海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン5 第9話から、「事実はこうだ」という言葉に「でも、そう感じる」と返すやり取りを取り上げます。ニールとレベッカの短い応酬では、is と feels という動詞の違いだけで、二人の言い分のずれがはっきりと表れています。
同じ話の別の場面に出てくる feel like や look も加えながら、事実と感じ方を言い分ける英語を整理します。
「It’s not like that.」と「It feels like that.」
本話の冒頭で朝を迎えたニールとレベッカは、その日の夜にもう一度顔を合わせます。ニールは窓をめぐる計画にレベッカを加えまいとしますが、レベッカは、自分もニールが手に入れたものの一つなのではないかと口にします。
Rebecca: Now that you have what you want, the Chapter 13, some Mosconi insight, me… Never mind. I know the answer. You got everything you wanted.
(欲しいものを手に入れた今……第13章、モスコーニについての知見、私……。いいの。答えは分かってる。欲しいものは全部手に入れたのね。)
Neal: Come on. It’s not like that.
(よしてくれ。そういうことじゃない。)
Rebecca: It feels like that.
(そう感じるの。)White Collar Season5 Episode9 (No Good Deed)
like that は「そのような(こと)」で、直前の相手の言葉をまとめて指します。It’s not like that. は「そういうことじゃない」と、相手の受け取り方を打ち消すときの定番表現です。動詞が is なので、「事実としてそうではない」という否定として響きます。
これに対するレベッカの It feels like that. は、主語と like that をそのまま残し、動詞だけを is から feels に替えた返しです。feel は「〜のように感じられる」という感覚の動詞なので、「事実がどうかはともかく、私にはそう感じられる」という意味を帯びます。相手の否定に事実で言い返すのではなく、自分の受け止め方を差し出しています。
ここでの it は特定の物を指すのではなく、二人を取り巻く状況全体を指しています。It’s ~ と It feels ~ を並べると、同じ状況について「どうであるか」と「どう感じられるか」を比べる形になる点が、このやり取りの面白いところです。
「feel like + 文」と「look + 形容詞」
同じ夜、ニールが窓は翌朝に運び出すつもりだと明かすと、レベッカは段取りについて質問を重ねます。
Rebecca: But how do you know you’ll be able to pull it off before the workers get back?
(でも、作業員が戻る前にやり遂げられるって、どうして分かるの?)
Neal: Why do I feel like these are leading questions?
(なんだか誘導尋問みたいに思えるのはなぜだろう?)White Collar Season5 Episode9 (No Good Deed)
feel like + 文 は「〜のような気がする」を表します。like の後ろに these are leading questions という主語と動詞のそろった文が続き、根拠ははっきりしないもののそう感じる、という含みが生まれます。Why do I feel like ~? と疑問文にすると、「どうも〜な気がするんだけど」と、相手の意図を察したことを遠回しに伝えられます。
感じ方は、見た目からも言い表せます。本話の前半、盗まれた金貨の一枚が質屋に持ち込まれたと分かり、ニールが質屋の店主は身元を確かめたのかと尋ねる場面です。
Neal: Did the pawn shop owner get an I.D.?
(質屋の店主は身元を確認したの?)
Peter: They did. Sister Minnie O’Malley. She swiped it from the collection basket. You look surprised.
(ああ。シスター・ミニー・オマリー。献金かごからくすねたんだ。驚いた顔だな。)
Neal: So does she.
(彼女もね。)White Collar Season5 Episode9 (No Good Deed)
look + 形容詞 は「〜に見える」で、You look surprised. は相手の顔つきから驚きを読み取った言い方です。ニールの So does she. は She looks surprised, too. を短くした形で、does が looks surprised の繰り返しを引き受けています。
| 言い方 | 何を述べるか |
|---|---|
| It’s not like that. | 事実としての否定 |
| It feels like that. | 自分の受け止め方 |
| I feel like + 文 | はっきりしない印象 |
| You look + 形容詞 | 見た目から読み取った様子 |
まとめ|is と feel と look の言い分け
It’s not like that と It feels like that の対比、feel like + 文、look + 形容詞を取り上げました。動詞を替えるだけで、事実を語るのか、感じ方や見え方を語るのかを言い分けられることが分かります。
『ホワイトカラー』を観ながら登場人物の動詞の選び方に耳を傾けると、会話の温度差もより細かく見えてきます。
ほかのコラムやフレーズ記事では、同じ回の別の表現も紹介しています。


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