「not even close」の意味と使い方|『BONES』S11E10で学ぶ英会話

「not even close」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

クイズや推測で相手の答えを聞いて、「惜しいどころか、かすってもいないよ」とつい言いたくなる場面はありませんか。

そんなときに使える「not even close」を、『BONES』シーズン11第10話の冒頭、遺体を見つけたスケーターの少年たちと、現場に現れた事件映像専門の男が言葉を交わすシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「not even close」の意味とニュアンス

not even close
意味:全然違う、まるで及ばない、とんでもない

not even close は、相手の推測・答え・数値などが「正解からほど遠い」ことを、close(近い)を否定して強調する表現です。直訳すると「近くさえない」。単なる No よりも、「かすってすらいない」という距離の大きさが伝わります。

クイズやなぞなぞの答えを外したとき、「惜しい?」と聞かれて「いや全然」と返すときの定番フレーズです。答えだけでなく、能力や程度、数値が基準にまるで届かない場面でも使えます。たとえば予算が必要額に far 届かないとき、It isn’t even close. と言えば「まるで足りない」というニュアンスになります。会話では単独で Not even close. と返すだけで、「全然違う」という強い否定として成立するのも特徴です。

【ここがポイント!】

  • close(近い)を even(〜さえ)で打ち消す=「近いとすら言えない」イメージ
  • 単なる No より「かすってもいない」という距離の大きさが出る一言
  • 答え・能力・数値が基準にまるで届かないときにも使えるのがコツ

『BONES』S11E10のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

エピソード冒頭、スケートボードの練習中に遺体を見つけた少年たちが現場にいます。そこへ事件現場の映像を売って稼ぐ男がやってきて、少年を警察と勘違いして声をかけます。少年の返しに、このフレーズが顔を出します。

Seth: You’re not the police.
(あんたら、警察じゃないだろ)

Teen: Yeah, not even close.
(ああ、全然違うね)

Seth: You the ones who called this in?
(通報したのはお前らか?)

Teen: Like, 30 seconds ago.
(ついさっき、30秒くらい前にね)

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シーン解説と心理考察

警察と間違われた少年は、否定するだけでなく not even close と付け加えて「まったく的外れだ」と強調しています。重い事件現場とは裏腹の、若者らしい飄々とした空気がにじむ場面です。

ここで close を打ち消しているのは、「警察に近い存在ですらない」という距離感を出すためです。ただ No と言うよりも、勘違いの大きさをからかうような軽さが会話の温度を変えています。物語の幕開けにふさわしい、肩の力の抜けたやり取りとして響きます。

『BONES』流・覚え方のコツ

not even close を覚えるときは、的に向かって投げた矢を思い浮かべてみてください。的の中心どころか、的のそばにすら飛ばず、あらぬ方向の壁に当たって落ちる——その「近いとすら言えない」距離感が、このフレーズの核心です。

劇中では、警察と間違われた少年が肩をすくめて「いや、全然」と返します。close(近い)を even で打ち消して距離を強調する、という構造を、この軽い掛け合いとセットにすると記憶に残りやすくなります。

例文で覚える「not even close」

答えや程度が「正解からほど遠い」ときに活躍する表現です。3つの場面で感覚をつかんでみましょう。

I thought the test would be easy, but it was not even close.
(テストは簡単だと思っていたけど、まるでそんなことはなかった)
予想と現実が大きく食い違ったときの一言です。easy という予想からどれだけ離れていたかを、not even close が際立たせています。

Our budget isn’t even close to what we’d need for this project.
(うちの予算では、このプロジェクトに必要な額にまるで届かない)
会議で予算不足を率直に伝える場面です。isn’t even close to ~ の形で、数値が基準にまったく足りないことをはっきり示せます。

A: Am I close to the answer?
B: Not even close.
(A:答えに近い?)
(B:全然違うよ)
クイズやなぞなぞで相手の推測を否定する、最も典型的な会話です。短く Not even close. と返すだけで、「惜しくもない」という気持ちが伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

nowhere near
(〜には全然及ばない、はるかに足りない)
後ろに名詞や数値を伴って「〜にまるで届かない」と程度差を示します。not even close が単独でも返答として成立するのに対し、nowhere near は比べる対象とセットで使う点が違いです。

far from it
(それどころか、まるで逆で)
直前の内容を「むしろ逆だ」と打ち消すニュアンスが強い表現です。not even close が「正解への近さ」を否定するのに対し、far from it は相手の発言全体をひっくり返す点で使い分けられます。

nothing like
(〜とは似ても似つかない)
質的な違いを強調する言い方です。not even close が「基準への近さ」の否定に寄るのに対し、nothing like は「まったく似ていない」という性質の差を表します。

Note|「遠い」を表す3表現の距離感マップ

「全然違う」を英語で言いたいとき、not even close のほかにも候補がいくつか浮かびます。けれど、それぞれ「何を打ち消して遠さを出しているか」が微妙に異なります。

整理すると、軸は「打ち消す対象」にあります。not even close は close(近い)を否定して、「正解・基準への近さ」がゼロだと示します。nowhere near は near(近い)を否定しますが、こちらは後ろに「何に対して near でないか」を置くのが基本で、数値や程度の差を測るときに向いています。far from it は近さの否定ではなく、直前に出た内容そのものを「むしろ逆」と裏返す働きです。たとえば「うまくいった?」に対し、Not even close. なら「成功にはほど遠い」、Far from it. なら「いや、むしろ逆(失敗だった)」と、わずかに含みが変わります。同じ「遠い」でも、近さを測るのか、対象を裏返すのかで選ぶ語が分かれるわけです。

この違いを知っておくと、ただ「全然違う」と言うだけでなく、何に対してどれだけ離れているのかまで、一言で伝え分けられるようになります。

近いと言えないのか、むしろ逆なのか——遠さにも種類があるのですね。

まとめ|「近いとすら言えない」を一言で

not even close は、相手の答えや程度が正解・基準からほど遠いことを、close(近い)を打ち消して強く示す表現です。ただの No よりも、「かすってすらいない」という距離の大きさまで一息で伝えられるのが持ち味だと言えます。

推測を外した相手にやんわり首を振るときも、数値が基準にまるで届かないと伝えるときも、この一言があれば否定の度合いをくっきり描けます。冒頭の少年が「いや、全然」と肩をすくめてみせたように、近さを打ち消す感覚ごと、表現の引き出しに加えてみてくださいね。

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