「come to terms with something」の意味と使い方|『モダンファミリー』S07E12で学ぶ英会話

「come to terms with something」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

受け入れたくない現実を前にして、時間をかけてようやく「そういうものだ」と気持ちを整理する。誰にでも、そんな時期があるものです。

そんな心の動きを言い表す「come to terms with」を、『モダンファミリー』シーズン7第12話の後半、アレックスとかつて交際していたサンジェイが、連絡しなかった理由を明かすシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「come to terms with something」の意味とニュアンス

come to terms with something
意味:(つらい事実などを)受け入れる、折り合いをつける

come to terms with somethingは、受け入れがたい出来事や状況に対して、気持ちの整理をつけ、受け入れられる状態になることを表す表現です。別れ、病気、失敗、喪失のように、できれば避けたかった現実に向き合う場面で使われます。

「受け入れる」といっても、最初から納得しているわけではありません。気持ちの揺れを経て、ようやく折り合いがついた、という過程を含みます。acceptが事実を受け入れる一般的な動詞であるのに対し、こちらは気持ちの整理を経て受け入れる点が特徴です。

形は、come to terms with のあとに、名詞や動名詞、the fact that の節が続きます。台詞では、活用して came to terms with となり、あとに being alone for the rest of my life という動名詞句が続いています。見出しの something にあたる部分が、ここでは「一生ひとりでいること」です。

前置詞は with で固定されます。come to terms だけで止めると、何と折り合いをつけたのかが示されないため、受け入れた対象を with のあとに置いて、文を完成させます。

【ここがポイント!】

  • つらい現実と折り合いをつけて、受け入れる状態になることを表す表現
  • 受け入れるまでの気持ちの整理という「過程」を含む点が、acceptとの違い
  • あとに名詞や動名詞を続け、時制に合わせて come を came などに活用するのがコツ

『モダンファミリー』S07E12のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

アレックスと、かつて交際していたサンジェイが話す場面です。ヘイリーも居合わせています。サンジェイが過去を悔やむ言葉を口にし、アレックスが物理の理屈で返したあと、連絡をくれなかった理由を尋ねます。その答えの中に、今回のフレーズが出てきます。

Sanjay: If I could go back in time, which the laws of physics don’t disallow, I never would have hurt you.
(時間をさかのぼれるなら——物理法則はそれを禁じてはいないからね——僕は君を絶対に傷つけなかった。)

Alex: Well, if you believe in the multi-verse, there currently exists a bubble of space-time where you didn’t.
(そうね、多元宇宙を信じるなら、あなたが私を傷つけなかった時空の泡が、今まさに存在していることになるわ。)

— I wish we were there.
(そこにいられたらいいのに。)

Haley: Oh, my god. Is this geek foreplay? ‘Cause I don’t understand any of this.
(ええ、うそ。これって、オタク流の口説き合いなの? 私には何を言ってるのか全然分からないんだけど。)

Alex: If you were so unhappy, why didn’t you contact me?
(そんなにつらかったのなら、どうして私に連絡してくれなかったの?)

Sanjay: I was ashamed and embarrassed. I came to terms with being alone for the rest of my life.
(恥ずかしくて、きまりが悪かったんだ。僕は一生ひとりで生きていくんだと、受け入れていたんだよ。)

Modern Family Season7 Episode12 (Clean for a Day)

シーン解説と心理考察

会話の前半は、物理を思わせる言い回しで進んでいます。時間をさかのぼれるなら傷つけなかった、という言葉に、傷つけなかった世界は今まさにどこかにある、と多元宇宙の理屈で応じています。二人のやり取りが、物理の話を介して進む点が特徴です。

続いてヘイリーが、二人の会話の中身が分からないと口にします。専門的な言葉が並ぶ会話に、外から素直な疑問が差し込まれる形です。

その後、アレックスは「そんなにつらかったなら、どうして連絡してくれなかったの」と、問いを具体的な形にします。サンジェイは、恥ずかしくて、きまりが悪かったと答え、一生ひとりでいることを受け入れていたと続けます。

この答えには、恥ずかしさときまりの悪さと、一生ひとりでいることを受け入れていたという言葉が、順に並んでいます。come to terms with が過去形で使われているため、受け入れていた状態は、すでに過去のものとして語られています。物理の理屈で進んでいた会話が、最後に個人的な告白へ移っていく流れが、この場面の見どころです。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

come to terms with の像は、向かい合って座り、お互いの「条件(terms)」を確かめ合って、最後に「それで手を打とう」と合意する交渉の場面です。受け入れがたい現実と、自分の気持ちが、テーブルをはさんで折り合いをつける絵です。

サンジェイの台詞は、まさにその合意に至ったあとの言葉です。つらい現実と戦い続けるのをやめ、落としどころを見つけた、という流れで、come to terms with が置かれています。

別れや失敗の話を聞いたときに、現実と気持ちが向かい合って合意する絵を思い浮かべ、そこに come to terms with を結びつけておくと、言葉の意味が定着しやすくなります。

この絵では、合意の相手が「つらい現実」です。気持ちのほうが折れるのではなく、お互いに条件を出し合って落としどころを探す、という対等な構図が、「折り合い」という日本語の響きとも重なります。

例文で覚える「come to terms with something」

出来事の受け入れ、気持ちの整理、組織の対応と、3つの場面で使い方を確かめていきましょう。

It took her a long time to come to terms with the loss of her job.
(彼女が仕事を失ったことを受け入れるまでには、長い時間がかかった。)
失業という、つらい出来事を受け入れる過程を述べる文です。a long time を添えると、気持ちの整理に時間がかかった様子が伝わります。

The team had to come to terms with the new schedule.
(チームは新しいスケジュールと折り合いをつけなければならなかった。)
職場で、変更を受け入れる場面です。名詞のあとに続けると、「変化に合わせて気持ちと動きを整える」という響きになります。

A: You’ve been quiet since the meeting.
B: I’m still coming to terms with the news, but I’ll be okay.
(A:会議のあとから、ずっと静かだね。)
(B:まだ知らせを受け入れようとしているところだけど、大丈夫だよ。)
友人同士の気づかいの会話です。coming to terms with と進行形にすると、「受け入れている最中」という途中の状態が表せます。

あわせて覚えたい関連表現

accept
(受け入れる)
acceptは、事実や申し出を受け入れる、一般的な動詞です。come to terms withは、気持ちの整理を経て受け入れるという過程を含みます。

get over
(乗り越える、立ち直る)
get overは、出来事から立ち直ることに重点があります。come to terms withは、立ち直る前の「受け入れる」段階を表す言い方です。

make peace with
(折り合いをつける、納得する)
make peace withも、気持ちの折り合いを表します。come to terms withは、事実や状況を受け入れる流れが中心です。

Note|「条件に合意する」という文字どおりの像から読む、come to terms with の「折り合い」

come to terms with は、「受け入れる」「折り合いをつける」と訳されます。この訳が、どの像から出てくるのかを、構成語の文字どおりの意味から確かめてみます。

termsには、「条件」や「取り決め」という意味があります。come to terms は、文字どおりには「条件に行き着く」という組み立てです。そこに with を足すと、「相手と条件に合意する」という像になります。交渉で、お互いが条件に折り合って、手を打つ場面です。

この像が、現実や感情を相手にした比喩に広がります。with のあとに置かれるのは、つらい事実や状況です。受け入れがたい現実を交渉相手に見立て、気持ちの条件を整理して合意に至る。この見立てが、「折り合いをつける」という日本語の訳語と重なります。

台詞の came to terms with being alone も、同じ読み方ができます。「一生ひとりでいる」という現実と、気持ちの上で合意した、という像です。

訳語が「受け入れる」でも「折り合い」でも、元の像は同じです。文脈に合わせて、「受け入れる」と訳すか「折り合いをつける」と訳すかを選ぶと、日本語として自然な文になります。

まとめ|現実と気持ちが折り合うまで

come to terms with somethingは、受け入れがたい現実に向き合い、気持ちの整理をつけて受け入れることを表す表現です。termsの「条件」という文字どおりの意味が、そのまま像を支えています。

別れや失敗、環境の変化など、避けたかった出来事を話題にする場面で使えます。名詞や動名詞を続ける形に加えて、過去形なら受け入れた後、進行形なら受け入れている途中と、時制で気持ちの段階を言い分けられます。

物理の理屈から個人的な告白へ移っていくこの会話の中で、came to terms with は、一生ひとりでいることを受け入れていたという過去の気持ちを伝えていました。

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