海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン11 第6話から、感想を求められたときの返し方を取り上げます。シェルドンのオーディション映像を見終えた仲間たちが、正直な感想をどう伝えるかに苦心する場面があります。
相手の作品や頑張りを前に、本音をそのまま言いにくいことは英語でもよくあります。即答を避ける、良い点を拾う、問いかけで気づかせるといった返し方を、台詞の順に見ていきます。
まずは時間をかせぐ、良い点を拾う
映像を見終えたところで、シェルドンが感想を求めます。先に答えたのはエイミーです。
Sheldon: So, what do you think?
(それで、どう思う?)Amy: Well, I already told him that I loved it, but if you found it confusing or dangerous or– I don’t know– three to four times too long, now is the time to share.
(そうね、私はもう、とても気に入ったと彼に伝えてあるわ。でも、もしわかりにくいとか、危ないとか、それとも――よくわからないけど――3倍から4倍長すぎると思ったなら、今こそ言うときよ。)TBBT Season11 Episode06
So, what do you think? は、見せたものや話したことへの感想を求める問いです。エイミーは自分の評価を述べたうえで、now is the time to share と、ほかの人が意見を言いやすい流れを作っています。
Penny: I… I don’t know what to say. Leonard, do you know what to say?
(えっと…なんて言えばいいかわかんない。レナード、なんて言えばいいかわかる?)Leonard: Sheldon, uh, I thought it, uh… It-it looked like you were having so much fun.
(シェルドン、えっと、僕が思うに、その…す、すごく楽しそうにやってるように見えたよ。)TBBT Season11 Episode06
ペニーの I don’t know what to say. は、答えに詰まったことを正直に示しつつ、時間をかせぐ一言です。レナードの It looked like you were having so much fun. は、出来ではなく本人の様子をほめる返しで、評価そのものには踏み込んでいません。このあとシェルドンは、それがペニーの芝居のあとに言うよう教わった言葉だと指摘しています。
問いかけと仮定で、改善点をやわらげる
レナードは次に、子どもの頃にプロトン教授の番組を見ていたかとシェルドンに確かめ、その番組で科学を嫌いになったことはあったかと問いかけます。答えを相手に考えさせる遠回しな指摘です。そのうえで改善点を口にします。
Leonard: I-I just think it would be… better if your contempt for children wasn’t so much in the foreground.
(た、ただ、子どもへの軽蔑があんまり前面に出てないほうが…いいと思うんだ。)Sheldon: Well, you want me to lie?
(では、僕に嘘をつけと言うのか?)Penny: Well, it’s not lying– it’s acting. Sheldon Cooper may not like kids, but Professor Proton loves them.
(嘘じゃないよ、演技なの。シェルドン・クーパーは子ども好きじゃないかもしれないけど、プロトン教授は子どもが大好きなの。)TBBT Season11 Episode06
I just think it would be better if ~ は、justと仮定のwouldで主張の角を取り、「〜だともっと良くなる」と改善点を差し出す形です。ペニーの it’s not lying– it’s acting は、相手の抵抗を言い換えで受け止めています。
同じ場面の終盤では、レナードが you can always ~(いつでも〜できる)の形で撮り直しもできると添えます。次の手があることを示して話を前向きに締める言い方で、シェルドンも演技経験のある人から助言をもらおうかと応じています。
言い換えは見抜かれることもある
別の場面では、ハレーの子守りを引き受けたペニーのもとへエイミーが顔を出します。見張りに来たのではと見抜いたペニーが、自分はどれだけ無責任だと思われているのかと尋ねると、エイミーはこう答えます。
Amy: We don’t think you’re irresponsible. We think you’re… fun-loving.
(無責任だなんて思ってないわ。あなたは…楽しいことが好きな人だと思ってるの。)Penny: That is just a nice word for “irresponsible.”
(それって、「無責任」を優しく言っただけじゃん。)TBBT Season11 Episode06
fun-loving は「楽しいことが好きな」という前向きな語ですが、ペニーは a nice word for ~(〜の優しい言い方)と、その裏にある評価を言い当てています。エイミーはこれを受けて、ペニーは思っていたより on the ball(頭の回転が速い)かもしれないと返しています。感想や評価をやわらげる言い換えは便利な一方で、相手によっては意図まで伝わってしまうことが分かる場面です。
まとめ|感想は段階を踏んで伝える
今回は、So, what do you think?への返し方として、間を取る、様子をほめる、問いかけで気づかせる、I just think it would be better if ~でやわらげる、you can always ~で次の手を示す流れを見てきました。
正直さと気づかいのさじ加減を、仲間たちのやり取りから拾えるのが見どころです。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事を読むと、この回の会話の流れがさらにつながって見えてきます。


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