海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン4第6話では、ジェイとグロリアの家でヤードセールが開かれます。家の前で品物を売るジェイのもとには、小銭の差で値切る客や、品物を試してから買いたがる客が現れます。
今回は、値段を提示する言い方や値切りへの切り返し、返品の条件を尋ねる言い方を、ジェイと客のやりとりから見ていきます。旅行先のフリーマーケットなど、売り買いの場面で役立つ表現も整理します。
「I’ll give you 35.」から始まる値切り交渉
灰皿の値段をめぐるやりとりで、客がジェイに金額を持ちかけます。ここから、短い言葉の応酬が続きます。
Man: I’ll give you 35.
(35でどうだい。)Jay: You’re wearing a $10,000 watch.
(1万ドルの時計をしてるくせに。)Jay: You’re haggling over 15 cents?
(15セントで値切るのか?)Man: You live in this place, and you can’t let that 15 cents go?
(こんな家に住んでて、その15セントもまけられないのかい?)Jay: Fine.
(分かったよ。)Jay: 35.
(35だ。)Man: Can you break a 50?
(50ドル札、くずせるかい?)Jay: Get out.
(帰れ。)Modern Family Season4 Episode6 (Yard Sale)
I’ll give you ~. は「〜なら払うよ」と、買い手が自分の出せる金額を示す言い方です。売り手の値段をそのまま受け入れず、こちらから数字を出して交渉を始める形になります。
ジェイの haggle over ~ は「〜をめぐって値切る、細かく値段交渉する」という意味です。You’re wearing a $10,000 watch. と相手の身なりを持ち出してから、たった15セントの差で粘るのかと突っ込んでいます。面白いのは、客も You live in this place と、ジェイの住まいを引き合いに出して同じ型でやり返すところです。「そんなものを持っていながら、この程度も譲れないのか」という言い返しが、売り手と買い手の両方から出ています。
客の let ~ go は「〜を手放す、見逃す」という意味で、ここでは「15セントくらいまけてくれてもいいだろう」という気持ちを表しています。値段交渉では、ほかに Can you do 30? や Would you take 30? のように、相手が受け入れられるかを尋ねる形もよく使われると言われます。I’ll give you ~. よりも一歩引いた、相手に判断を委ねる聞き方です。
最後に折れたジェイの Fine. は「分かった、もういい」と渋々受け入れる一言です。break a 50 は「50ドル札をくずす」で、break は大きなお札を小銭や小さいお札に替えることを表します。小さな額の支払いのために大きなお札のくずしを頼まれたジェイが、Get out. と突き放して終わるのがこの場面のオチです。
「What’s your return policy?」と売り手の切り返し
別の場面では、パンの代わりにベーグルや冷凍ワッフルでもいいから試させてほしいと食い下がる客に、ジェイが応対します。
Jay: Yeah, that’ not gonna happen.
(いや、そいつは無理だな。)Man: Oh, it doesn’t have to be bread.
(ああ、パンじゃなくてもいいんだ。)Man: I mean, I can get the information I need from, like, a bagel or a frozen waffle.
(つまり、ベーグルとか冷凍ワッフルとかでも、知りたいことは分かるからさ。)Jay: Look, kid, you’re just gonna have to roll the dice on this one.
(いいか、坊主、これは運に任せるしかないんだよ。)Man: I don’t know.
(どうかなあ。)Man: What’s your return policy?
(返品の条件は?)Jay: You return, I call the police.
(返品に来たら、警察を呼ぶ。)Modern Family Season4 Episode6 (Yard Sale)
That’s not gonna happen. は「それはありえない、お断りだ」と、頼みをきっぱり退けるくだけた言い方です。客は、パンでなくてもいいと条件を下げて食い下がりますが、ジェイは応じません。
ジェイの Look, kid, は「いいか、坊主」と、相手の注意を引いてから本題に入る前置きです。客の I don’t know. は、そのまま「分からない」というより、「どうしようかな」と迷いを口にする返事として働いています。迷った客が次に持ち出すのが、返品の話です。
roll the dice は「サイコロを振る」から転じて、「結果が分からないまま運に任せる、一か八かやってみる」という意味で使われます。on this one は「この件については」という添え方です。試せないまま買うかどうかは、客自身が運に任せて決めるしかない、という返事になっています。
return policy は「返品規定、返品の条件」のことで、お店で買い物をするときに What’s your return policy? と尋ねれば、返品できるかどうかや期限を確かめられます。これに対するジェイの You return, I call the police. は、返品は受け付けないという答えを、冗談めかして極端な形で言い表したものです。
| 英語 | 意味 |
|---|---|
| I’ll give you ~. | 〜なら払うよ(金額の提示) |
| haggle over ~ | 〜をめぐって値切る |
| break a 50 | 50ドル札をくずす |
| That’s not gonna happen. | それは無理だ |
| roll the dice | 運に任せる |
| return policy | 返品の条件 |
ヤードセールのような個人どうしの売り買いでは、値段交渉が行われることも多いと言われます。ただし、値切り方や返品の受け付け方は場所や売り手によって異なるため、ジェイほどそっけない返事は、ドラマならではの誇張と言えます。
まとめ|値切りと返品の英語
I’ll give you ~. で金額を示し、haggle over ~ で細かい値切りを表し、break a 50 や What’s your return policy? で支払いや返品を確かめる。ジェイと客のやりとりからは、売り買いの場面で必要な英語が一通りそろって見えてきます。
短い言葉で切り返すジェイの応対にも注目しながら、これからも英語の引き出しを増やしていきましょう。
同じ回のほかのコラムでは、バイクをめぐるフィルとクレアの会話や、ヤードセールという行事の文化を取り上げています。


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