「no one would blame you if you stopped being so perfect」に見る、頑張りすぎるきょうだいの肩の荷を下ろす英語表現|『モダンファミリー』S02E20で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「no one would blame you if you stopped being so perfect」に見る、頑張りすぎるきょうだいの肩の荷を下ろす英語表現|『モダンファミリー』S02E20で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン2第20話には、ヘイリーとアレックスの姉妹が2人で話し込む場面があります。ラクロスやディベートにも取り組むアレックスが、実はチェロが好きではないと打ち明け、ヘイリーがやめてもいいのだと背中を押します。

今回はこのやり取りから、相手の前提を問い直して本音を引き出す言い方と、仮定の形で相手の気持ちを軽くする言い方を見ていきます。

目次

「Do you even like ~?」で前提を問い直す

この日、アレックスはヘイリーに同行し、学校での一件に加わります。そのあとの2人の会話です。

Alex: Wait.
(待って。)

Alex: What if I have a taste for it now? Am I gonna start doing stuff like that all the time?
(これで病みつきになっちゃったらどうしよう? これからずっと、ああいうことをするようになるの?)

Haley: Calm down.
(落ち着きなって。)

Haley: You just did one bad thing.
(悪いことを1個やっただけじゃん。)

Alex: Two.
(2個。)

Alex: I skipped my cello lesson today.
(今日、チェロのレッスンをサボったの。)

Modern Family Season2 Episode20 (Someone to Watch Over Lily)

have a taste for ~ は「〜の味を覚える、〜が好きになる」という意味で、ここではアレックスが自分の行動への不安を口にするのに使われています。What if ~? は「もし〜だったらどうしよう」と心配を切り出す言い回しです。アレックスはさらに、送ってもらった先が先生の家ですらなかったと明かします。ヘイリーの反応から、会話は核心に進みます。

Haley: You ditched a class?
(レッスンをすっぽかしたの?)

Alex: Well, I didn’t have time to practice because of lacrosse and debate team and
(だって、ラクロスとディベート部で練習する時間がなくて、それに……)

Haley: Do you even like playing the cello?
(そもそもチェロ弾くの好きなの?)

Modern Family Season2 Episode20 (Someone to Watch Over Lily)

ditch は口語で「〜をすっぽかす、放り出す」という意味です。アレックスが練習時間がなかった理由を並べ始めたところで、ヘイリーは Do you even like ~? と問いかけます。この even は「そもそも」にあたり、忙しさの話を脇に置いて、好きかどうかという前提そのものを問い直す働きをしています。

この問いに、アレックスはすぐには本音を返しません。そこから先のやり取りです。

Alex: Yeah.
(うん。)

Haley: Alex.
(アレックス。)

Alex: I hate it.
(大っ嫌い。)

Haley: So quit.
(じゃあ、やめなよ。)

Alex: I’ve never quit anything.
(私、何かをやめたことなんて一度もないの。)

Modern Family Season2 Episode20 (Someone to Watch Over Lily)

アレックスは最初 Yeah. と答えますが、ヘイリーが名前を呼ぶだけの短い返しをすると、I hate it. と答えが変わります。名前だけを短く呼ぶ返しは、「本当のことを言って」という促しとして読み取れる場面です。

続く So quit. は、so で前の話を受けて「それなら、やめれば」と結論を出す、ごく短い提案です。これに対する I’ve never quit anything. は、現在完了の never で「これまで一度も〜したことがない」と自分のこれまでを語る形です。好きではないと認めた直後でも、やめたことがないという事実がためらいとして残っていることが、この一文から伝わってきます。

「no one would blame you if ~」で肩の荷を下ろす

ヘイリーは、アレックスがその日したことを引き合いに出して話を続けます。

Haley: You never broke into a school before but just did that.
(学校に忍び込んだことだって一度もなかったのに、今やったじゃん。)

Alex: No offense, but the family’s hopes and dreams are kind of pinned on me.
(悪く思わないでほしいけど、家族の希望と夢はけっこう私にかかってるの。)

Haley: I’m just saying, is that no one would blame you if you stopped being so perfect.
(私が言いたいのは、あんたが完璧でいるのをやめても、誰も責めないってこと。)

Haley: It actually would take a lot of pressure off of me.
(それに、そのほうが私もだいぶプレッシャーが減るし。)

Modern Family Season2 Episode20 (Someone to Watch Over Lily)

ヘイリーの最初の一言は、「一度もやったことがない」ことを今日やったのだから、一度もやめたことがなくても、やめることはできる、という理屈として読み取れます。アレックスの No offense, but ~ は「悪く取らないでほしいけど」と前置きしてから言いにくいことを言う形です。pin ~ on … は「〜を…に留める」から、希望や期待を人に託す意味で使われています。

ヘイリーの台詞の頭にある I’m just saying は、「言いたいのはこういうこと」と自分の話の趣旨をまとめ直すときの前置きです。

中心となる no one would blame you if ~ は、would と過去形の if 節を組み合わせた仮定の言い方です。「もし〜しても、誰もあなたを責めない」と伝えることで、相手が抱えている後ろめたさを先回りして軽くしています。stopped being so perfect の so perfect は、アレックスの頑張りを認めつつ、そこから降りてもいいと言う表現と読み取れます。

最後の It actually would take a lot of pressure off of me. は、take pressure off ~(〜からプレッシャーを取り除く)を使って、自分にとっても助かると付け加える一言です。相手のためだけではないと言い添えることで、提案が押しつけに聞こえにくくなっています。アレックスがこの後チェロをどうするかは、この場面では語られていません。

  • A: I’ve been on the team for ten years. I can’t just leave.
    (チームに10年いるんだ。簡単には抜けられないよ。)
  • B: No one would blame you if you took a break.
    (少し休んだって、誰も責めたりしないよ。)

まとめ|本音を引き出し、やめる選択を認める

Do you even like ~? で前提を問い直し、So quit. と短く提案し、no one would blame you if ~ で後ろめたさを軽くする。ヘイリーの言葉からは、頑張りすぎる相手の肩の荷を下ろす言い方が分かります。

姉妹の率直な会話には、身近な場面でも使える英語が詰まっています。これからも『モダンファミリー』と一緒に英語を楽しんでいきましょう。

この回のほかのコラムやフレーズ記事とあわせて読むと、家族それぞれの場面の英語がつながって見えてきます。

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