「My dad would say ‘Knock knock’ and I would say ‘I’m here.’」に見る、アメリカの定番ジョーク『Knock-knock joke』の型と、あえて型を崩した家族の思い出|『CHUCK』S04E09で学ぶ英会話

『CHUCK』コラム: 「My dad would say 'Knock knock' and I would say 'I'm here.'」に見る、アメリカの定番ジョーク『Knock-knock joke』の型と、あえて型を崩した家族の思い出|『CHUCK』S04E09で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、『CHUCK』シーズン4 第9話に登場する、英語圏で広く知られるとされる定番の言葉遊びジョーク『Knock-knock joke』の型と、その型をあえて崩した家族の思い出です。デヴォンがエリーのために内緒で直したパソコンのパスワードを、エリーが亡き父との幼い頃の記憶から言い当てる場面が描かれています。

まずは定番の型を確認したうえで、その型をあえて崩した父娘のやり取りを見ていきます。

目次

アメリカの定番ジョーク『Knock-knock joke』の型

デヴォンは、直したパソコンのパスワード入力欄に表示された手がかりをエリーに見せます。

Devon: All we need now is a password. The prompt is “Knock knock.” Know what it could be? It’s not “Who’s there.” I already tried that one.
(あとはパスワードだけだぜ。入力欄には”Knock knock.”と出てる。何だと思う? “Who’s there.”じゃない、それはもう試したんだ。)

CHUCK Season4 Episode9 (Chuck Versus Phase Three)

Knock-knock joke は、英語圏で幅広い世代に親しまれているといわれる言葉遊びの定番形式です。多くの場合、”Knock knock.” と切り出す側に対して、聞き手が Who’s there?(誰?)と応じ、そこに名前や単語を当てはめてから、その音や意味にかけただじゃれで落とすという決まった掛け合いの型を持っています。テレビ番組やジョーク集などでもよく見かけるとされる形式です。

デヴォンのセリフからも、パスワードの手がかりが “Knock knock.” という定番の出だしになっていること、そして本来続くはずの “Who’s there.” を試してもうまくいかなかったことが分かります。パスワードという実用的な場面に、日常の言葉遊びの型がそのまま持ち込まれているところが、この一言の面白さです。

型をあえて崩した父娘の思い出

デヴォンの言葉を聞いたエリーは、すぐにピンときた様子でこう答えます。

Ellie: I know what it is. When I was a little girl, I would always mess up the “Knock knock” routine. My dad would say “Knock knock” and I would say “I’m here.” It made him laugh so hard I never wanted to do it right.
(何だか分かるわ。小さい頃、いつも”Knock knock”のやり取りを間違えてたの。父が”Knock knock”って言うと、私は”I’m here.”って返してた。それが父をとても笑わせたから、私は一度も正しくやろうとは思わなかったの。)

CHUCK Season4 Episode9 (Chuck Versus Phase Three)

I would always mess up the “Knock knock” routine の would always は、過去に繰り返し行っていた習慣を振り返るときに使う言い方です。単なる過去形とは違い、「あの頃はいつも〜だった」というニュアンスを添えることができます。エリーはこの言い方を使って、子供の頃の自分がこのジョークの型を毎回間違えていたことを、懐かしそうに振り返っています。

そして肝心の中身が My dad would say “Knock knock” and I would say “I’m here.” です。本来なら “Who’s there?” と返すはずのところを、あえて “I’m here.”(ここにいるよ)と答えてしまう、型からずれた返し方です。

それでも It made him laugh so hard I never wanted to do it right. とあるように、間違えたことが父を笑わせる結果になったため、エリーはあえて正しくやり直そうとはしなかったといいます。

定番の型を知っているからこそ、それをあえて崩した瞬間が家族だけの思い出として残っている場面です。

まとめ|定番の型と、それを崩した家族だけの思い出

“Knock knock.” に “Who’s there?” と応じる定番の型と、あえてそこから外れて “I’m here.” と返した家族だけのやり取りを見てきました。同じ型でも、そのまま使うか崩すかで意味は大きく変わります。

次回も『CHUCK』の場面とともに、英語圏の文化や表現を見ていきましょう。

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