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『モダンファミリー』シーズン5第21話では、クレアの娘たちのお下がりの服をめぐって、クレアとキャメロンの間に「snob(お高くとまった人)」という言葉が飛び出します。キャメロンはクレアの弟ミッチェルのパートナーです。
レッテルを貼られたとき、どう聞き返し、どう反論を切り出すかは、英語でも言い方が分かれるところです。遠回しな探りから、言い返し、仲裁の言葉まで、場面の順に見ていきます。
「aren’t to your taste」遠回しな探りと「calm down」
話の始まりは、クレアがキャメロンにドレスのことを口にする場面です。
Claire: That is a really cute dress.
(それ、すごくかわいいドレスね。)Cameron: Oh, yeah, thank you.
(ああ、うん、ありがとう。)Cameron: Just got it yesterday.
(昨日買ったばかりなんだ。)Claire: Really? It reminds me of something I gave you six months ago.
(そう? 6か月前にあなたにあげた服を思い出すけど。)Claire: Do you ever put her in the girls’ hand-me-downs?
(あの子に、うちの娘たちのお下がりを着せることってある?)Cameron: Oh, yeah.
(ああ、うん。)Cameron: All the time.
(しょっちゅうさ。)Modern Family Season5 Episode21 (Sleeper)
ドレスをほめた直後に、It reminds me of something I gave you と自分があげた服を持ち出す流れは、ほめ言葉を前置きにした探りと読み取れます。hand-me-downs は兄弟姉妹や親戚から譲られる「お下がり」の服を指す言葉です。
It reminds me of ~ は「〜を思い出させる」「〜に似ている」という意味で、何かを見て別の物を連想したときに使える形です。日常会話では、次のように軽い感想として使うこともできます。
- A: This song reminds me of our trip to the beach.
(この曲を聞くと、海に行った旅行を思い出すね。) - B: Me too. We played it in the car all the time.
(私も。車の中でずっと流してたよね。)
キャメロンは All the time. と「しょっちゅう」と答えますが、クレアはさらに続けます。
Claire: Really? Because if my girls’ old clothes aren’t to your taste, I could always just give them to somebody else!
(そう? うちの娘たちのお古があなたの好みに合わないなら、いつでもほかの人にあげられるんだけど!)Cameron: Okay, calm down, Claire.
(まあまあ、落ち着いてよ、クレア。)Cameron: Your voice is getting to that pitch that disturbs our cat.
(その声、うちの猫が嫌がる高さになってきてるよ。)Modern Family Season5 Episode21 (Sleeper)
be not to one’s taste は「〜の好みに合わない」という意味で、直接「気に入らないんでしょ」と言わずに不満を表すときに使えます。キャメロンの calm down は相手をなだめる基本の一言で、猫を持ち出したひと言で冗談めかしているのが見どころです。
「I will have you know」言われた言葉を聞き返して反論する
このあとクレアは、ミッチェルに向かってキャメロンを名指しします。
Claire: Mitchell, please.
(ミッチェル、勘弁して。)Claire: Don’t be so sensitive.
(そんなに神経質にならないで。)Claire: You don’t see me pitching a fit because Cam is too much of a snob to use our hand-me-downs.
(キャムがお高くとまってて、うちのお下がりを使わないからって、私は騒ぎ立てたりしてないでしょ。)Cameron: Sn– I’m sorry — snob? I will have you know I come from simple farm folk.
(お高く……ちょっと待って、お高くとまってる? 言っておくけど、僕は素朴な農家の出なんだよ。)Cameron: There is permanent dirt underneath these fingernails from working the soil.
(この爪の下には、土仕事でこびりついた落ちない泥があるんだから。)Claire: Really? I had no idea that re-potting your orchids counted as “working the soil.
(へえ? 蘭の植え替えが「土仕事」に入るなんて、知らなかった。)Modern Family Season5 Episode21 (Sleeper)
too much of a snob to ~ は「お高くとまりすぎていて〜しない」という言い方で、snob は気取って人や物を見下す人を指します。pitch a fit は「騒ぎ立てる」「かんしゃくを起こす」を表します。
キャメロンの Sn– I’m sorry — snob? は、言われた単語をそのまま聞き返して驚きと反発を示す返し方です。ここでの I’m sorry は謝罪ではなく「何ですって?」に近い聞き返しとして働いています。
続く I will have you know ~ は「言っておきますけど」と、強めに反論を切り出す決まった形です。クレアの I had no idea that ~ は「〜とは知らなかった」という形を借りた皮肉で、相手の言い分を軽くかわしています。
その後、キャメロンはミッチェルにこうこぼします。
Cameron: She called me a snob, Mitchell.
(お高くとまってるって言われたんだよ、ミッチェル。)Cameron: I’m — oh, I’m sorry if I don’t rush to throw Lily in every bargain-bin rag Claire tosses our way.
(僕は……ああ、悪かったね、クレアが投げてよこす特売ワゴンのボロ服を、片っ端からリリーに着せなくて。)Mitchell: You’re not really shedding the “snob” tag with that.
(それじゃ「お高くとまってる」のレッテルははがれないよ。)Modern Family Season5 Episode21 (Sleeper)
I’m sorry if I don’t ~ は謝罪の形を取りながら、実際には不満を言う皮肉な言い回しです。ミッチェルの shed the tag は「レッテルをはがす」で、反論のつもりの言葉がかえってレッテルを裏づけてしまう、というツッコミになっています。
「It’s just different.」どちらも否定せずに収める
写真撮影の場でも言い合いになった2人の間に、グロリアが入ります。
Gloria: Claire, Cam, enough! Everybody in this family has good taste.
(クレア、キャム、もうたくさん! この家族はみんな、センスがいいの。)Gloria: It’s just different.
(ただ、違うだけ。)Gloria: It’s causing too many fights.
(それでケンカばかりになってる。)Gloria: That’s why today I just put everybody in a simple t-shirt-and-jeans outfit.
(だから今日は、みんなシンプルなTシャツとジーンズにしたのよ。)Gloria: There’s a new rule from now on nobody gives clothes to anyone else’s children.
(これからは新しいルール。誰もよその子どもに服をあげないこと。)Cameron: Well, I think that’s probably for the best.
(まあ、それがいちばんいいんじゃないかな。)Modern Family Season5 Episode21 (Sleeper)
enough! は「もうたくさん」「そこまで」と言い合いを止める一言です。そのうえで Everybody in this family has good taste. It’s just different. と続け、どちらのセンスも否定せずに「違うだけ」とまとめています。
There’s a new rule は、新しい決まりを宣言するときの前置きとして使える形です。キャメロンの for the best は「それがいちばんいい」という意味で、決まりを受け入れるときの返事になっています。
友人どうしや家族の言い合いに割って入るときも、どちらが正しいかを決めるより、It’s just different. のように違いを認める言い方を挟むと、話を前に進めやすくなります。
- A: Your idea is better.
(あなたの案のほうがいい。) - C: No, yours is!
(いや、そっちのほうが!) - B: Enough! Both ideas are good. They’re just different.
(もういいって! どっちの案もいいよ。違うだけ。)
レッテルに言い返す応酬のあとに、どちらにも肩入れしない言葉で場を収める流れが描かれているのが、この場面の面白いところです。
まとめ|聞き返す、言い返す、そして収める
Sn– I’m sorry — snob? の聞き返し、I will have you know で始める反論、shed the tag のツッコミ、そして It’s just different. の仲裁。お下がりをめぐる応酬には、レッテルを貼られたときの英語が段階ごとにそろっています。
言葉の応酬を追いながら、これからも『モダンファミリー』の英語を楽しんでいきましょう。
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