「I wasn’t talking about the case.」に見る、相手の受け取り違いを正して話の焦点を示す言い方|『ホワイトカラー』S01E06で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「I wasn't talking about the case.」に見る、相手の受け取り違いを正して話の焦点を示す言い方|『ホワイトカラー』S01E06で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン1 第6話の後半から、ニールとピーターが二人の関係について言葉を交わす場面を取り上げます。自分の質問が別の意味に受け取られたとき、英語ではどう言い直せばよいのでしょうか。問いの焦点を正す一言と、問いをそのまま相手に返す一言が、同じ会話の中に登場します。

短い言葉に込められた二人の距離感を、順に見ていきます。

目次

「I wasn’t talking about ~」で、問いの意図を正す

インターポールのメイリンのことをピーターに話さずにいたニールに、エリザベスが率直に話をしようと切り出したあと、ニールはピーターにこう尋ねます。

Neal: So, what now?
(それで、これからどうなるの?)
Peter: Now I wouldn’t take you off this case if I could.
(今となっては、外せるとしても外さないさ。)
Neal: I w… I wasn’t talking about the case.
(いや……事件の話をしてたんじゃないよ。)

White Collar Season1 Episode6 (All In)

So, what now? は「で、これからどうする?」と、状況が変わった直後に今後を尋ねる短い切り出しです。何について尋ねているのかを言わない分、聞き手が意味を補うことになります。

ピーターはこれを捜査の担当の話だと受け取り、Now I wouldn’t take you off this case if I could. と答えます。take ~ off the case は「〜を事件の担当から外す」という言い回しです。wouldn’t … if I could は仮定法過去の形で、「仮に外せるとしても外さない」という意味になります。

それに対してニールが返したのが I wasn’t talking about the case. です。I wasn’t talking about ~ は過去進行形を使って、「さっきの自分の発言は〜のことを言っていたのではない」と、話題の取り違えを正す定型です。現在進行形の I’m not talking about ~ でも近い意味を表せますが、過去進行形にすると「さっき尋ねたのは」と直前の自分の問いを振り返る響きになります。

会議や日常会話で、自分の質問が別の意味に取られたときに、そのまま使える言い方です。事件のことではないと打ち消すことで、ニールが気にしているのは二人の関係のほうだと伝わります。

「We’re partners?」と「You tell me.」で、問いを相手に返す

このあとピーターは、インターポール側から何を約束されたのかをニールに問いただし、メイリンの話をすべて信じていいのかと迫ります。そのうえで、ニールに選択を突きつけます。

Peter: We either take down Lao now, or our partnership comes to an end.
(今ラオを捕まえるか、でなきゃ俺たちの協力関係は終わりだ。)
Neal: We’re partners?
(僕たち、パートナーなの?)
Peter: You tell me.
(それはお前が答えろ。)

White Collar Season1 Episode6 (All In)

either A or B は「AかBのどちらか」で、ここでは「今ラオを捕まえる」か「協力関係を終える」かの二択を示しています。take down は「(犯人を)捕まえる、倒す」という句動詞で、捜査ものの会話でよく耳にします。come to an end は「終わりを迎える」という、やや改まった響きの表現です。

ニールの We’re partners? は、疑問文の語順にせず、平叙文のまま語尾を上げて聞き返す形です。Are we partners? と尋ねるよりも、相手の言葉に反応して「そういうことなの?」と意外さを示す響きになります。ピーターが口にした partnership という語を、ニールがそのまま拾っている点が印象的です。聞き返しの形を取りながら、二人の関係を相手がどう見ているのかを確かめる一言にもなっています。

これに対するピーターの You tell me. は、直訳すれば「君が言ってくれ」ですが、「その答えは自分ではなく相手が決めることだ」と問いを投げ返す言い方です。二人の関係をどう考えるかはニール次第だ、という含みがこの三語に込められています。質問に質問で答えるのとは違い、判断そのものを相手に委ねる返し方と言えます。

まとめ|問いの焦点を正す言い方と、問いを返す言い方

取り違えを正す I wasn’t talking about ~、仮定法の wouldn’t … if I could、平叙文で聞き返す We’re partners?、判断を委ねる You tell me. を見てきました。短い言葉で関係の重心が動く会話だと分かります。

これからも『ホワイトカラー』の二人の掛け合いを観ながら、英語の呼吸に触れていきましょう。

本話の英語表現は、まとめ記事やフレーズ記事でも紹介しています。

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