「hold that thought」の意味と使い方|『モダンファミリー』S07E19で学ぶ英会話

「hold that thought」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

誰かが話している途中なのに、先に片づけたい用事が入ってしまう。そんなとき、相手の話を切り捨てずに待ってもらえる一言があると助かります。

そんな場面にぴったりの「hold that thought」を、『モダンファミリー』シーズン7第19話の冒頭、電話に出る直前のフィルがルークを制する一言から、一緒に見ていきましょう。

目次

「hold that thought」の意味とニュアンス

hold that thought
意味:(話の途中で)ちょっと待って、その話は後で

hold that thought は、相手が話している途中や話し始めたところで、「その話は取っておいて。いまは別のことを先に済ませるから」と待ってもらうときの表現です。hold は「持っておく、保っておく」、thought は「考え」を表す語なので、直訳は「その考えを持っておいて」となります。

この表現のポイントは、相手の話を打ち切るのではなく、あとで続きを聞く前提で一時的に預かるところにあります。「もう聞かない」という拒否とは逆で、「あとで必ず聞くから、その続きを忘れないでいて」という含みが入ります。

形は Hold that thought. と命令形でそのまま言い切るのが基本です。会議で別の話題が割り込んだとき、来客や電話で会話が途切れるとき、思いついたことを言いかけた相手に少し待ってもらうときなど、「話の中身は残したまま、いったん止める」場面で使います。Hold that thought. のあとに、待ってほしい理由を続ける形も作れます。

日本語に置き換えるときは、「ちょっと待って、その話は後で」「その話は一回置いておいて」のように、続きがあることが伝わる言い方を選ぶと、原文の感じに近づきます。

【ここがポイント!】

  • 「hold that thought」の核は、話の中身を預かって、あとで続きを聞くという約束
  • Hold that thought. と命令形のまま言い切る形が基本
  • that は直前まで続いていた話題を指し、続きは後に回す

『モダンファミリー』S07E19のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

シーズン7第19話の冒頭です。フィルとルークが話しているところへ電話が入り、フィルが電話に出ます。その電話の向こうから聞こえてくるのはクレアの声で、仕事の愚痴が飛び込んできます。今回のフレーズは、電話に出る直前にフィルがルークへ向けた一言です。

Phil: Hold that thought.
(ちょっと待ってくれ、その話は後でな。)

Luke: Do I have to?
(それ、取っておかなきゃだめ?)

Phil: Mayor’s office. City of Phila-Dunphy-a.
(市長室です。フィラ・ダンフィア市です。)

Claire: I’m sorry. I just got done. My computer crashed, and we got four pallets of hinges from Taiwan with faulty riveting.
(ごめんね。ちょうど終わったところなの。パソコンが落ちたうえに、台湾から蝶番が4パレット届いたんだけど、リベットの打ち方が不良だったのよ。)

Phil: At least your story’s riveting.
(少なくとも君の話は、リベットだけに「引き込まれる」話だね。)

Modern Family Season7 Episode19 (Man Shouldn’t Lie)

シーン解説と心理考察

フィルは Hold that thought. と短く言い切って、それまでルークと交わしていた話題をいったん止めます。電話に出る前に話を中断しつつ、その話題を打ち切るのではなく、「続きは後で」と預ける言い方です。言葉の上では、話題は「後回し」であって「却下」ではありません。

ルークは Do I have to? と返します。直訳は「そうしなきゃいけない?」で、ここでは「その話、取っておかなきゃだめ?」という意味になります。待つのを渋っているのではなく、直前の話題は続きを聞きたいようなものではないので、できればそのまま忘れたい、という冗談めいた返しです。Hold that thought. の「取っておいて」を逆手に取った切り返しになっています。

そのあとフィルは電話に出て、Mayor’s office. City of Phila-Dunphy-a. と応じます。市長室を名乗る冗談のような応対で、Phila-Dunphy-a は Philadelphia という地名の語尾に、ダンフィー家の名字 Dunphy を重ねた言葉遊びです。

電話の相手はクレアです。I’m sorry. I just got done. と切り出し、パソコンが落ちたこと、台湾から届いた蝶番(hinges)4パレットの riveting、つまりリベットの打ち方が不良だったことを一気に伝えます。ここで言う riveting は、金属の部品を留めるリベット(鋲)を打つ作業を指す語です。

フィルの At least your story’s riveting. は、その riveting を拾った返しです。riveting には「リベットを打つこと」のほかに「引き込まれるほど面白い」という意味があり、同じ語の二つの意味を重ねたダジャレになっています。クレアの愚痴に出てきた語を拾って、そのまま言葉遊びで返しています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

thought を、手のひらに載せた小さな荷物だと思い浮かべてみましょう。話している途中の考えを、相手の手からそっと受け取って、用事が済むまで自分の手元で預かっておく。そんな動きが hold that thought です。預かったものは、あとで必ず持ち主に返すことになります。

フィルがルークに Hold that thought. と言ったときも、それまでの話題は、電話が終わるまで預けられた形になりました。ルークの Do I have to? は、その荷物は受け取りたくない、という冗談の返しです。荷物を預かる、という像で押さえておけば、「捨てずに取っておく」というこの表現の芯が、次に使う場面でも思い出しやすくなります。

例文で覚える「hold that thought」

hold that thought を、3つの例文で確認していきましょう。

Hold that thought. I need to take this call.
(ちょっと待って、その話は後で。この電話に出なきゃ。)
電話が鳴って話が途切れる、日常の場面です。後ろに理由を添えると、なぜ待ってほしいのかが相手にすぐ伝わります。

A: I have a question about the budget.
B: Hold that thought. Let me finish this slide first.
(A:予算について質問があります。)
(B:その質問はいったん置いておいて。先にこのスライドを終わらせます。)
プレゼン中に質問が入った、ビジネスの場面です。質問を退けるのではなく、スライドを終えたあとで聞く、という順番を示しています。

Let’s hold that thought until everyone gets here, and then you can tell us the whole story.
(みんなが揃うまでその話は取っておいて、そのあと全部聞かせてもらおう。)
Let’s を頭に付けると、「話す側も聞く側も一緒に取っておこう」という呼びかけになります。until のあとに待つ条件を置いて、再開のタイミングをはっきり示している点に注目です。

あわせて覚えたい関連表現

hold on
(ちょっと待って)
hold on は、相手の動きや話をただ止めて、少し待ってもらう言い方です。hold that thought は、その話の中身を預かって、あとで続きを聞くところまで含みます。

hang on a second
(ちょっとだけ待って)
hang on a second は、ほんの短い間の待ちを頼む口語です。話の内容には触れず、時間の短さを伝えます。

I’ll come back to that.
(その件は後でまた戻ります)
I’ll come back to that. は、自分の側から「その話題には後で戻る」と宣言する言い方です。hold that thought が相手に預けてもらう命令形なのに対し、こちらは自分が戻ると約束する形です。

Note|話を預かる hold that thought、ただ待たせる hold on と hang on a second との違い

相手に待ってもらう言い方はいくつもありますが、何を待たせるのかで、選ぶ表現が変わります。ここでは、hold that thought、hold on、hang on a second の3つを、話の中身に触れるかどうかと、待ってほしい時間の長さで整理します。

hold on は、相手の動きや発言をまず止める言い方で、止めたあとの話の行方には触れません。hang on a second は、a second と添える分だけ、すぐ戻るという短さが前に出ます。どちらも「待って」という行為そのものを頼む表現です。一方の hold that thought は、待たせる対象が「その話」であり、続きを後で聞くことが前提に入っています。電話や来客で会話が途切れたとき、相手の話を無かったことにしたくない場合に向いています。

つまり、時間を稼ぎたいだけなら hold on や hang on a second、話の続きを大事に扱いたいなら hold that thought、という分け方になります。

フィルが電話に出る前に Hold that thought. と言ったのは、それまでの話題をまだ終わりにしていないという合図でした。だからこそ、ルークの「取っておかなきゃだめ?」という切り返しが生きてきます。ただ待たせる hold on では、この掛け合いは生まれません。

まとめ|話を預かって、あとで続きを聞く一言

hold that thought は、相手の話の途中で、続きを後で聞く前提で待ってもらうための表現です。Hold that thought. と言い切る形が基本で、理由を後ろに添えると、待ってほしい事情まで伝わります。

hold on や hang on a second が時間を稼ぐ言い方だとすれば、これは話そのものを預かる言い方です。会話が途切れる場面では、この違いが選び分けの目安になります。

電話に出る直前に話題を預けようとするフィルと、それを受け取りたがらないルーク。そこへ電話口のクレアの愚痴が飛び込み、フィルはダジャレで受け止めます。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



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