「turn down」と「bow out」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S11E06で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「turn down」と「bow out」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S11E06で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン11 第6話から、「降りてほしい」と相手に求める場面の英語を取り上げます。子どもの頃に見ていた科学番組の再開が決まり、新しい主役に選ばれた人物に、シェルドンが役を手放すよう迫ります。

その頼み方の中で、turn downとbow outという2つの動詞が使い分けられています。どちらも「降りる」と訳せそうですが、指している段階が違います。

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「turn down」は申し出を受けずに断る

ある場面でシェルドンは、番組をリブートしようとしている会社の電話番号を手に入れたと話し、レナードとラージに抗議の電話を頼みます。

Sheldon: Well, luckily, I got the number of the company who’s trying to reboot the show, so I need you all to call and register your displeasure.
(さて、幸いなことに、番組をリブートしようとしている会社の電話番号を入手した。だから全員で電話をかけて、不満を表明してもらいたい。)

Raj: Sheldon, no one’s gonna do that.
(シェルドン、誰もそんなことしないよ。)

TBBT Season11 Episode06

register one’s displeasure は「不満を正式に申し立てる」という硬めの言い方で、苦情窓口や公的な場面になじむ表現です。ラージは「誰もそんなことしない」と即座に返しています。

別の場面でシェルドンは、新しい主役に決まったウィル・ウィートン(本人役)の家を訪ねます。塀に挟まっていたピザのチラシを手渡したうえで、こう切り出します。

Sheldon: Okay, now you owe me a favor. Turn down the role of Professor Proton.
(よし、これで君は僕に借りができた。プロトン教授の役を断るんだ。)

Wil Wheaton: I don’t think so.
(それはないね。)

TBBT Season11 Episode06

turn down は、申し出・依頼・招待・仕事の話などを「受けずに断る」動詞です。turn down an offerやturn down a jobのように、目の前に差し出されたものが目的語に来ます。シェルドンは役を「差し出された話」として扱い、それを受けないよう求めていると読み取れます。

直前の owe me a favor は「僕に借りがある」で、チラシ1枚を恩に着せて頼みごとにつなげる流れが笑いどころです。返事の I don’t think so. は、角を立てずにきっぱり断るときに使われる一言です。turn downには音量や温度を「下げる」という意味もあるため、目的語が申し出や依頼のときに「断る」の意味になると押さえておくと混同しにくくなります。

「bow out」は一度立った場から身を引く

ウィルは、新しい世代の子どもたちが科学に興味を持てる番組にすると約束します。シェルドンはその言葉を「説得力がある」と認めたあと、要求を言い直しています。

Sheldon: But I won’t be seduced by your acting skills nor your movie star charisma. There’s only one Professor Proton, and he had neither of those things. I’ll give you one more chance to bow out.
(だが、君の演技力にも映画スターのカリスマ性にも、僕はたぶらかされない。プロトン教授はただ一人で、彼はそのどちらも持っていなかった。身を引くチャンスを、もう一度だけ与えよう。)

Wil Wheaton: Or what?
(さもないと?)

TBBT Season11 Episode06

bow out は、もともと舞台で一礼して退場する動作から来た言い方とされます。すでに加わっている役割・競争・計画から「身を引く」ことを表す動詞です。選挙戦から降りる、企画から手を引くといった場面で使われ、穏便に退くニュアンスを含みやすい表現です。

シェルドンの言葉がturn downからbow outへ変わっていることで、求める内容も「話を受けるな」から「その座から退け」へ移っているのが分かります。ウィルの Or what? は「さもないとどうなるの?」と、脅し文句の続きを聞き返す短い言い方です。

表現 主な意味 使われる段階
turn down 申し出・依頼を断る 受ける前
bow out 役割・競争から身を引く 加わった後
back out 約束を取りやめる 約束した後

back outは「いったん約束したことから手を引く」意味で、相手に迷惑がかかる響きが出やすいと言われます。同じ「降りる」でも、どの時点の話か、どう退くかで動詞が変わります。自分から退く場合にもI’ve decided to bow out.のように使えるので、辞退を穏やかに伝えたい場面で覚えておくと便利です。

まとめ|断るか、身を引くか

今回は、申し出を受けずに断るturn downと、加わった場から身を引くbow outの違いを、シェルドンの頼み方から見てきました。owe me a favorやI don’t think so.、Or what?といった短い表現も、頼みと返事の流れの中で意味がつかみやすくなります。

番組を守ろうとするシェルドンの言葉選びにも、英語の動詞の使い分けが表れています。

この回のほかの場面の英語は、同じエピソードのコラムやフレーズ記事でも扱っています。

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