「harp on someone」の意味と使い方|『モダンファミリー』S07E08で学ぶ英会話

「harp on someone」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

同じ小言を何度も繰り返されて、聞く側の表情がだんだん曇っていく。そんな瞬間が、家庭にも職場にも、そしてドラマにも時々あります。

そんな場面で出てくる「harp on someone」を、『モダンファミリー』シーズン7第8話の中盤、セミナーの練習の最中にキャメロンがミッチェルへ言い返す一言から、一緒に見ていきましょう。

目次

「harp on someone」の意味とニュアンス

harp on someone
意味:(人に)同じことをしつこく言い続ける、くどくど言う

harp on は、同じ話題や相手の欠点を、何度も繰り返し持ち出すことを表す口語表現です。言われる側には、うんざりした感じが伴います。harp は、名詞では楽器のハープを指す語です。動詞の harp on では「同じ話を繰り返す」という意味になり、on は話題や相手に向かう向きを示します。

形の面では、harp on someone about something が基本です。on のあとに言われる側の人を置き、about のあとに話題を続けます。話題だけを示して、harp on about something や harp on this のように言うこともできます。

主語は、繰り返し言う側の人です。繰り返される回数や期間は、keep harping on ~ のように、keep を添えると表せます。相手に「その話はもうやめて」と伝えるときにも、don’t harp on me のような形で使えます。

口語で使う表現なので、相手との距離が近い場面に合います。あらたまった文書では、repeatedly mention のような言い方が選ばれます。

日本語に置き換えるときは、「しつこく言う」「くどくど言う」「同じことを繰り返し言う」のように、繰り返しのうんざり感が伝わる言葉を選びます。

【ここがポイント!】

  • 「harp on someone」の核は、同じ弦ばかりを何度もはじき続けるイメージ
  • 言われる側が on のあと、話題が about のあとに来る形になるのがコツ
  • 聞く側のうんざり感が伴うので、「もうやめて」と伝える場面でも使える一言

『モダンファミリー』S07E08のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ミッチェルとキャメロンが、デブラのセミナーで、相手に変えてほしい行動を伝え合う練習をしている場面です。二人が皆の前で見本になる中、キャメロンが言い返し、ミッチェルが切り返し、そこへクレアが加わります。今回のフレーズは、キャメロンの発言に出てきます。

Cameron: Well, I told you not to harp on me about the lights.
(だから、電気のことで僕にしつこく言うなって言っただろ。)

Mitchell: Oh, because this is the first that I’m hearing about the coasters.
(へえ、そうかい。コースターの件なら、今日初めて聞かされたわけでもないけどね。)

Claire: Here we go.
(始まった。)

Mitchell: Okay, I don’t appreciate the smirking.
(ちょっと、ニヤニヤするのはやめてくれないか。)

Claire: I hear you, Mitchell, and I will try to smirk when you’re not looking.
(わかったわ、ミッチェル。見てないときにニヤつくようにするわね。)

Modern Family Season7 Episode8 (Clean Out Your Junk Drawer)

シーン解説と心理考察

キャメロンの I told you not to harp on me は、「前にも言ったはずだ」という言い方です。harp on me の me が言われる側のキャメロン自身で、about のあとの the lights が繰り返される話題にあたります。照明の件をめぐって、同じ話が持ち出されることへの反発が、この一言に表れています。

ミッチェルは、Oh, because this is the first that I’m hearing about the coasters. と返します。「コースターの話を聞くのは今回が初めてだから」という形を借りた皮肉で、コースターの件ならこれまでにも聞かされてきた、と切り返しています。照明の話だけがしつこいと言われたことへの言い返しです。

そこへクレアが Here we go. と一言はさみます。ミッチェルが I don’t appreciate the smirking. とニヤニヤをやめるよう求めると、クレアは I hear you, Mitchell と相手の言葉を受け止めたうえで、I will try to smirk when you’re not looking. と続けます。見ていないときにニヤつくようにする、という返しは、注意を受け入れる形をとりながら、さらりと切り返しています。

Here we go. という短い一言は、これから同じやり取りが始まる、という合図のように響きます。台詞は短くても、二人のやり取りに反応するクレアの存在が、場面に動きを与えています。

夫婦の言い合いに、クレアの短い一言と軽口が加わることで、やり取りのテンポが一段と速まっています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

harp on の手がかりは、ハープの同じ弦ばかりを、ポロン、ポロンと何度もはじく音です。同じ音が繰り返し響けば、聞く側はそろそろ勘弁してほしくなります。

その同じ音にあたるのが、同じ話題の繰り返しです。キャメロンが harp on me と言うとき、そこには、同じ弦をまたはじかないでほしいという響きがあります。

同じ音が続くと、やがて聞く側は「もうやめて」と言いたくなります。キャメロンの told you not to という言い方にも、その限界が顔を出しています。

harp on someone about ~ の形では、弦をはじく側と音を聞かされる側が、on と about のあとにはっきり分かれて並びます。

例文で覚える「harp on someone」

繰り返される小言を表す harp on someone を、3つの例文で確認していきましょう。

My mother keeps harping on me about my messy room.
(母は私の散らかった部屋のことを、しつこく言ってくる。)
家族への不満を友人に話す日常の場面です。keeps harping と続けると、繰り返しが今も続いている感じが出ます。about のあとに話題を置くと、何を繰り返されているのかが伝わります。

Please don’t harp on me about the deadline. I know.
(締め切りのことをくどくど言わないで。わかってるから。)
同僚に念押しを控えてほしいと頼むビジネスの場面です。I know. を添えると、すでに分かっていることが伝わります。please を付けると、頼む口調がやわらぎます。

A: Why are you so quiet?
B: Dad harped on me about my grades all through dinner.
(A:どうして黙ってるの?)
(B:夕食のあいだずっと、お父さんが成績のことをくどくど言ってたんだ。)
家族との食事のあとに、友人へ愚痴をこぼす会話です。all through dinner が、繰り返された時間の長さを示しています。過去形の harped を使うと、すでに終わった出来事の愚痴になります。

あわせて覚えたい関連表現

bring up
(話題に出す)
bring up は、話題を持ち出すことを表します。harp on が同じ話題を何度も繰り返すのに対し、bring up は一度持ち出す場合にも使えます。話題を出す動作そのものを表すので、繰り返しのうんざり感は含まれません。

rub it in
(嫌なことを蒸し返して追い打ちをかける)
rub it in は、相手の失敗や痛いところを繰り返し持ち出して、追い打ちをかけることを表します。harp on は、同じことを言い続ける点が中心で、追い打ちの意味は含みません。

drone on
(退屈に長々と話し続ける)
drone on は、単調な調子で長々と話し続けることを表します。harp on は話題が同じであることが決め手で、drone on は話の長さと単調さが決め手です。同じ話題かどうかは問わず、聞き手が退屈する点に重点があります。

Note|同じ話をめぐる3つの動詞、harp on と nag と go on about の使い分け

同じことを言い続ける様子を表す動詞は、いくつかあります。ここでは、harp on、nag、go on about の3つを、何に重点を置くかという観点で整理します。

harp on は、同じ話題を何度も持ち出すことに重点があります。She keeps harping on the same mistake. のように、同じ失敗の話が繰り返される場面に合います。nag は、相手に何かをさせようとして、繰り返し小言を言うことに重点があります。言う側の目的が行動の変更にあるので、させたいことが文脈から見えてきます。The kids nag their dad to buy a puppy. のように、nag someone to do ~ の形で、させたい行動が見えるのが特徴です。go on about は、話題が何であれ、長々と話し続けることに重点があります。He went on about his trip for an hour. のように、話の長さが決め手になります。

シーンのキャメロンは、照明という同じ話題が繰り返されることを指して harp on を選んでいました。何かをさせるための小言なら nag、話が長いなら go on about が近づきますが、ここでは同じ話題が繰り返される点が言葉の中心です。キャメロンにとって照明の件は繰り返される話題だという受け止めが、harp on という動詞の選び方に表れています。

どの動詞を選ぶかで、言いたいのが「繰り返し」「させたい行動」「長さ」のどれなのかが決まります。

まとめ|同じ小言に「もうやめて」を英語で

harp on someone は、同じことを何度もしつこく言い続けることを表す表現です。on のあとに言われる側、about のあとに話題を置く形が目印になります。

keep harping on ~ で繰り返しの続きぶりを、don’t harp on me で「その話はもうやめて」を伝えられます。nag や go on about との違いは、同じ話題の繰り返しに重点があるかどうかです。

小言に区切りをつけたい場面では、don’t harp on me の一言がそのまま使えます。

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