている対象を英語で語るときの言い方と言えます。


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