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会議で自分の意見を言うとき、「誰か一人でいいから味方してくれないかな」と思ったこと、ありませんか。
そんなときに使える「back someone up」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン9第7話の中盤、家の改装をめぐってハワードが助っ人を呼ぶシーンから、一緒に見ていきましょう。
「back someone up」の意味とニュアンス
back someone up
意味:〜を支持する、味方する、援護する、(発言などの)後ろ盾になる
直訳すると「誰かを後ろ(back)から支える(up)」という意味で、そこから「議論や対立の場面で、相手の側に立って支える」という使い方が生まれています。「あなたの言い分は正しい」と証言して発言を裏づける場合にも、純粋に味方として加勢する場合にも使える、日常・ビジネスの両方で頻出する句動詞です。
「その場で具体的に援護する」という行動寄りのニュアンスを持つのが特徴です。会議で同意を示す、誰かの言い分を証言する、対立で味方につく、といった「いま支える」場面で活躍します。さらに、主語を「人」ではなく「事実・データ」にすると、「〜を裏づける」という意味にもなり、ビジネスの場面で重宝します。
【ここがポイント!】
- 核は「後ろに回って支える」という、援護のイメージ
- 「いまその場で味方する」という行動寄りの一言
- The data backs up… のように事実を主語にすれば「裏づける」になるのが便利なところ
『ビッグバン★セオリー』S09E07のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
家の改装に反対のハワードは、味方を増やそうとラージを呼びます。ところがバーナデットには、無償で作業まで引き受けてくれる父(義父)という強力な味方がいて、形勢は不利。ハワードはラージに「援護してくれ」と頼みます。
Howard: So back me up. The house is good the way it is.
(だから僕に味方してくれ。この家は今のままでいいんだって。)Bernadette: Seriously? You brought Raj over to take your side?
(本気で言ってる? 自分の味方にするためにラージを連れてきたわけ?)Raj: That is so generous of you. I’d like to switch sides.
(なんて気前がいいんだ。僕、寝返りたいな。)The Big Bang Theory Season9 Episode7(The Spock Resonance)
シーン解説と心理考察
ハワードが「back me up(味方してくれ)」と頼んだそばから、その助っ人があっさり敵側へ寝返るおかしさが見どころです。多数派を作って改装を阻止しようというハワードの小さな作戦が、いとも簡単に崩れていく流れがにじむ場面です。
ラージが寝返る理由が「無償で全部やってくれるなんて気前がいい」という打算なのも、このグループらしいゆるさを表しています。back me up と take your side、switch sides という「味方/敵」をめぐる言葉が短いやり取りの中で連鎖し、誰がどちら側につくのかという構図そのものが笑いの種になっています。頼んだ相手にあっさり逃げられる展開が、会話の温度を軽やかに保っています。
『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ
劣勢に立たされた人が、仲間に「頼む、後ろについていてくれ」と背中を預ける場面を思い浮かべてみてください。ハワードがラージに「back me up」と頼んだのは、まさにこの「自分の後ろを固めてほしい」という気持ちでした。back(後ろ)に回って up(支える)という二語の組み合わせを、誰かの背後にそっと立って支える姿としてイメージすれば、「援護する・味方する」という意味が自然に手に入ります。ハワードのように、頼んだ相手に逃げられる可能性も含めて覚えておくと忘れません。
例文で覚える「back someone up」
味方として加勢する使い方から、事実が裏づける使い方まで、3つの場面で確認してみましょう。
If I bring this idea up in the meeting, will you back me up?
(この案を会議で出したら、援護してくれる?)
発言の前に味方を確保しておきたい場面です。賛成してほしいと根回しするときの、自然な頼み方になります。
The data backs up our conclusion.
(このデータが私たちの結論を裏づけている。)
主語を「人」ではなく「データ」にした使い方です。事実や証拠が主張を支える、という意味になります。
A: Thanks for backing me up back there.
B: Of course. You were right, so it was easy.
(A:さっきは味方してくれてありがとう。)
(B:もちろん。君が正しかったから、簡単だったよ。)
言い合いのあとにお礼を言う会話です。過去形 backing me up で「あのとき援護してくれた」と振り返るときに使えます。
あわせて覚えたい関連表現
have someone’s back
(〜の味方である、いざというとき守る)
「いつでも味方だ」という継続的な姿勢を表します。その場の行動を指す back someone up に対し、こちらは関係性そのものを表す点が違います。
take someone’s side
(〜の側につく、肩を持つ)
対立の場面で「どちらの陣営につくか」を選ぶニュアンスです。劇中の take your side / switch sides がこの形で、back up より「敵か味方か」の構図がはっきりしています。
stand up for someone
(〜のために立ち上がる、擁護する)
不当な扱いに対して相手をかばう、正義感のある援護です。back up はもっと中立で、議論の加勢や事実の裏づけにも使える点で幅があります。
Note|back up が持つ「援護・後退・保存」の枝分かれ
ハワードの「back me up」は「援護してくれ」でしたが、この back up という句動詞は、文脈によってまったく違う意味に化けます。
代表的なのは三つ。一つ目は今回の「(人を)援護する・(事実が)裏づける」。二つ目は「後退する・車をバックさせる」で、Back up a little!(少し下がって!)のように使います。三つ目はコンピュータの「データをバックアップする・保存する」で、Did you back up your files?(ファイルを保存した?)のようにすっかり日常語になっています。一見バラバラに見えますが、いずれも「back=後ろ」という方向のイメージでつながっていると言えます。後ろから支えるから「援護」、後ろへ動くから「後退」、本体の後ろに控えの複製を取っておくから「保存」。同じ二語が、後ろという一つの方向感覚を軸に枝分かれしているわけです。
この見取り図を持っておくと、back me up が出てきたときも「ああ、後ろから支えるほうの back up だ」と、文脈から意味を選び取りやすくなります。
一つの句動詞の奥に、共通の方向感覚が流れているのが見えてきます。
まとめ|ハワードの味方集めから学ぶ「後ろから支える」一言
「back someone up」は、議論や対立の場面で誰かの側に立って支える、その場の援護を表す表現です。人を支える使い方から、事実が主張を裏づける使い方まで幅広く活躍します。
この一言が使えると、会議で「私も同じ意見です」と加勢したいときや、誰かの言い分が正しいと証言したいときに、ぐっと自然な英語で伝えられるようになります。
味方を集めたつもりが寝返られてしまうハワードのやり取りも込みで、「後ろから支える」というイメージを、表現の引き出しに加えてみてください。


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