「let one’s guard down」の意味と使い方|『モダンファミリー』S10E13で学ぶ英会話

「let one's guard down」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

商談や面会の前に、相手にどう構えを解いてもらうかをあれこれ考える場面があります。

そんな場面で出てくる「let one’s guard down」を、『モダンファミリー』シーズン10第13話の前半、ビデオ会議が始まる前にジェイとクレアが交わすやり取りから、一緒に見ていきましょう。

目次

「let one’s guard down」の意味とニュアンス

let one’s guard down
意味:警戒を解く、気を緩める

let one’s guard downは、身構えていた状態をやめて、無防備になることを表す表現です。guardは「見張り」「守り」、downは「下へ」、letは「〜させる」という意味で、直訳すると「自分の守りを下へ下ろさせる」になります。両手を顔の前に構えていた人が、その構えを下ろして隙ができる様子が重なります。

使える場面は二通りあります。ひとつは、初対面の相手や、傷つかないように身構えていた人が、気を許して心を開く場面です。もうひとつは、気を抜いたせいで隙ができる場面で、そのときは「油断する」という訳がなじみます。どちらの意味になるかは、あとに続く内容や文脈で決まります。

one’sの部分は、主語に合わせてmy・your・his・her・theirなどに入れ替わります。自分が緩めるならlet my guard down、相手が緩めるならlet his guard downのように、誰の警戒なのかがこの一語でわかります。

否定の形でよく使われる点も押さえておきたいところです。I never let my guard downなら「決して警戒を解かない」、Don’t let your guard downなら「気を緩めるな」という意味になります。肯定の形では「ついに気を許した」という変化を述べ、否定や命令の形では「警戒を保つ」ことを述べるので、同じ表現でも文の形で向きが変わります。

【ここがポイント!】

  • 「let one’s guard down」は、構えていた両手を下ろして、無防備になる動きを表す
  • one’sの部分は主語に合わせてmy・his・theirなどに変わる
  • 心を開く場面にも、気を抜いて隙ができる場面にも使える表現

『モダンファミリー』S10E13のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

クレアが、ビデオ会議がもうすぐ始まるとジェイに声をかける場面です。ジェイは社外で営業の打ち合わせがあると話し、クレアは朝の10時という時刻に反応します。それに答えるジェイが、相手の反応を先回りして語ります。

Claire: Hey, Dad, our video conference is about to start.
(ねえ、お父さん、ビデオ会議がもうすぐ始まるわよ。)

Jay: Can we make it fast? I have that sales meeting offsite. Hence the power threads and box of cigars.
(手短に頼むぞ。社外で営業の打ち合わせがあるんだ。それで、勝負服と葉巻の箱があるってわけだ。)

Claire: Whoa! Dad, it’s 10:00 in the morning. Mm. Ohh!
(えっ! お父さん、朝の10時なのよ。うーん。おお!)

Jay: I don’t swallow it. He smells it on my breath, he lets his guard down.
(俺は飲み込みはしない。相手は俺の息からそれを嗅ぎ取って、気を緩めるんだ。)

Modern Family Season10 Episode13 (Whanex?)

シーン解説と心理考察

クレアが会議の開始を告げると、ジェイはまず「手短に頼む」と切り出します。続けて、社外の営業の打ち合わせがあること、そのための勝負服と葉巻の箱のことを並べます。Hence(それで)という語が、服装や葉巻の箱が打ち合わせのためのものだという理由づけをつないでいます。

クレアのWhoa!は、その説明を聞いて思わず出た声です。Dad, it’s 10:00 in the morningと時刻を挙げるだけで、何を言いたいのかが伝わる言い方になっています。

ジェイは、相手(he)が「それ」を嗅ぎ取り、気を緩めるという流れを語ります。ここで警戒を解くのは話し手のジェイではなく、主語のheです。he lets his guard downは、ジェイが思い描く相手の反応を、相手の側に主語を置いて述べた形です。自分の準備を語りながら、相手の構えが解ける場面までを先回りして描いている点が、この一言の見どころです。

文の組み立ても特徴的です。He smells it on my breath, he lets his guard down.は、接続詞を置かずにコンマで二つの動きを並べています。「嗅ぎ取る」と「気を緩める」が続けて起こる出来事として並ぶため、前の動きがきっかけで後の動きが起こるという流れが、接続詞なしでも伝わります。letsは主語がheなので三人称単数の形、hisは主語のheに合わせた持ち主の形です。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

ボクシングのように両手を顔の前に構えた姿を頭に描き、その手がすっと下がる動きを重ねてみましょう。構えが下がると、顔の前が空いて無防備になります。let one’s guard downは、この「構えが下がる」動きを言葉にした表現です。構えを下ろす前と後で、無防備さがどれだけ違うかを思い描くと、意味の芯がつかめます。

ジェイの言葉では、構えを下ろすのは主語のheです。自分が構えを解く話ではなく、目の前の相手の手が下がっていく様子を述べているので、主語がheのときはhis guardになる、と絵で押さえておくと形を思い出しやすくなります。

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例文で覚える「let one’s guard down」

警戒を解く動きを表すlet one’s guard downは、旅行や仕事、人づきあいなど、さまざまな場面で使えます。主語に合わせてone’sが変わる点に注目すると、使い分けがつかめます。

I never let my guard down when I travel alone.
(ひとり旅のときは、決して警戒を解きません。)
旅の心得を話す場面です。neverを添えると、常に構えを保っているという強い言い方になります。when以下で、どんな状況で構えを保つのかも示せます。

Don’t let your guard down just because the deadline is close.
(締め切りが近いからといって、気を緩めてはいけません。)
仕事で注意を促す場面です。Don’tで始めると、「気を抜くな」という戒めの形になります。just because以下で、気が緩みやすい理由を先回りして挙げています。

A: You seem tense.
B: Sorry, I can’t let my guard down around strangers.
(A:緊張してるみたいだね。)
(B:ごめん、知らない人の前だと気を緩められないんだ。)
初対面の場での会話です。Aが相手の様子を指摘し、Bが理由を答える流れになっています。around strangersで、どんな相手の前で構えが解けないのかを示しています。canの否定形can’tを使うと、緩めたくても緩められないという事情まで伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

drop one’s guard
(警戒を解く、気を抜く)
意味はほぼ同じです。let … downが「下ろさせる」という言い方なのに対し、dropは「落とす」という動作をそのまま述べる動詞です。downを付けずにdrop one’s guardの形で使う点も、形の違いとして押さえられます。

keep one’s guard up
(警戒を保つ、気を抜かない)
let one’s guard downの反対にあたる表現です。upのまま保つという形で、構えを上げ続けることを表し、downとupの向きが逆になっています。Keep your guard up.のように命令の形でも使えます。

be on guard
(警戒している、用心している)
be on guardは、いま警戒している状態を表します。let one’s guard downは、その状態を解く動きを表し、状態と動きの違いがあります。

Note|let・drop・lowerで言い換えても、one’sの部分は主語に合わせる

辞書に載る形はlet one’s guard downですが、作中ではhe lets his guard downという形でした。主語がheなので、letは三人称単数のletsになり、one’sはhisに置き換わっています。

one’sは、主語と同じ人を指す所有格の目印です。主語がIならmy、youならyour、heならhis、theyならtheirと入れ替わり、I never let my guard downやDon’t let your guard downのように、主語と持ち主が一致します。そのため、主語を確かめればone’sの中身が決まります。動詞の部分は、下へ向かう動作を表す別の語に替えられます。dropなら「落とす」、lowerなら「下げる」という動作で、drop one’s guard、lower one’s guardとなり、どれも警戒を下へ向ける形を共有しています。

まとめ|構えを下ろす動きを、主語ごとに言い分ける

let one’s guard downは、身構えていた状態をやめて無防備になる動きを表す表現です。心を開く場面にも、気を抜いて隙ができる場面にも使え、意味は文脈で決まります。

one’sの部分が主語に合わせて変わるため、自分の話にも相手の話にも同じ形で使い回せます。否定や命令の形にすれば、「気を緩めるな」という注意の言い方にもなります。ジェイの言葉のように、相手の側に主語を置くと、相手の構えが解ける様子を先回りして描く言い方になり、自分の話ならmy guardに替えるだけで足ります。

主語が自分でも相手でも、構えを下ろす動きを同じ形で言い表せるのですね。

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