海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン5 第9話の後半から、ニールが法を破ったと知ったピーターが、エリザベスに胸の内を明かすやり取りを取り上げます。ピーターは「どうすべきか」ではなく、「それを選んだら自分はどんな人間になるのか」という形で迷いを口にします。
自分の選択を自分の評価に結びつける say about や live with myself を中心に、会話の流れに沿って見ていきます。
「What does it say about me ~?」と「It says ~」
ピーターは「ニールは法を破った」と口にしたうえで、自分の立場をこう語ります。
Peter: I can’t condone this. I believe in the system. Always have. What does it say about me if I let this go?
(これは容認できない。俺は制度を信じてる。ずっとそうだった。これを見逃したら、俺はどういう人間だってことになる?)
Elizabeth: It says that you’re a man who stays and fixes what’s broken. It says you’re a man who understands the letter of the law is subjective.
(壊れたものを直すために踏みとどまる人だってこと。法の文言は解釈次第だと分かっている人だってことよ。)White Collar Season5 Episode9 (No Good Deed)
say about ~ は「(物事が)〜について何かを物語る」の意味で、What does it say about me? は直訳すると「それは私について何を語るか」です。ここでは「その選択をした自分はどんな人間だということになるのか」と、行動を自分の評価に結びつけて問う使い方になっています。if 節の let this go は「これを見逃す、不問にする」です。
前半の I believe in the system. Always have. も短い文の重ね方が印象的です。Always have. は I always have (believed in the system). から I と後半を省いた形で、これまでの自分の姿勢を一言で付け足しています。
エリザベスの答えは、ピーターの問いの say をそのまま受けた It says ~ で始まります。a man who ~ で人物像を示し、同じ型を2回重ねて「別の見方もできる」と伝えています。問いの形をそのまま借りて答えると、相手の悩みを正面から受け止めつつ、まったく違う評価を返せるのが分かります。
「put you through」と「live with myself」
エリザベスの言葉を受けて、ピーターは詫びの言葉を口にし、エリザベスは問いを返します。
Peter: I’m sorry. I swore I’d never put you through this again.
(すまない。君に二度とこんな思いはさせないと誓ったのに。)
Elizabeth: Are you willing to give up everything we’ve built?
(私たちが築いてきたものを全部手放す覚悟はあるの?)
Peter: I need to be able to live with myself.
(俺は、自分自身と向き合って生きていけるようでいたいんだ。)White Collar Season5 Episode9 (No Good Deed)
put someone through ~ は「人に(つらいこと)を経験させる」です。live with oneself は「自分のしたことを受け入れて生きる」で、多くは否定文や can’t と組み合わせて「良心がとがめて耐えられない」という文脈で使われます。ピーターは need to be able to を添え、自分を許せる状態でいたいと言い表しています。
本話の終わり近くには、ピーターがこの迷いの結果を自分の言葉で評する場面があります。
Neal: It’s a win.
(勝ちじゃないか。)
Peter: It’s a compromise, one I will never make again. I know why you did what you did.
(妥協だ。二度としない妥協だよ。君がなぜあんなことをしたのかは分かってる。)
Neal: Yeah. To help my friend.
(ああ。友達を助けるためだ。)
Peter: And because you’re a criminal, and you can’t help yourself. Shame on me for expecting anything else.
(それに、君が犯罪者で、自分を抑えられないからだ。それ以外を期待した俺が恥ずかしいよ。)White Collar Season5 Episode9 (No Good Deed)
one I will never make again の one は compromise を受ける代名詞です。Shame on me for ~ は「〜した自分が恥ずかしい」と自分を責める決まり文句で、相手を責める Shame on you の矛先を自分に向けた形と言えます。
まとめ|選択を自分の評価として語る
What does it say about me? と It says ~ の問答、put you through、live with myself、Shame on me for ~ を見てきました。自分の行動を「自分がどんな人間か」に結びつけて語る英語の型が見えてきます。
ピーターとニールの関係の行方とともに、言葉の重みも味わえる一話です。
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